日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

三番茶芽の生長

こんにちは!

今日も相変わらず暑苦しい天気が続いています。

先週と比べて気温は低くなっているのですが

湿度が高いのか、じめっとした

少し気持ちの悪い暑さになっています。

 

屋外での作業も半日が限界です…(>_<)

朝早い時間帯であれば楽なのですが

日が昇るにつれどんどん暑くなっていきます。

9時、10時ごろになれば

何もしなくても汗が噴き出てくるほどです。

そのためこの時期の屋外作業では

スポーツドリンクは忘れてはならない

必需品になっています!

 

ちなみに一昨日までに苦土石灰を撒き終え、

昨日と今日は機械で撒いた苦土石灰

土に混ぜる作業をしていました。

 

たっぷりと光を浴びて

お茶の栽培では一年に数回の収穫を行います。

その年の一番初めに収穫できるお茶が一番茶

これは新茶とも言われるものです。(4~5月)

その次に芽が伸びてきて収穫するのが

二番茶。(6~7月)

そして三番茶や秋冬番茶と、

収穫回数の多い産地では

一年間に4~5回の収穫を行います。

 

時期的に言えば、

現在伸びているお茶の芽は三番茶の芽。

三番茶芽(さんばんちゃめ)ということに…

 

ちなみに上河内地区では一年に二回まで

つまり一番茶と二番茶しか収穫は行いません。

収穫を行おうと思えば出来るのに

二回のみに止めているのには主に二つの理由があります。

 

一つ目は経営的な問題から…。

お茶の値段は一番茶が最も高く

二番茶以降は一番茶と比べようもないくらい

値段が下がっていきます。

 

真っ平らで広い畑であれば大きな機械が導入できるため

効率的に作業をすることができ

畑の面積も大きくすることができます。

このような経営であれば

単価が安いお茶を生産しても利益を出せますが

畑が傾斜になっている山間地では厳しくなります。

 

大きな機械が導入できないため

人手が必要になりますし

時期的に暑い環境下での作業が主に…。

労働環境的には良くはないですね(^^;)

 

作業を頑張って行っても

利益を出せるかどうか厳しく、

出せたとしても極僅かな額になります。

 

そのため上河内地区では

三番茶以降のお茶の収穫は行わなくなりました。

 

二つ目の理由は

一番茶(新茶)の品質を良くするためです!!

ちなみにこちらの方が理由としては大きいです。

 

お茶の樹は光合成で作った栄養を

葉や枝に蓄えていきます。

特にこれからの時期は冬に向けて

栄養をたっぷりと蓄えていく時期になるため

芽を収穫してしまうと、やはり光合成の能力は低下…

蓄えられる養分の量も少なくなってしまいます。

 

蓄えられた養分は翌年の春

一番茶の芽を伸ばす時に使われるため

これから秋にかけて蓄えられた養分が多いほど

翌年、一番茶の芽にいく養分が多くなります。

 

そのため三番茶の芽を、お茶の樹を

大切に育てていくことが

来年の一番茶の成果となって出るのです(^^)/

 

二番茶の収穫後、

ナラシという作業をした後は

濃い緑色の茶畑でしたが

現在では三番茶芽が伸びてきて

一面、黄緑色の光景になりました!

 

これからの秋にかけての作業は

”お茶の樹が快適に生長できる環境、

問題なく光合成が出来る環境を整える”

ことが大切となってきます。

 

まだまだ暑い日が続きそうですが

引き続き熱中症などには気を付けて

お過ごしください!