日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

白葉茶

上河内地区では

ちょうど桜が満開となりました。

 

桜の名所、川根町家山と比べると

一週間ほど差があります。

山の所々で咲いている山桜も満開となり、

いかにも春らしい風景となっています。

 

 

白葉茶を飲んでみました

お茶には様々な種類がありますが

白葉茶というお茶があることは

ご存知でしょうか?

 

白葉茶と書き「はくようちゃ」と読みます。

 

このお茶は字のごとく

白い葉から作られたお茶なのです!

 

 

上の写真が白葉茶。

下の写真が上河内のお茶です。

比べてみると葉が白っぽいことが

よく分かると思います。

 

上河内茶にも白いお茶が混ざっていますが、

これはお茶の芽の『茎』の部分です。

目立つのでほとんどのお茶では

茎の部分は取り除いて販売されています。

 

しかし、茎の部分は

お茶の成分がたっぷり詰まったところ。

そのため除かずに残しています。

 

さて白葉茶というお茶ですが、

うま味成分が強く玉露に近い味がします。

それはお茶というよりも、

「出汁を飲んでいる」と言った方が

感覚的に近いかもしれません。

 

香りはそれほど強くありませんが

口に含んだ瞬間に”うま味”を強く感じます。

 

味がしっかりしているので和菓子だけでなく

洋菓子にも合うお茶だと思います。

 

この白葉茶ですが

『新芽に日光を当てずに育て、葉が白くなったお茶』

栽培管理を工夫することで作られるお茶と、

『白い新芽となるお茶の品種』

から作られたお茶の事を言います。

 

ちなみに、

市場に出ている白葉茶のほとんどは

栽培管理を工夫して作られたお茶です。

 

まだまだ生産量が少ないことから

価格が高く、希少価値の高いお茶です。

 

被覆のメリット

抹茶の原料となる”碾茶”や”玉露

そして今回投稿した”白葉茶”はどれも

新芽に覆いを被せ、

お日さまの光が当たらないようにして

栽培されたお茶です。

 

この覆いを被せる栽培方法の事を

「被覆(ひふく)栽培」というのですが

被覆して栽培するのには理由があります。

 

お茶にはうま味成分『テアニン』が

含まれているのですが、

この『テアニン』は日光に当たると・・・

カテキンに変化する性質があります。

 

被覆することで、日の光には当たらなくなるため

『テアニン』が『カテキン』に変化することを

防ぐことが出来るのです。

 

『テアニン』がたくさん残っていると

うま味や甘味が強いお茶となります。

実際、玉露は出汁を飲んでいるような

そんな感覚になるほど、うま味が強いです。

 

白葉茶も被覆することで

うま味を強くしたお茶なのです。

 

しかし「白葉茶」と「玉露碾茶」には

少し違いがあります。

 

白葉茶は白っぽい色に対し、

玉露碾茶(抹茶)は緑色が濃いです。

 

同じ被覆栽培で育てられたお茶でも

葉の色が大きく異なります。

 

なぜ色の違いが生まれるかというと…

遮光率(しゃこうりつ)の違い、

遮光する期間の違いによるものです。

 

まず遮光率ですが

これは日光を遮断する割合の事です。

60%、光を遮断できるなら

遮光率60%となります。

 

玉露碾茶は芽が大きくなるごとに

徐々に遮光率100%にしていきます。

芽が開き始めた頃は50%ほどで、

最終的には90%後半台の遮光率にします。

 

少しずつ暗くしていくことで

光合成をしようと”クロロフィル”が

増加します。

 

クロロフィルが増えると緑色が濃くなるため

特に、抹茶の原料となる碾茶、そして抹茶は

鮮やかで濃い緑色となります。

 

対して白葉茶は

遮光率を100%にします。

完全に真っ暗な状態です。

 

遮光率100%で2週間以上

被覆して栽培することで

光合成色素が減少し、白い葉となります。