日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

茶の樹をキレイに… かまぼこ型にする理由

こんばんは!

今日は曇りがちの1日で、夕方からは通り雨が降りました…。みぞれ混じりの雨で、上空には冷たい空気が入ってきているのかな?と思います。

 

日中は気温も上がり過ごしやすい気温でしたが、吹いてくる風は冷たく体を冷やすものでした。そして、その風にあおられて花粉がブワッと…。

 

車のフロントガラスはほのかに黄色くなっているので、大量に花粉が舞っているのだな、と実感しました(>_<)

 

花粉症をもっているため、この時期の屋外作業は少し大変ですが、一番茶(新茶)の収穫へ向けてラストスパートということで頑張っています!!

 

今回はお茶の樹をキレイに整える『化粧刈り』という作業を行いました。

 

 

株をキレイに整える!

お茶の樹の表面を刈り、生育を整えたりする作業のことを『整枝(せいし)又はナラシ』というのですが、この作業は1回だけではなく2回,3回と行うことがあります。

 

1回だけでは完全にキレイに整えることが出来ないため、何度か行う必要があるのです。

(一番茶と二番茶の収穫後、秋にそれぞれ行っています)

 

そして、何回か行う『ナラシ』という作業、その最後の1回のことを『化粧刈り』と言います。

 

秋に伸びていた芽を刈り

 

株面を一度キレイに整えます。

 

秋に『ナラシ』を行い、ボーボーに伸びていた茶の樹をキレイに整えましたが、畑の場所によっては強い風の影響などで、葉っぱがペラペラと立ってしまうことがあります。

 

こちらの畑は、昨年『中切り』という作業を行い健康な枝にリセットした畑なので、葉っぱの数が少ないです…。

 

秋ではキレイに整えられていましたが、冬の強い風の影響で上へ向かって、立っている葉っぱがあります。

 

 

このような状態で収穫を迎えてしまうと、新芽に古い葉っぱが混入するリスクが高まります。

 

古い葉っぱもお茶の葉であることには変わりはないのですが、高品質なお茶を生産するためには、新芽や新しい葉っぱだけでお茶を作ることが大切です(^^)/

 

そのため、古い葉っぱがなるべく入らないように、茶の樹をキレイに整える必要があり、『化粧刈り』という作業を行います。

 

 

表面すれすれを刈り取り

『化粧刈り』は、茶の樹の表面を刈り取り、キレイに整える最終作業なのですが、刈り取りの高さがとても重要になります。

 

特に、今の時期は春に伸びて来る一番茶(新茶)の芽が、すでに膨らみ始めているため、新芽は残し、邪魔な葉っぱだけを刈り取りするため、高さの調節が難しいです(^^;)

 

 

高い位置では、新芽を刈り取ることは絶対にないのですが、邪魔な葉っぱも刈り残してしまいます。逆に低い位置では、邪魔な葉っぱと共に新芽も刈り取ってしまいます。

 

そのため、秋にナラシで整えた茶の樹の表面、すれすれの位置で刈り取りを行っていきます。茶の樹の表面をなでるようなイメージです!

 

 

目立った変化はあまり生まれません…。しかし、この作業を行うことで確実により一層キレイに表面が整えられ、品質の良いお茶を収穫・製造することに繋がります。

 

一番茶(新茶)の収穫までは、あと2か月ほど…。あっという間に2か月という時間は過ぎてしまうので、1日1日を大切にしていきます。