日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

異様な光景 深刈り作業中の茶色の茶畑

こんばんは。

今日はくもりの予報もあれば、雨が降る予報も出ているような何とも言えない空模様となりました。

 

しっかりと雨が降ってくれれば外作業はお休みモードとなるのですが、雨が上がりそうな気配があるとそうはいきませんね(^^;)

 

お昼頃までは弱い雨が降りましたが午後は回復。

夕方から再び弱い雨が降り出しましたが、3時間ほどは作業を行うことが出来ました。

 

今日で肥料まき後の浅耕(土を軽く耕す作業)まで終える事が出来たので、今後はナラシ作業に集中していく事となります。

 

茶色い茶畑

茶畑と言えば緑色のイメージを持っている方が多いと思いますが、ちょうど今くらいの時期になると緑色の茶畑の所々に茶色い部分が生まれます!

遠くからでも目立つので少し異様な光景に感じられるかもしれません。

 

ただし、これはお茶の木が枯れている訳ではありません!

それどころか、お茶の木を栽培する上では非常に重要な作業を行っている状態なのです(^^)/

 

お茶の木を育てていると年々樹高(木の高さ)が高くなります。

高くなるとまず作業が行いにくくなりますね。

 

また枝数が増加する一方で、1つ1つの芽が少し小さくなってしまう傾向があります。

場合によっては自然に枯れてしまう枝も出てきますし、枝葉が込み合い過ぎると湿気が溜まりやすくなり、結果として病気が発生しやすくなることもありますね。

 

そこで木の高さを抑え新しい充実した枝に更新する作業を行うのです(^^♪

お茶の木上部細い枝、葉っぱがある部分はほぼ全て刈り落とすため、茶色い茶畑へと変化しますね。

 

刈り落とす高さによって深刈り(少し高め)と中切り(低め)と呼び名が変わる作業になりますが、同じような効果を狙って行う作業になります。

※農家によって仕立てる高さが違うので、深刈り・中切りを行う高さに関しては一概に何センチだ…とは言えません。

 

茶畑が茶色くなるのは一時的な事です。

約1か月もすると芽が伸び始め、今後数年間の生育の土台となる部分が築かれます。

 

ちなみに写真の畑はまだ作業途中。

大まかに枝葉を刈り落とした状態であり、ナラシ作業が終わったら形を整えるため2回目・3回目の刈り落としを行います。

流星のような新芽

こんばんは。

今日はもう少し晴れるかと思いましたが、一日を通して曇り空でした。

 

夕方には雨がパラつく時間もありましたね。

 

今後も曇りが続きそうな予報ですし、このまま梅雨へと入っていくのかな…と思ってしまいます。

 

そんなこの頃、山の木々の新芽も少しずつ緑色が濃くなってきたように思います。

その一方で、スギやヒノキは新芽を伸ばし始め、ちょっぴり黄緑色に見え始めましたね。

先端が黄緑色なので、まるで流れ星のように感じます。

 

そんな私はまだ一度しか流れ星を見たことがありません(^^;)

山に囲まれた場所なので、見晴らしの良い場所まで移動する必要があり、流星群が見られる時もおっくうになってしまいます。

 

ですが、一度くらいは起きて行ってみようと思います!

面白いお茶の芽「枝変わり」 

こんばんは。

一昨日から降り始めた雨は昨日の夕方から一段と強く降りました。

 

道路は山から湧いている水でびしょびしょになっている所もあるほどです。

川の水も久しぶりに濁り水量も増えましたが、完全な茶色ではなく少し澄んだ状態だったので極端な大雨では無かったのだと思います。

 

今後は雨の季節となりますし、台風の影響が出る事もあるでしょう。

昨年と一昨年は、台風の影響をほとんど受けなかったため、より大雨の影響が出ないか心配になります。

 

ただ、どのような状況になろうとも対応できるように準備は整えておきたいと思います。

 

枝変わり

一番茶シーズンの振り返り(その一)

 

茶畑には10a当たり2000~3000本ものお茶の木が植えられています。枝の数ともなれば、株の数を50倍や100倍しても良いくらいですね。

 

それほど多くの枝が伸びている場所なので、時々変わったお茶の芽を見る事もあります。

良く目立つのはこのような白い物。

この場所は毎年見かけますね。もともと突然変異している大本の枝が残っているため、毎年このような芽が伸びて来るのだと思います。

 

このような白っぽい芽を選抜し育てている農家さんがテレビで取り上げられることもありますね(^^)/

 

ただし、ずっと白いままでは光合成が行えません。

今はこのような見た目ですが、次第に緑色の葉へと変化していきます。

 

そして今年はチョコレートのような見た目をした物も…。

白い部分と緑色の部分があるのが面白いですね。

 

非常にたくさんの枝が伸びているため、突然変異でこのようなものが生まれる事も度々あるのです!

