近年多発する集中豪雨や長雨。
長期間に亘って雨が降り続くこともありますし、逆に短時間に大量の雨が降ることもあります。
そのような気象になると、洪水や土砂崩れなどの災害が発生するリスクが高まってしまいますね(>_<)
昨年は梅雨時期が長く日照不足になったり、相次ぐ台風により日本各地で被害が発生してしまいました。
また2年前は静岡県の中部西部を中心に停電が発生。台風による大規模停電で、復旧まで時間を要したことは記憶に良く残っています。
斜面を守る
今後も極端な気象が発生する可能性が高いですが、川根町上河内地区の茶畑は山の斜面に造られているため、土砂災害などの発生が心配になるところ…。
お茶の樹が植えられている場所は、お茶の樹が根っこを良く伸ばすため、崩れることは無いでしょう!
しかし、急過ぎる斜面にはお茶の樹は植えていません。何も植物が生えていない状態だと、間違いなく土砂崩れが発生してしまうでしょう。
そこで急な斜面にはススキなどの草をあえて生やしています。植物が根っこを伸ばすことで、斜面が崩れないようにしているのです。
さらに、草を生やすことで得られるのは斜面の保全だけではありません!
色々な植物が育つ場所となったり、昆虫などの住処になるなどのメリットもある方法になります。
秋になると伸びた草を刈るのですが、その草を茶畑に敷くことで土をより豊かにすることも可能です!
いわゆる『茶草場農法』と言われるものになりますね(^^♪
しかしながら昨年は、斜面をイノシシなどの野生動物に荒らされてしまう被害が発生してしまいました(>_<)
植物が生えていない状態になってしまうと、大雨が降ったときに土砂崩れが発生する可能性が高まります。
また、茶畑に敷くことが出来る草の量も減少することになってしまいますね…。
そこで、斜面が崩れないように、ススキの植え付けを行いました。
株を掘り起こし分けて植え付け
ススキの増やし方はとても簡単です。
一度ススキの株を掘り起こし、根っこが付いた状態で株分けを行います。
株分けを行ったものを植え付けることで、ススキの株を増やすことが出来るのです(^^)/
植え付け時は小さなススキの株でも
「春から夏に生長・秋に草刈り」
を繰り替えることで、次第に大きな株に生長していきます。
多年生の植物なので、枯れたりしない限り再び植え付けを行う必要はありません!
比較的斜面が緩やかな場所で育てていたススキを一旦掘り起こし、細かく株を分けていきます。
5本以上の茎の塊に根っこが付いている状態にするのがポイントですね!
そして植え付けをする株の準備が出来たら、植える場所に移動…。
植えるための穴を掘り、根っこが全て土の中に埋まるように、植え付けを行います(^^)/
根っこが完全に土に埋まらないと、根っこが乾燥によりカラカラに乾いてしまったり、遅霜により凍ってしまう事が…。
根っこにダメージがあると、根付くことなく枯れてしまうリスクが高まるため、土に埋まるようにすることが大切です。
また植え付け後に土を押さえることで、土と根っこに間に出来た隙間をなくすことも重要ですね。
隙間があると植えた株がグラついてしまったり、水分を上手く吸収できず枯れてしまう事があります。
さらに植え付け後に晴れの日が続くと、土がどうしても乾燥します。
そのため雨の降る前に植え付けを行い、土の乾燥を防ぐのもポイントですね(^^♪
最後に
急な斜面を保護するためにも…
植物や昆虫など生態系を維持するためにも…
豊かな土・品質の良いお茶を作るためにも…
斜面に草を生やすことは重要です!
特にススキ(カヤ)は深くまで根を伸ばすため、非常に重要な植物になります(^^)/
今後の茶畑周辺の環境を守り、気象災害に強い状態にするために、今回ススキの植え付けを行いました。
大きな株に生長するまでには2~3年以上の時間が必要なので、上手く育ってくれると嬉しいですね!