日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

山の斜面の『茶』という文字って?

おはようございます。

今朝は昨日降った雨の影響もあって、濃い霧が発生しました。霧に包まれた茶畑は、まさに幻想的な光景です(^^)/

 

『霧』は幻想的な景色を楽しめるだけではなく、良いお茶が育つ条件にもなります。

昨日の雨を受けて、順調に芽が育って行って欲しい所です!

 

 

茶文字の正体へ…

山の斜面に書かれている『』という大きな文字を見たことはありませんか?

島田市の茶の都ミュージアム付近から、スマホで撮影しました)

 

島田市のJR島田駅蓬莱橋付近、牧之原台地掛川市など、これらの地域に訪れたことがある方、あるいは通ったことがある方は、見たことがあるかもしれませんね…。

 

広い範囲で、遠くからでも見ることが出来る『』という文字。

今回は、掛川市にある『粟ヶ岳(あわがたけ)』という山の斜面に書かれた、『』という文字について投稿します。

 

 

130m四方

遠くからでもはっきりと見ることが出来る茶文字。

カメラで撮影すると、ちょっぴり小さめに見えてしまいますが、肉眼で見るとスケールの大きさにびっくりすると思います(^^;)

 

茶文字が書かれているのは、掛川市にある粟ヶ岳(標高532m)の斜面に書かれています。大きさは縦横130m。学校のグラウンドよりも大きいサイズです(゚д゚)!

 

それほどの大きさがあるので、遠く離れていてもはっきりと『』という文字が分かるのです。

 

 

お茶じゃなくてヒノキなんです!

』という大きな文字。

やっぱりお茶の樹か何かで書かれているのかなぁ…?と思っていたのですが、実はあの茶文字は『ヒノキ』によって書かれているのです(^^)/

 

『ヒノキ』というと、スギと似ている針葉樹の一種…。背も高くなります。ヒノキ風呂など、水に強い木材となる木で良い香りがしますね!

 

そんな『ヒノキ』によって茶文字はつくられています。

遠くから見ると一体感がありますが、実は近くで見ると『ヒノキ』が何本も並んでいます。『茶』という文字を描くように植えられているのです。

 

今では大きく育ったヒノキ。冬になっても葉っぱは緑色のままなので、遠くからでも1年中『』という文字を見ることが出来るのです。

 

 

ちなみに、ヒノキによる茶文字は実は2代目なんです…。

1代目はヒノキではなく『マツ』でした。しかし、”松くい虫”などの被害にあってしまい、ヒノキへと代替わりをしたそうです。

 

東山地区

茶文字以外の部分は草が生えています。掛川市の東山地区の住民の皆さんによって、草刈りが行われたり、管理がされています。地域住民の方の力によって、茶文字の光景は守られているのです。

 

また、茶文字の始まりも、東山地区の方が木を植えたことによって始まっています。

 

 

ちなみに掛川市の東山地区は、静岡県の世界農業遺産『茶草場農法』の聖地です(^^;)

刈り取られた草なども、お茶づくりに使用されているのでしょうか…。

 

 

茶畑越しに見る茶文字

掛川の茶畑や牧之原台地の茶畑は、これからお茶の芽がぐんぐん伸びてきます。

 

黄緑色の新芽が一面伸びている茶畑と『』文字は、まさにお茶の産地!といった光景になりますね(^^♪