こんばんは。
昨日は二十四節気の1つ「大雪」でした。いかにも冬らしい名前ですね…。
今後は積雪も多くなり、スキー場も続々とオープンしていくのでしょう!
実は、静岡県のお茶農家はスキーが出来る人が意外といます。特にスキーブーム?世代の方は、滑れる人が多いように感じますね…。
お茶の栽培では、冬は農閑期…つまり作業が少なく余裕の出来る季節になります。そのため、まとまった休みも取りやすく、レジャーや旅行へ出掛けやすい時期でもあるのです!
私も少しだけなら滑れます…。
ただ、ここ数年はスキーに出掛けていないので、感覚を取り戻すのに時間がかかりそうですが…。今後、機会があれば行きたいところです(^^;)
これから本格的な冬へと向かう12月上旬。
今回はお茶の樹が受ける寒さの害…。『寒害』について投稿したいと思います。
凍害:とうがい
ひとつ目は凍害。
気温が-12℃以下、その環境に長時間おかれた時に発生する影響になります。
被害としては葉っぱが凍ってしまい、葉っぱが赤くなり、ひどい場合には枯れて落葉してしまいます。葉っぱが赤くなるため「赤枯れ」とも言われている影響です。
お茶の樹は、もともと寒さにそれほど強くない植物です。
そのため、気温が下がりすぎてしまうと、育つのが難しくなってしまいます。
教科書的には、最低気温が-5℃以下にならない地域に、主要なお茶の生産地が集まっているようです。
ちなみに静岡県では、凍害は発生することは無いと思います。
寒干害
これは、寒さと乾燥が合わさることにより発生する影響です。
冬に雨があまり降らない場合、空気が乾燥するだけでなく土の水分が少なくなることで、発生することがあります。
乾燥している状態では、蒸散(植物が呼吸する時に水分も減少)が活発化…。しかし、土の水分量も少ない…。お茶の樹が水不足に陥ってしまい、葉っぱが緑のまま乾燥してしまうのです。
また、土が凍ってしまったり、枝や幹が凍り水分が行き渡らなくなることでも発生します。
葉っぱは緑色ですが、ツヤが無くなるため被害に遭った場合は分かります!
また、春になり雨がたっぷりと降り、お茶の樹も活発に活動するようになると葉が落ちるため、より被害が分かるようになりますね…。
この被害は、寒さだけでなく乾燥も影響するため、静岡県でも発生することがあります。
静岡県の冬は、夏と比べると雨が非常に少ないため、適度に雨が降って欲しいものです!
裂傷型凍害
これは、初冬や初春に、急に寒くなったりすることで発生する影響になります。
私たち人間も、急激な気温変化があると体調を崩しやすくなります。
そして、それはお茶の樹も同じこと…。
少しずつ寒くなってくれれば、寒さに対して少しずつ強くなることが出来るのですが、急に寒くなると変化に対応できない事が(>_<)
枝の中の水分が凍ってしまい、枝や幹が割れたりするなど損傷してしまいます。
水は凍結すると体積が大きくなる…これがお茶の樹の内部で発生するため、被害が出てしまうのです…。
そのため『幹割れ』と呼ぶこともあります。
幹や枝が損傷してしまえば、水を運ぶことが出来なくなってしまいます…。
損傷した場所から先の枝葉に水が十分に行き渡らなくなり、葉っぱが枯れてしまうのです。
初冬、初春に急激に寒くなることで発生するため、あまり発生することはありませんね…。
また、発生したとしても、お茶の樹の一部分だけなど、全体が被害を受けることはありません!
静岡県でも発生することはありますが、発生する時は広い範囲の地域で被害の報告があり、茶業界ではちょっとしたニュースにもなるほどです。
他にも寒さによる害『寒害』はありますが、この3つ「凍害」「寒干害」「裂傷型凍害」が代表的な被害になります。
まとめ
お茶の樹は温暖な地域が原産なので、寒さに対してそれほど強いわけではありません。
特に近年は急激に気温が変化することが多くなっています。
秋だと思っていたら、一気に寒く冬らしい気温になったり、春なのに夏本番の気温になったり…。
少しずつ寒くなれば、寒さに弱いお茶の樹でもある程度までは耐えることが可能です(^^)/
また、根元に敷き草をしたり、人の手によって対策をすることで、発生のリスクを低くすることも出来ます。
ただし、急激な気温変化だけは、対応が難しいですね(>_<)
そのため、11月下旬から12月上旬…そして春先は急に寒くならないように祈るのみです!