日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

桃栗三年柿八年 お茶の場合は・・・

「桃栗三年柿八年」この言葉を聞いたことはありますか?

 

果樹を植えてから実が生るまで、どのくらいの時間が必要となるのか、を表していますが、そこから”何事も成就するまでは時間が必要になる”という意味を持つ、ことわざになっています。

 

しかしながら、桃栗「3年」柿「8年」の必要となる時間は、ただ当てはめたものではなく、本当に必要な時間となっています。大体、桃や栗の種を蒔けば3年で、柿の場合は8年ほどで実が生るようになるのです。

 

では、お茶の樹の場合はどうでしょうか!

 

植え付け後、3年目から収穫開始

お茶は野菜などとは違い、種から育てるわけではありません。『挿し木』によって増やされた苗木を植え、育てていきます。

 

そのため、植え付けをしてから何年後に収穫を開始できるかが、お茶農家にとって重要な問題となるのです!

 

お茶の樹の苗木は『挿し木』を行って、2年間育てたものを使用し植え付けるのが一般的です。このような苗のことを『2年生苗』というのですが、今回はこの『2年生苗』を前提に進めていきます。

 

苗の植え付け時期は、気温が徐々に上がり春に向かいつつある『3月』が最も一般的です。

3月に植え付けた苗は、2年間は収穫などを行わず、根を張らすこと・株を大きくすること、に重点を置いて栽培します。

 

植え付けから数年間の間は、根を地面深くまで伸ばし、幹や枝の数を増やし、頑丈で健康な樹にすることが大切です(^^;)

 

植え付けを行ってから3年目の春から、生育が良いお茶の樹で条件が整えば、徐々に収穫を行うことができるようになります。

 

しかし、まだまだ樹は未熟な状態です。もちろん収穫量は少ないですし、株を大きくするために、収穫の回数も年に一回にするなど、回数を抑える必要もあります。

 

4年目の春からは、どのようなお茶の樹でも収穫を始めることが出来るようになり、5年目の春からは年に2回以上の収穫も行えるようになります!

 

収穫量が増えるようになるもの、5年を過ぎたあたりからです。

そして7年から8年ほどで『成木(せいぼく)』大人の樹、と同じような状態になります。

 

「桃栗三年柿八年」ですが、お茶の場合は

挿し木をしたタイミングを基準とすれば最短で5年植え付け基準であれば3年後から収穫を行えるようになります。