 

品種改良について

ちなみにお茶の品種改良の方法は主に二つ。

 

1つは種からお茶の木を育てて選抜する方法です。

近年は品種同士を意図的に交配させることが多いですね。そして出来た種を蒔き、その中から品種として優良な物を選びます。

 

出来た種からはそれぞれ特徴が違ったお茶の木が出来るため、選抜することにとても時間がかかります。

 

そしてもう1つは枝変わりを選抜する方法です。

枝変わりは同じ株の中で枝が突然変異を起こし、特徴が違ったものが生まれる現象になります。

 

もしその特徴が良いものであれば、新しい品種となることもあります。

 

現在は種から選抜して生まれた木の方が多いですね(^^♪

そしてどちらの方法にしろ、お茶の品種改良には非常に長い時間がかかります。

 

良さそうな品種を見つけ出したら、その枝を挿し木することで個体を増やしさらに吟味。

栽培する上での特性も考慮し、新しい品種として認められます。ここまで20~30年ほどかかることは普通の事。

 

そして新しい品種のお茶の木が苗木として販売が始まり畑に植えられます。ただ、畑に植えてすぐに収穫できるわけではありません。

 

初収穫まで4・5年ほど。収穫が安定するまでには7・8年は必要でしょうか…。

 

それほど長い時間がかかるものになるのです。

雨が多そうなので風通しを良くします

おはようございます。

川根町上河内地区では昨日のお昼頃から雨が降り出しました。今日は1日雨予報ですし、激しく降るようなので室内での作業を少ししつつ休みも取りたいと思います。

 

今年は二番茶[までの期間に雨が多く降りそうです。

週間天気予報を見ても雨や曇りの日が目立ちますね。

 

そのような高湿度な環境ではカビが繁殖しやすくなってしまいます。

植物が感染する病気のほとんども「カビ」由来のものが多いため、雨が多いと病気が出やすくなってしまうのです。

 

そのため今年の裾刈りは、風通しを少しでも良くするためしっかりと行いました(^^)/

 

風通しを良くして病害虫予防

裾刈りは、お茶の木と木の間の枝葉を刈り落とし歩きやすくするのが主な目的ですが、

病害虫の対策にも繋がる作業となります。

裾刈りをしないと枝葉が徐々に伸び、畝間部分は暗く湿った状態となります。

 

写真の畑は裾部の芽がまだ生長しきっていない段階なので余裕があるように見えますが、あと1週間もすると完全に塞がったような状態となるでしょう。

 

もちろん、写真の状態でも少し風通しが悪くなっています。

しかし、裾刈りを行うと少しスッキリとした見た目になりますね!

風通しが少し良くなるため病気の発生を抑えることにも少しは繋がりますし、病気になりやすい部分の葉を刈り落とすため伝染源となる場所を減らす事にもなります。

 

また裾部分はダニなどの害虫が生息しやすい場所にもなります。

他の作業にも当てはまりますが、裾刈りは耕種的防除の一面もあるのです。

 

ちなみに今回のような激しく降る雨であれば、病気の伝染はそれほど心配は無いと思います。

というのも、雨で菌が広がりますが雨量が多いと上手く付着できずに洗い流されるからです。

 

そのため、弱い雨が降り続く様な天気であったり、雨が降った後なかなか乾かなかったり…

朝露など葉がしっとりと濡れている状態が続くと病気が出やすくなってしまいますね。

 

今年も梅雨のシーズンが近付いて来ていますし、病気の発生には気を付けながらお茶の木の手入れを進めたいと思います。

真っ直ぐ刈るのが難しい「裾刈り」作業

こんばんは。

今日は朝から夕方までしっかりと晴れてくれました。

 

明日からは曇り空が続きそうですし、雨もそこそこ降りそうです。

週間天気予報を見ていると、まるで梅雨のような状態。今日の晴れは貴重なものかなと思っています。

 

そんな今日も裾刈りと深刈り作業の1回目を主に進めました!

 

裾刈り作業

裾刈り作業はお茶の木と木の間、畝間部分に伸びた枝葉を刈り落とす作業になります。

この作業専用の裾刈り機を使用して行います。

他の作業機械は、ほかの用途にも使えたりするのですが、この機械はかなり特殊なものになりますね(^^;)

 

裾刈り作業を行うと歩きやすくなりナラシ作業など今後の作業を行いやすくなります。

ただし作業性を良くするためにはただ刈るのではなく、なるべく真っ直ぐに刈る必要があるのです。

 

途中で曲がったりするとナラシ作業などが行いにくくなることもあるため、地味ですが重要な作業となります。

 

とは言え、真っ直ぐに刈るのがなかなか難しい…。

ただ刈るだけであればそれほど難しくは無いのですが、真っ直ぐになるように刈ることを心掛けるとなかなか大変です。

少し曲がっている所もありますが、まあ許容範囲内でしょう。

それなりにキレイに刈ることが出来たかな…と思っています(^^♪

 

茶畑の雰囲気も少しスッキリとしたものになりますね!

