こんばんは。
今年は記録的な暖かさにより、桜の開花がかなり早まりそうですね!
東京では明日にも開花発表になりそうだ…
というニュースを見て、ずいぶん早いなと率直に思いました(゚д゚)!
一部の山桜はすでに開花が始まり、蕾も目に見えて膨らんでいるのが分かるため、来週中には春の便りが続々と届きそうです!
ちなみに島田市川根町は、静岡県でも有数の桜のスポットになっています。
毎年桜が見ごろになる季節には『さくら祭り』が開催されるのですが、今年は新型コロナウイスルの影響により中止が決定しました…。
少し寂しさも感じますが、多くの人が訪れるため仕方ありませんね(-_-;)
最近のニュースを見ていると「終わりが見えない」ように感じるため、早い終息を祈るのみです。
防霜ファンで霜から芽を守る!
茶畑には大きな扇風機が設置されていることがほとんどです。
この扇風機の名前は『防霜ファン:ぼうそうファン』
その字の通り「霜」を「防ぐ」ためのファンになります。
春の時期は、移動性の高気圧や時々やって来る寒気により霜が降りることがあります。
しかし、春先の霜はお茶の芽にとっては非常に深刻な物!!
酷い場合には霜により芽が凍り枯れてしまう事があるのです(>_<)
そうなると一番茶(新茶)を収穫することが出来ませんし、収穫できたとしても品質は低く、収穫量も少なくなってしまいます。
そこで、新芽が伸び始める時期に限り『防霜ファン』を稼働させ、霜の影響を少しでも減らすことが重要になります。
空気を攪拌・暖かい空気を地表に
防霜ファンが設置されているのは地表から4~5mほどの高さ。
一般的に気温は標高が高くなるほど低くなりますが、地表から5mほど上は地表より数度気温が高くなっているのです。
この現象のことを『逆転層』なんて言ったりしますね(^^)/
防霜ファンは「逆転層」の仕組みを利用して、霜からお茶の芽を守ります。
5mほど上の暖かい空気を地表に送ることで、お茶の芽・お茶の株付近の気温が上昇。霜の発生を抑えることで、霜から新芽を守るのです。
また、霜は風が吹いている時には基本的には降りません。
防霜ファンにより空気を攪拌しておくことで、霜が降りにくくなる効果もあるのです。
サーモスタットで効率的な稼働を…
春に霜が降りる時は、ほとんど無風状態×晴れの場合ですね。
放射冷却により気温がガクッと下がるため、霜が降りやすくなるのです。
ただ、気温が高ければ霜が降りることはありません。
霜が降りるのは
・晴れ
・気温が2℃以下
・無風/微風
これら3つの条件がそろった時です。
どれか1つでも条件が外れれば、霜が降りることはほぼありませんね(^^;)
ただし、気温が2℃以下になる時は大体が放射冷却が起きている…。そのため、他の条件もそろう確率が上がります。
そのため防霜ファンはサーモスタットにより、気温が2℃を下回った時に稼働するように調節しています!
お茶の樹の表面にセンサーが来るように設置。
気温が2℃以下になるとプロペラが回るようになり、気温が2℃を超えるとストップします。
防霜ファンはお茶の芽を霜から守る大切な機器ですが、電力も消費します(>_<)
無駄に稼働させるのは電気料金がかさむことになりますし、エコでもありません。そのため、霜が降りる危険性が高まる「気温が2℃以下」になった時・なっている間のみ稼働するようになっているのです。
制御盤内を公開!
防霜ファンの心臓部ともいえる制御盤。
今回はその内部も公開したいと思います!
「制御盤」というと少しかっこよく聞こえますが、基本的にはブレーカーの集まりです。
主電源と各回路のブレーカー、サーモスタットのブレーカーやスイッチがあるのみになります。
茶畑に設置されている電柱は、そのほとんどが上に「防霜ファン(扇風機)」が付いています。
しかし一部の電柱には地表近くに白っぽい箱が付いていますね。これが制御盤になります(^^)/
そんな制御盤の中はこんな感じになります。
メーカーや機種により多少違いはあるでしょう…。
回路が多くなるとブレーカーの数がもっと多くなりますが、基本的にはこのような形になっています!
これから約一か月間は、
「霜が降りないか…」
「お茶の芽に影響が出ないか…」
毎晩・毎朝心配になります。
ただ春の霜を無事に乗り切ると…
いよいよ新茶の収穫期となるのです(^^♪