こんばんは!
いよいよ3月も今日で終わり、明日からは4月となりますね!新年度の始まりということで、今までの生活とはガラッと変わる方も多いのではないでしょうか…。
私自身も今月に通っていた学校を卒業。「学生」と名乗れるのも今日で終わり、明日からは正式に『農家』となります(^^;)
まだ知らないこと、技術も知識も未熟な点が多いので、日々努力をしていこう!と、改めて思う今日この頃です。
また、明日は新しい『元号』が発表される日でもありますね…。
はたしてどのような「元号」になるのか?平成生まれの私にとって元号が変わる…というのは、初めての経験なので(4月末までは平成ですが…)ちょっとドキドキしています。
そして上河内地区の一番茶(新茶)は、このまま順調に生長すれば、4月の末から始まりそうです!そのため、平成から新しい年にかけてお茶を作ることになりますね(^^)/
このまま順調に大きく生長して行って欲しい所です!!
3月末の様子…
上河内地区でお茶の芽が『萌芽』したのは約1週間前です。『萌芽』とは簡単に説明すると、芽が生長を始めること…になります。
芽が萌芽した後は、少しずつ葉っぱの枚数が増えたり、芽の長さが長くなったりと、時間をかけてジワジワと大きくなっていきます。
特に、萌芽してから葉っぱが1枚開くまでの間は、1週間以上の時間がかかります。
そのため、はっきりと「生長している!」とは言いにくいですね…(^^;)
そんな今現在、3月末のお茶の芽の様子はこちら↓本日撮影してきました。
萌芽時とあまり変わっていないですね…。
ここ最近は、それほど気温が高く上がる日も無かったですし、雨もあまり降りませんでした。そのため、生長に余計に時間がかかっていると思います。
しかし萌芽の時と比べると、僅かではありますが大きくなってはいます!
(萌芽時の写真)
写真では分かりませんが、実際に畑で見ると、芽の大きさ自体が僅かですが大きくなっています。
そして、まだ萌芽していない芽が1週間前の時点ではあったのですが、今日は見たところ90%以上の芽が萌芽していました!
今週は気温が低くなる日もある…ということで、生育に多少の影響が出そうです。教科書的には、萌芽から10日ほどで1枚葉っぱが開くとなっていますが、もう少し時間がかかるかもしれません。
ジワジワ大きくなることで…
静岡県内には、4月の中旬頃からお茶の収穫が始まる産地もあります。そのような地域は、芽が出てくる時期(萌芽)がまず早く、そしてその後の生長も早いです。
グングン生長していき、早い時期に収穫と製造を行うことが出来ます。
早い時期に生産されたお茶は市場での価格が高いです。そのため、早く生長すること、早い時期に収穫できることは経営的にメリットがあります。
八十八夜前に確実に新茶をお届けすることが出来るのも大きな魅力の1つです。
しかし、大井川中流域の川根地域や天竜などの山間部では、県内の他の産地と比べて、萌芽する時期・一番茶(新茶)の収穫も遅い傾向があります。
もちろん、おかのや農園のある川根町「上河内地区」も、牧之原や御前崎の茶畑と比べると、だいぶ遅い時期に芽が萌芽したり、その後の生長にも時間がかかります。
そのため、早い時期にお茶の収穫を行うのは、お茶の樹をハウスで栽培しない限り困難です!
しかし、生長に時間がかかることにはデメリットだけではなく、もちろんメリットもあります。
ゆっくりと育つことで
・柔らかく、薄い、繊細な芽に育つ
・香りや栄養分が蓄えられたまま育つ
などのメリットがあるのです。
『上河内茶』は香りが強いことが最大の特徴です。
上河内茶を作るためには、上河内の環境でなければ、芽がジワジワと育つ環境でなくてはなりません!
芽の生長に時間がかかるのは、気温自体が低い環境であったり、昼夜の寒暖差が大きい環境であったり、山や霧の影響で日の当たる時間が短いなどの自然環境が影響します。
特に上河内地区は、昼夜の寒暖差が大きく、同じ島田市内でも・川根町内でも3~4℃ほど気温が低い環境となっています。
そのため、芽が萌芽する時期も遅くなりますし、大きくなるのも時間がかかるのです(^^)/
約1か月後の収穫まで…
上河内地区での一番茶(新茶)の収穫は、順調に育っても残り3週間から1か月ほど時間がかかります。
お茶の芽は日に日に変化していきますが、約1か月という時間は、短いようで長いです…。
特にこれから季節は、寒気が入ればグッと気温が下がることがありますし、雷雨になったり雹が降ることもあります。
気象は人の手によって左右できるものではないので、無事にお茶の芽が育ってくれるように…気象災害が発生しないように祈るのみです(>_<)