お茶の樹は毎年収穫を続けていると、少しずつ樹の高さ(樹高と言います)が高くなってしまいます。
樹高が高くなると枝の数が増えますが、一本一本の枝は細くなります。
作業が行いにくくなったり、寒さや暑さ、病害虫に弱くなってしまうため、数年に一度(5年ほど)ザックリと枝を刈り落としてしまう作業をするのです!
この作業のことを、「中切り」「深刈り」と呼んでいます。
また、古い枝を刈り落とし、新しい枝に更新するため「更新作業」ということも…。
※中切り・深刈りの違いは、刈る深さの違いになります。
低い位置でお茶の樹を刈るため、葉がある部分は全て刈り取られ、緑色の茶畑は茶色に変化します。
詳しくはこちらから(未来を見据えたお茶の樹の手入れ)
今回は、中切り作業についての詳しい内容と、お茶の樹の変化について投稿します!
力のあるエンジンで…
お茶の樹を低い位置で刈るため、使用する機械のエンジンはある程度のパワーが必要です。
また、太い枝もカットするので、頑丈な刃も必要となります。
使用するのはこちらの機械
中切りや深刈りでの使用を目的として作られた『中切り機』です。
他の機械と比べると、エンジンが大きく、刃も頑丈につくられているので重いです(>_<)
そのため、こまめに休憩をはさみながら、作業を進めて行きます。
2回目のカット
中切り作業は、3回あるいは4回ほどに分けて、お茶の樹をカットします。
1回だけでは、きれいな形に整えることができないので、数回に分けて行う必要があるのです!
中切り1回目の作業はこちらから
今回は、2回目と3回目の作業について投稿していきます(^^)/
1回目の作業で、すでに葉っぱがある部分はほとんどカットできたので、2回目はもう一段階低い位置まで刈り落とします。
1回目の作業後。
1回目の作業時には、葉っぱは緑色の状態でした。しかし、2回目の作業を行うまでに日を空けると、完全に枯れてしまいます。
わざと時間を空け枯れさせることで、作業を行いやすくするのです!
※枯れた枝葉はパリパリになるので、とても歩きやすくなります。
2回目の作業後はこちら
2回目の作業では、5cm以上枝をカットします!
全体的に茶色くて、お茶の樹の形がイマイチわかりにくいです…。
ただ、2回目の実施では、まだお茶の樹は三角形のまま…。
次の3回目の作業で、キレイに形を整えます!
3回目の作業
おかのや農園では、2回目の作業と3回目の作業は、時間を空けずに行います。
3回目の作業は、お茶の樹の形を整える程度…。
深くは刈りこみません!
三角形になったお茶の樹の頂点部分をカットして、キレイに形を整えるのです。
3回目の実施後がこちら
分かりにくいと思いますが、お茶の樹が丸みを帯びている形になりました(^^)/
このような形に整えられれば、中切り作業は終了!
新しい芽が伸びて来るのを待つばかりです。
ちなみに、丸みを帯びた形に整えないと…
その後のお茶の樹の形も乱れてしまいます。
今後のお茶の樹の形を作る”土台”となるので、丁寧に行うことが大切です!
30㎝ほど枝をカット
中切り作業は、バッサリと枝をカットします!
それが分かる写真がこちら↓
防霜ファンの電柱が立っている部分は、機械では枝をカットできないため、まだカットしていない枝が残っています。
緑色の葉っぱがある部分が、作業を行う前のお茶の樹の高さ…。
すいぶんと低い位置まで枝をカットしたことが分かると思います。
数年に1回の頻度で行う中切り作業。
来年、再来年…と良いお茶が収穫できるようにするための、大切な作業です!