ブドウに「巨峰」「ピオーネ」「シャインマスカット」など…同じ作物でも多種多様な品種がありますね。
そしてそれはお茶にも当てはまります!!
お茶にも様々な品種があり、その数は100を軽く超えるほどです(^^)/
その中には煎茶向きの品種もあれば、碾茶(抹茶の原料)や玉露向きの品種・紅茶向きの品種など、特徴は本当に様々です。
同じ品種でもその土地の環境や育て方の違いにより味や香りが変化しますし、蒸し時間などの加工方法、淹れ方によってさらに味や香りが変わりますね!
早生・中生・晩生
そんな多種多様な品種があるお茶ですが、栽培の観点から「早生品種」「中生品種」「晩生品種」の3つにグループ分けすることが可能です。
これは、お茶の代表的な品種『やぶきた』を基準にして、
萌芽・収穫が早い物を早生品種
萌芽・収穫が遅い物を晩生品種
萌芽・収穫が同じくらいな物を中生品種
に分類しています。
お茶の樹は一見似たような形・色合いをしていますが、よくよく見ると僅かな違いがあったり、芽の伸びる時期や様子も案外違っている特徴があるのです。
唯一の早生品種『おおいわせ』
川根町上河内地区は、山間部であるため気温が低い特徴があります。
また昼夜の寒暖差が大きく
(特に春は1日の寒暖差が15℃を超えることがよくある)
晩秋から初春にかけて霜が降りることもよくあるため、生育が早い時期から始まる『早生品種』を育てるには、あまり適していない環境になります。
しかし、ある目的のために早生品種である『おおいわせ』を育てています。
『おおいわせ』は面積的に1%あるかないかくらいになりますね…。
『おおいわせ』の生育状況
やはり早生品種…というだけあって、生育は他と比べて圧倒的に早いです!
『やぶきた』の畑と比べると畑の様子が全く違いますし、晩生品種の畑と比べると一目瞭然!!といった感じになります。
すでに『おおいわせ』の畑は、新芽が大きくなり一面黄緑色に変化しています(^^♪
萌芽する時期も早いため、毎年のように霜の影響を受けてしまうのですが、今年は暖冬の影響もあり目立った影響はないですね…。
かなり良い状態の芽が育ってきてくれています!!
指でつまんでみると…
このくらいの大きさです!
葉っぱはすでに4枚程度開いている状態で、芽の大きさは5~6cmくらいでしょう。
開いた葉っぱの枚数の割に芽はそれほど大きくありませんが、今後芽の大きさも1枚の葉っぱも大きくなっていきます。
一番茶(新茶)の収穫・製造が始まる頃になれば、それなりの大きさに育っているでしょう(^^)/
ちなみに、上河内地区では収穫は『みる芽』の状態であることを徹底しています。
※『みる芽』とは若くて柔らかい状態の芽のこと。
『やぶきた』でこのくらいの大きさになれば、収穫を始めるくらいになりますね!