日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

7月のお茶づくり まとめ編

日照不足と低温が続いた今年の梅雨。

7月上旬から中旬かけては、本当に天気の悪い日が続きました。

 

そして、梅雨が明けると一転!

汗が噴き出てくるような暑さ、たっぷりの日差しが降り注ぐ日が続いています。

 

明日からは8月ですが、少しでも過ごしやすい日々になって欲しいものです(>_<)

 

今日は、記録的な日照不足だった7月のお茶づくりについての投稿です。

 

 

収穫直後の肥料ふり

二番茶の収穫が終わったのは6月末。

平年では7月に突入することもあるので、今年は順調に収穫が行えた年でした。

 

思い返せば、6月はそれほど雨が降らなかった日(夜は降っても日中は晴れ、あるいは曇り)が多かったと思います。

 

収穫を終えたら、すぐに行うのが肥料ふり!

お茶は、栄養がたっぷりと含まれた若い芽を収穫する作物です。お茶の芽を収穫することで、お茶の樹の中の栄養分は減少してしまいますし、疲弊した状態になってしまいます。

 

そこで、その後の生長を手助けするために、必要最低限の量の肥料を施すのです!

化成肥料は、

・すぐに効果が出る

・成分量がハッキリしている

という特徴があるため、収穫後にまく肥料として適しています(^^)/

 

成分量がハッキリしているので、ムダに肥料をあげてしまったり、逆に少なすぎたりということを防ぎ、適切な量を施すことも可能となります。

 

 

二茶後のメイン作業『浅刈り』

一番茶、二番茶の収穫を終えた畑は、細い枝が何本も出ている状態になります。

このままにしておくと、翌年の春、伸びる新芽の数は多くなりますが、芽の数が多すぎて一つ一つの芽が充実した物になりません!

 

また、収穫時に残した若い葉っぱや茎がたくさん残っていると、病気になりやすかったり蔓延してしまう事があります。

 

植物の病気のほとんどは、『カビ』を原因としているので、湿度が高く雨も多い梅雨時期は繁殖しやすい季節!

 

また、込み合った葉っぱは害虫の住処にもなるため、

翌年の一番茶の品質を良くする

病害虫からお茶の樹を守る

この二つの目的のために、『浅刈り』という作業を行います。

 

浅刈りはお茶の樹の枝をカットする作業の1つ。

葉っぱや細い枝を大胆にカットします。

 

残った葉っぱは、1つの枝に1枚程度!

この作業から2~3週間ほど経過すると、新しい芽が伸び始めます(^^)/

 

 

ちなみに浅刈りを行うと、黄緑色の茶畑が濃い緑色へ変化します!

わずかな期間ではありますが、ツートンカラーの茶畑を楽しめる季節です。

 

 

新芽を守る

一番茶の収穫後、お茶の樹の葉っぱをすべて刈り落とし、茶色い状態(中切り)にした畑では、新しい芽が伸び黄緑色の茶畑へ戻り始めています!

 

今年は、日照不足と低温により、平年よりも生長が遅い状態でした。

さらにそこへ、病気と害虫の発生が…(>_<)

 

特に、お茶の芽の樹液を吸い、芽の生長を妨げてしまう害虫(通称”ウンカ”と言います)の発生が多かったです。

そこで、中切りをして新しい芽が伸びてきた畑を対象に、農薬の散布を行いました!

もし病気を蔓延させてしまうと、全ての葉っぱが変色し落ちてしまう事があります。

 

今年の梅雨は、雨か曇りで湿度が高い状態…。

病気の感染には適した環境で、蔓延もしやすい状態だったので、病気への対策も実施!芽をしっかりと守るために病気の菌の侵入を防ぐ「ボルドー剤」という農薬を使用しました。

 

 

苦土石灰の使用

7月下旬、梅雨明け直前から梅雨明け後にかけて行った土づくりのための作業です!

 

さらに苦土石灰には、植物が生長するときに必要な微量要素を補給する役割もあります。

 

まとまった量の苦土石灰を使用するのは、お茶の栽培では1年でこの時期だけ!

お茶が育ちやすい土にするために、まく量やまき方などを調整して行います。

一度土のバランスが崩れてしまうと立て直すのは困難。

特に土の酸度が強まってしまうと、簡単に戻すことはできません!

 

苦土石灰を使用し土づくりを行うことは、1年・2年という長い単位で影響するため、大切な作業となります。

 

 

ちなみに、苦土石灰はほとんどの農産物で使用することがある資材です!

家庭菜園でも、野菜の苗を植え付ける前などに土に混ぜたりします。農業、野菜や果樹づくりには絶対に欠かせない資材なのです(^^)/

 

 

8月の作業

8月になると、行う作業の量は減少。少し落ち着くことが出来る季節です。

 

しかし、8月9月のお茶の生長が、翌年の一番茶の品質に大きく影響するため、非常に重要な季節でもあります。

 

8月に行うのは、主に「農薬散布」と「草取り」

気温が上がると、多くの害虫が発生します。芽の生長が阻害されるだけでなく、被害を受けたお茶の樹では自らを守ろうと毒素を高めたりすることもあります(アレルギー物質などが高まる可能性などがあります)

 

もちろん、過剰に農薬を使用することはダメです。しかし、無農薬や有機栽培が必ずしも安全だとは言えないのです…。

※必要最低限の量のみ、そして安全性の高い農薬(値段が高い…)しか使用しません!

 

何より、お茶の樹に相当なストレスがあるため、健康なお茶の樹には育ってくれません。

品質の良いお茶を作ることが難しくなってしまうため、品質の良いお茶を作るためにも安全な物を作るためにもきちんと病気と害虫からお茶の樹を守ることが大切なのです!

 

しばらくは暑さが厳しい日々が続きそうですが、翌年の一番茶へ向けて勝負の日々が始まります。