今日は暑く、そして日差しが痛いほど強い1日となりました。
腕や首元などは、ガッツリと日焼け…。
日に焼けた部分がハッキリと分かるほど、赤っぽくなってしまいました!
これは、お風呂の時にしみるやつですね…(^^;)
山へ出掛ける方も多いかもしれませんが、山は紫外線が強いので、かなり日焼けすることがあります。
お気を付けください!
農薬散布について
安全で品質の良いお茶を作るためには、農薬の散布の散布が欠かせません…。
しかし、農薬に対して不安な思いを持つ方も多いでしょう…。
そのため、特定の害虫にしか効果がなく、植物の体へ浸透することがなく、確実に分解される安全性が高い農薬を必要最低限のみ使用しています。
また、農薬を使用する時期も夏の今の時期が中心!
害虫は気温が高い時期の方が発生しますし、病気も感染し発病するにはある程度の気温や湿度が必要です。そのため、夏の時期はお茶の樹を守るために、どうしても農薬を使用することとなります!
ちなみに、今伸びている芽を収穫しお茶を作ることは無いのです。
しかし、今の芽をしっかりと守り育てることが、翌年の一番茶(新茶)の品質に大きく影響してしまいます。
もし害虫の被害や病気を蔓延させてしまったら、お茶の樹には相当なストレスがかかります。
翌年に生長する芽の品質も悪くなってしまいますし、ストレスがかかることで病気や害虫から自らを守ろうと、抵抗する成分の量(人にとっては、アレルギー物質となることがあります)を増加させてしまう事もあります。
また、病気の原因の大半はカビなのですが、カビの中には発ガン性のリスクが高い種類もあります。
そのため、全く農薬を使用しないと品質の良いお茶が作れないどころか、安全性を不確かなものにしてしまう事があるため、必要最低限のみの農薬を使用しています。
2回目の散布
夏の時期の農薬散布が多いと言いましたが、これは安全性の高い農薬を使用しているためです。
農薬は、とにかく安全性に対して徹底的な試験を行い、合格した物のみが農薬として登録されます。
近年作られている農薬は、周りの環境にも優しいことが求められているため、特定の虫・害虫にしか効かないようになっています。
※一部の農薬(有機リン系、ネオニコチノイド系の農薬)は、害虫以外の虫への影響も大きいとされています。しかし、川根町上河内地区ではこれらの農薬は一切使用していません!
夏はたくさんの種類の害虫が発生するのですが、特定の害虫にしか効果がない農薬しか使用しないため、1回で済ますことが出来ません。
お茶の樹の生長状況、害虫・病気の発生状況に合わせて、農薬を選択し散布しているのです。
今回で、三番茶芽を対象とした農薬散布は2回目となるのですが、今回は前回と同じくお茶の芽の樹液を吸ってしまう『ウンカ類』に効果のある農薬。
そして、夏の時期に感染・発病しやすい『炭疽病』というお茶の病気に対応した農薬。今回は、この病気に対する散布がメインです。
炭疽病は、お茶にとってとても重大な病気で、蔓延してしまうと葉っぱが茶色くなり枯れてしまい、とても影響が大きいです。
特に「やぶきた(お茶の樹の品種の1つ)」は、品質の良いお茶が育つのですが、この病気にとても弱いため、しっかりと守る必要があります。
そしてもう1つ。
お茶の芽が茂ってくると、葉っぱが巻かれていたり、くっついている物が出来ます。
実は、これは「ハマキ・ホソガ」と言われるような、ガの幼虫の仕業になります。
葉っぱをくっつけたり、巻いて住み着く幼虫は何種類かいるのですが、農家は葉っぱのくっつき方などで何という種類なのが当てることが出来ます(^^)/
ちなみに、この写真は「チャノホソガ」という虫になります。
巻いた葉を戻してみると…
このようにイモムシと、黒い糞が!
三番茶芽を収穫しお茶を作る地域では、これらの害虫に対してしっかりと対策を行わないと、イモムシや糞が混入したお茶を作ってしまう事になります…。
ちなみに、鉢などでお茶の樹を育てていたり、生け垣がお茶の樹の場合で、葉っぱが不自然にくっついていたら取り除くことをおススメします!
夏の農薬散布 一旦終了
これで、夏の農薬散布は終了です。
黄緑色の新芽が、濃い緑色に変化していけば、病気になるリスクがぐっと減りますし、害虫の影響も大きくはありません!
しかし黄緑色の新芽の時に、狙うように病気が発生したり、害虫が多発してしまいます。
そのため、黄緑色の芽をしっかりと守るため、芽が生長している今のタイミングで農薬をかけているのです。
この芽をしっかりと守ることが、品質の良いお茶づくり、安全なお茶づくりに繋がっていきます(^^)/
夏の時期は農薬をかけることが多いと言いましたが、あくまでも新芽が生長している時のみ…。
おかのや農園でも、これで夏の農薬散布は一旦終了です(^^♪
天候や病気・害虫の発生状況により、もう1回かけることもありますが、基本的にはこれで終わりとなります。
特定の害虫にしか効果のない農薬を選択し、散布する量も300L/10a必要最低限の量。
ミツバチやトンボなどの虫や、害虫を食べてくれる「益虫」には影響が出ないようにしています!
農薬をかければ完全に害虫を防げるわけではないので、益虫たちを守れる農薬を選択し、虫たちの力も借りながらお茶の樹を守っていきます!