 

ちなみに裾刈りには病気などの予防効果もありますが、こちらはまた後日まとめたいと思います。

一番茶後の管理は裾刈りと深刈り1回目から

こんばんは。

昨日は午後を中心に雨が降りましたが、今日は穏やかに日が射してくれました。

 

ただ週間天気予報を見ると雨の日が多そうですね(-_-)

朝と晩で予報が変わっている事もあるため予報が難しいのだと思いますが、雨が降る日が多いことを前提として作業に取り組みたいと思います。

 

また雨が多いと病気が出やすくなる傾向があります。

植物が感染する病気のほとんどはカビ由来なので、気温が上がり始め雨が降り葉が濡れた状態や高湿度な環境だと病気が出やすくなってしまうのです。

 

今年の長期予報を見ると、気温はやや高めで雨の日が多そう…という事なので、この点には最大限注意したいと思います。

 

そんな天気が気になる状況ではありますが、一番茶後の管理作業を本格的に始めました(^^)/

 

景色が大きく変化する予定

一番茶後の管理作業は、茶畑で行うほぼ全ての種類の作業を行う事になります。

 

様々な作業を進める必要があるのですが、まずは裾刈り深刈りから始めています!

 

裾刈りはお茶の木と木の間、畝間部分の枝葉を刈り落とす作業です。

歩きやすくすることで作業性を向上させるとともに、風通しを良くすることで病気などを予防する効果があります。

 

そして深刈りはお茶の木を大胆にカットする作業です!

いつもは低めの位置で行う中切り作業をしているのですが、今年はやや高めの位置で刈り落とす深刈りを行います。

 

作業的には少し楽になるかな…と思うのですが、管理作業の中ではトップクラスに疲れる仕事です。

また行う面積も少し増やすため少しヒヤヒヤしています。

 

ただし、良い芽を育てるためには欠かせない作業なので、毎年どこかしらの畑で行う必要があるのです。

今年は等高線に対して縦方向に畝を作っている畑は全て作業を行う予定。

そのため、この景色も作業が進むにつれて大きく変化していく事でしょう!

全ての管理作業を行います

一番茶が終了して少しお休みも取りました。

というのも、今後は多様な管理作業が待ち構えているからです(^^;)

 

一番茶終了から二番茶までにかけてが何かと忙しく、茶畑を管理するための作業そのほぼ全ての種類を行う事になります。

 

具体的には

・肥料まき(収穫のお礼として)

・裾刈り(畝間部分の刈り落とし)

・ナラシ(茶の木の表面を整える)

・中切り深刈り(枝を大胆にカット)

 ※一部の畑

・病気などの防除

・草取りや草刈り

になります。

 

特に大変なのが中切り深刈り

使用する機械は重く低い位置で枝を切るため、一部の畑での作業であってもとても疲れます。

 

気温が上昇し30℃近くになったり、雨や露の影響でカッパをはいて作業をするとなると、ゴリゴリに体力が削られてしまいます。

 

ナラシ作業は二番茶の芽が育つ土台を完成させるものになります。

高い位置だと遅れて伸びてきた芽が収穫時に混入する可能性が高まりますし、低い位置では充実し始めた二番茶の芽を刈り落としてしまうため、高さに気を付けながら作業を行う必要があります。

 

そして今年は雨が多そうな予報なので、病気などの対策にはいつも以上に気を付けたいと思います。

 

植物が感染する病気のほとんどはカビ由来であるため、気温が高く湿度が高くなると発生しやすくなる傾向があります。

お茶の場合も梅雨時期から台風シーズンにかけて病気が出やすくなる期間と言えるでしょう。

 

そして山間部という事もあり、毎日のように朝露が降りますし霧も発生します。

平地よりもより湿度が高く、葉が濡れている時間が長いため、どうしても病気が発生しやすいのです。

 

そのため様々な方法で病気の対策を行い、しっかりと二番茶を収穫できるようにしたいと思います。

再び芽が伸び黄緑色になる日を迎えるために進める一番茶後の管理作業。

二番茶の出来は一つの管理作業の失敗で大きく変わる事もあるため、丁寧な作業を心掛けて進めたいと思います。