日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

刈り落した葉っぱの行方は

秋のナラシ作業も今日で終了しました。

 

来年の一番茶(新茶)の収穫へ向けた今年最大の作業が終わったので、ホッとひと安心です(>_<)

 

今年は、1日を通して日中に雨が降ることはなく、順調に作業を進めることが出来ました。

しかし、平年と比べると少し降水量は少なめかな…と思います。

 

雨が少ないことによるお茶の樹への影響は、今のところありませんが、元気に生長するためにも土の肥料分を吸収するためにも、適度に雨は降って欲しいところです!

 

 

葉っぱは刈り落とし

ナラシ作業でカットした枝葉は、人が歩く部分。畝間に落としていきます。

そのため、作業後はたくさんの葉っぱが畝間に積もった状態に…!

お茶の葉っぱでフワフワとした歩き心地です。

 

この葉っぱを刈り落とさずに収穫してお茶を作ることも可能です。

この時期に作られるお茶は「秋冬番茶:しゅうとうばんちゃ」と言われ、今シーズン最後に作られるお茶になります。

 

ただし、秋冬番茶はとても値段が安いです。

そのため、収穫し製造する農家や組織があれば、川根町上河内地区のように収穫・製造は行わず、刈り落とす農家や組織もあります。

 

 

防寒対策などに

刈り落としてから1週間ほどすると、完全に茶色く枯れてしまいます。

ただし、葉っぱの形はあまり崩れることはなく、春先までは比較的お茶の葉っぱの形が分かる程度の状態になっています。

 

冬の間は、土の中にいる微生物たちの活動も少し弱まるため、あまり分解されないのです。

 

ただし、畝間にたくさん積もった葉っぱは、冬の間は寒さから土や根っこを守る布団の様な役割を果たします。

また、土から水分が蒸発しすぎてしまうのも防ぐことが可能です!

 

たくさんの葉っぱが積もっている状態なので、空気と土が直接接しません。

まだ、葉っぱの隙間には空気がある部分も多く、空気の冷えが土に伝わりにくくなるのです(^^)/

 

そのため、土や根っこを冬の寒さから守ることが可能です。

 

 

半年から1年後

気温が上がり始める春から初夏…。

この時期になると、土の中の微生物たちの活動も活発になり、ナラシ作業で刈り落とした葉っぱが盛んに分解されるようになります。

 

色は腐葉土の様な濃い黒色に…。

葉っぱの形もだんだんと崩れて行きます。

 

このような状態になった物を『腐植:ふしょく』と言い、良い土をつくるためには欠かせない物になります。

 

腐植は微生物たちの住処になるだけでなく、土の通気性や排水性・保水性を良くしたり、肥料分を蓄える働きもあります。

 

 

1年から2年後

2年ほど経過すると、葉っぱの形は完全に崩れ、黒いフカフカの土に変化します。

 

土の微生物たちにとっても住みやすく、お茶の樹も根っこが張りやすいです!

さらに、土自体に栄養分があるだけでなく、肥料分もしっかりと蓄えられるため、豊かな土に変化します。

 

たくさんの枝葉を刈り落としてしまいますが、決して無駄になる物ではなく、豊かな土をつくるために欠かせないのです(^^)/