今日3月6日は、二十四節気の1つ『啓蟄』という日になります。
『啓蟄(けいちつ)』は、冬ごもりをしていた虫たちが目覚め、活動を始める時季とされています。
まさに啓蟄というだけあって本日、今年初めて”てんとう虫”の姿を見ました!また虫ではありませんが、数日前からウグイスの鳴き声を聞くようにもなりました(^^)/
ちょっぴり春らしさが進んだ今日この頃ですが、今日の天気は不安定…。朝方は晴れていたのに、お昼ごろになると雲が広がり、雨も一時的に降りました。今年初めての雷も、遠くの方でゴロゴロとしてました。もうしばらく、不安定な天気は続きそうです。
そんな本日、これから植え付けを行う「お茶の苗木」が届きました!
お茶の苗木ってどんなの?
「お茶の苗木」は、生産者やその関係者でなければ、まず扱うことは無いと思います。インターネット上では販売も行われているので、趣味で栽培をしている方は見たこと・扱ったことがあるかもしれませんね!
普通「苗」と言うとイメージするのは、ホームセンターなどで販売されている野菜や花、果樹の苗。根の部分が土入りのポットに入っている物だと思います。
お茶の苗木にも『ポット苗』と言って、根の部分が土入りのポットに入っている物もあるんです。このポット苗が近年では主流になりつつありますが、おかのや農園で使用する苗木は違います。
使用するのは「素掘り苗」と言われる苗です。
数十本単位でまとめられ、根っこの部分は袋で包まれた状態で届きます。
どのような苗なのか?袋を取り外し、説明していきます。
素掘り苗は、挿し木(増殖方法の1つです)で増やしたお茶の樹を2年間専用の畑で育てた後、根っこごと掘り起こし、土が付いていな状態で出荷される苗のことです。
稲わらで一定の本数毎にまとめられ、さらに大きな袋に入れられて出荷されます。
根っこの部分には、わずかしか土が付いていません。白い根っこがむき出しの状態です。
素掘り苗のメリットとして
・価格が安い
・根の量が多く、大きい苗である
これらの特徴を持っています。
素掘り苗の注意点
素掘り苗は根がむき出しの状態です。乾燥しないように袋に包まれて出荷されますが、そのまま放置しておくと、根っこは乾いてしまいます。
根っこが一度乾いてしまうと大惨事(>_<)
葉っぱが緑色の状態であっても、根っこが乾いてしまうと、いずれその苗は枯れてしまうのです…。
そのため、何としてでも根っこを乾かさないようにしないといけません!!
苗木が届いたら、水をかけて保管するか、仮植(かしょく)といって仮に畑に植えてしまう必要があるのです。
仮植:文字の通り”仮”に”植える”という意味。植え付けの前に、苗木を保管するために、一時的に・仮に植えておきます。
少し手間はかかりますが、素掘り苗の保管は仮植しておくのがベスト!
苗木が届いてすぐに、畑へと運搬。植える予定の畑に、仮に植えておきました。
連日雨が降っていたので、土には十分水が含まれています。ちょっぴり重たくて辛いですが、お茶の苗木にとっては水がたっぷり含まれているので嬉しいですね!
植え付け予定の畑の隅に、届いた苗木をまとめて植えてしまいます。
クワを使用して深さ20㎝ほどの穴を一直線に掘り、苗木を並べ、土を被せます。写真は苗木を並べ、これから土を被せていくところです。
根っこが乾いてしまわないうちに、行わなければいけません!
まさに時間との勝負。午後の3時頃に苗木が届き、すぐに山の畑で仮植を実施しました。
届いた苗木は1800本。所要時間は1時間強で終わり、無事に仮植を済ませることが出来ました。仮植を終えてから雨も降り始めたため、根っこが乾いてしまうことは確実に回避できそうです(^_^;)
仮植した苗木は、植え付けを行うときに必要な分を掘り出し、使用していきます。いわば仮植は仮の住まい…。
3月中旬には、ちゃんとした場所に植え付けが行えるように、頑張っていきたいと思います。