お茶の旬と聞かれると
真っ先に思い浮かぶのは初夏!!
新茶の季節も4月や5月で
お茶屋さんには『新茶』の幟も出ます。
また「八十八夜」のお茶は
縁起物とされていることや
”食べ物は採れたれが美味しい”という
印象がとても強いため
余計に「お茶の季節=初夏」このような
イメージが作られているのだと思います。
初夏のお茶、つまり新茶は
新鮮な青々とした香りと
力強いうま味や苦味、渋味を感じます。
もちろん新茶は美味しいのですが
実はこの新茶を半年近く保管、貯蔵。
一夏越して、晩秋から初冬を過ぎると
また一段と美味しいお茶になります(^^♪
初夏の新茶は季節の旬。
これからは味の旬を迎えます!
熟成したお茶に
茶葉はとてもデリケートなものです。
保存している温度が高かったり、
湿度が高いと変質
美味しさが損なわれてしまいます。
また光や酸素などにも敏感なので
空気と光を通さない袋に入れられ
真空パックなどで封をしてあります。
袋を開けた後も
茶筒に入れて保管するため
温度や湿度の変化が少なく
光も当たらない状態となっています。
しかし、
適度な温度や湿度の環境下であれば
時間の経過とともに
少しずつお茶が熟成していきます。
これを後熟(こうじゅく)と
家では言っています!
では後熟したお茶のどこが良いかというと
・角がとれたまろやかな味になる
・苦味や渋味のパンチが弱くなる
・ほのかに感じる青臭みがなくなる
・香り、うま味、苦味、渋味のバランスがよくなり
飲みやすく、美味しいお茶になる
などなど、多くのメリットがあります!
ただし、全てのお茶が
「貯蔵すると美味しくなる」
「後熟して美味しくなる」
という訳ではありません!
まずは普通蒸し煎茶や玉露など
蒸し時間が標準~浅い物であること。
新茶(一番茶)で栄養がたっぷりと含まれた
力強いお茶であること。
この2つが主な条件です。
また保存する場所も重要です。
温度変化が少なく、湿度も低い
直射日光や光が当たらない、当たりにくい
これらの条件がそろった場所が適しています。
今までの経験的に最適だと感じているのは
ジャガイモなどを保存するような『冷暗所』
『日の当たりにくい部屋の押し入れ』などです。
また冷蔵庫も保存するには適しています。
この3か所に共通しているのは
温度が比較的低く、変化も少ないこと
湿度が低く保たれていること
直射日光や光が当たらないこと、です。
ちなみに流しの下は
涼しく光も当たりませんが
湿度が高いため適していません。
また冷凍庫では温度が低すぎるため
新茶の状態を保つのには良いのですが
後熟は期待できません!
秋も終わりを告げるとお茶屋さんでは
『蔵出し茶』といって
後熟したお茶を販売し始めるようになります。
購入して楽しむのも良いですし、
新茶(一番茶)を購入し
その一部を自分で貯蔵し後熟させる。
後熟したお茶の楽しみ方は色々です(^^)/
まとめ
後熟茶は
強い苦味や渋味など角が取れた
まろやかで飲みやすい味に…!
貯蔵場所は
冷暗所、冷蔵庫、
日の当たりにくい部屋の押し入れ
など
貯蔵期間は
新茶の時期から晩秋、初冬の頃にかけて
ポイントは
『一夏越させる』ことです!
後熟して美味しくなるのは
力のある、普通蒸し煎茶や玉露
お茶の収穫期は初夏ですが
後熟させた場合は
ちょうど今からの時期が
最も美味しくなる「味の旬」となります。
嗜好品なので…
ただし、お茶は嗜好品なので
美味しさに唯一絶対はありません!
苦味が強いお茶が美味しいと思う人も
香りが良くするものが美味しいと思う人、
緑色が濃く出るものが美味しいと思う人…。
お茶の好みは人それぞれです!
なので今回紹介したのは
お茶の魅力の一例と
あくまでも個人的な意見です。