日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

キンリョウヘンの株分け

こんばんは!

今日の島田市川根町では、午後に激しい雷雨となりました。

 

雷もゴロゴロと常になっている状態…。

雨も激しい音を立てて降り、たった1時間少々の時間で、川の水が茶色く濁ったほどでした。

 

先日の台風10号が接近した際は、川の水はほのかに濁りがある程度だったので、短時間で多くの雨が降るのはとても怖いなと改めて実感しました。

 

今週はゲリラ雷雨などが発生しやすいということで、急な激しい雨や雷にはお気を付けください!

 

ちなみに、先日の台風により大井川が増水したため、24日に開催予定だった大井川大花火大会は中止が決定したそうです。

 

残念ですが、自然による影響なのでどうしようもないですね…(-_-;)

 

 

ランの増やし方

ミツバチを呼び寄せる効果があるとされるキンリョウヘンの花。

開花の時期は、ミツバチが分蜂(引っ越し)する時期で、巣箱の近くに置いたりして使用します。

 

もちろん、普通に育てて花を楽しむのも面白いです(^^)/

コンパクトな大きさなので、それほど場所も取りません!

 

そんなキンリョウヘンを含めたランですが、基本的には「株分け」という方法により、株の数を増やしていきます。

胡蝶蘭などは種から育てるそうなのですが、これには技術も知識も設備も必要です。

 

多くの植物は種をまいたり、枝の一部を地面に挿して(挿し木)増やすので、少し独特ですね。

 

株分けは、1つの株を切ったり割いたりして、株の数を増やす方法です。

分裂して増えるアメーバの様な増殖方法ですね(^^;)

 

キンリョウヘンの株分けは本来であれば、花が咲き終わった時期に行います!

今回は少し時期外れでの実施となりますが、キンリョウヘンの株分けの様子について投稿したいと思います。

 

 

必要な物

キンリョウヘン(ラン)を株分けする際に必要な物がこちら

増やすためには、まず親となる株が必要です。

鉢いっぱいに根が張り、窮屈そうになっている株を選択しましょう!

 

あとは鉢。

キンリョウヘンを育てる際は、細長いタイプの鉢がおススメです。

 

また、培養土は小さな粒状でなるべく軽い物が良いです(^^)/

ホームセンターではラン専用の培養土もありますが、こちらは大型のランを対象とした物が多く、少し粒が大きいため使用しにくいと思います。そのため、キンリョウヘンを株分けには、あまり向いていないと私は感じています。

 

その他には、剪定鋏(ハサミ)、割りばしなどが必要です。

 

必要な物

・親株

・培養土

・鉢

・ハサミ

・割りばし

 

 

①鉢から外し根をほぐす

では、株分けの方法を説明していきます。

 

まずは、株分けする株を鉢から外します。

あまり神経質になる必要はありませんが、根っこが乾いてしまうといけないので、直射日光が当たる場所で作業するのは避けた方が良いですね。

 

外してみるとこんな感じ…

鉢の形に根っこがギチギチに詰まっています。

 

根っこの1つ1つが太く、うどんの様な感じが…。他の植物の根っことは、雰囲気が全く違うので面白いです。

 

鉢から外したら、この根っこをまずはほぐします!

多少根っこが切れても大丈夫なので、もみほぐしたりしながら根っこを伸ばします。

ほぐしてみるとよく分かるのですが、根っこには白色の物と茶色や黒に変色した物があります。

これは、株分けや植え替えの際に重要となるポイントなので、しっかりと根っこの状態を観察しましょう!

 

 

株分けと根っこの整理

根っこをほぐし終わったら、いよいよ株を割ります。

根っこの根元付近に指を入れ、1つの株を少しずつ割くようにして株を分けていきます。

 

手で割くのは、力が要るのでハサミやナイフなどを使用するのもOKです!

ただし、なるべく地上部を傷つけないように行うのがポイントです。

 

株を分けたら、次は根っこの整理です。

先ほど白い根っこと茶色や黒に変色した根っこがあると言いましたが、変色している根っこは死んでしまっているため、取り除くことが必要です。

 

新しい元気な白い根っこが伸びる時に邪魔になるので、キレイなハサミで1つ1つカットしていきます!

 

整理後の根っこがこちら

上の写真の時と比べると、だいぶスッキリしてしまっていると思います。

しかし、少しずつ伸びて来るので全く問題はありません!

 

ちなみに、株を割くのと根っこの整理は、どちらを先に行っても大丈夫です!

行いやすい方からやるのが良いですね(^^♪

 

 

植え付け

根をほぐし、株を分け、根っこを整理したらいよいよ植え付けです。

鉢に植え付ける株をスポッと入れてから培養土を入れて行きます。

 

ちなみに、鉢の底に開いている穴が大きければ鉢底石などを下に敷く必要があります。しかし、培養土が出てこなければ、鉢底石を使用しなくても問題ありません。

 

根っこを鉢の中に納めたら、いよいよ培養土を入れていきます。

この時に活躍するのが「割りばし」などの細い棒です(^^)/

 

培養土を上から入れるだけでは、鉢の中に土のない隙間が出来てしまいます。

培養土は3~4回ほどに分けて入れ、1回ごとに鉢を軽く叩いたり、割りばしなどでツンツンし隙間をなくす必要があります。

あまり力を入れて行うと根っこが切れてしまう事があるため、軽めの力で…。

土の種類にもよりますが、サクサクと音を立てて土が入っていきます。

 

土の量は、根っこが隠れるくらいまで…。

葉っぱの付け根が見える状態にしておきましょう!

 

 

終了

以上で株分けの作業は終了!

たっぷりと水をあげ、株分けする前と同じように育てて行きます。

 

ただ、暑い日や雨が降らないと土が乾いてしまうため、気温や天気にもよりますが2日に1回は水をあげるのが良いと思います。

 

今回は、1つの株を3つに分けました!

株の大きさや状態により、何個に分けるのかは変える必要があります。

大きな鉢で充実した株ほどたくさん分けることが出来ますね…。

 

ちなみに、株分けではなく大きな鉢に植え替える際には、株を割く工程を飛ばして行います。

 

 

株分けの注意点

ランは鉢一杯に根っこが張り、葉っぱが茂らないと花が咲かない…と聞いたことがあります。

 

そのため、株分けした翌年に開花する可能性は低いです!!

もちろん、生長状況によっては花を咲かせる株もあると思いますが、咲かない事として株分けを行った方が良いですね。

 

そのため、持っている株を一度にすべて株分けするのではなく、そのうちの一部…。2株あれば、1株を株分けする、という方法で計画的に行うのが良いと思います。

 

しっかりと手入れを行い、丁寧に育てていくことで、またキレイな花を咲かせてくれることでしょう!