5月は茶畑の様子が3回大きく変化します。
収穫前の新緑が美しい茶畑…。
収穫後の鮮やかな黄緑色の茶畑…。
そして、ナラシ(整枝)後の落ち着いた緑色の茶畑…。
茶畑の色のイメージは『緑』になると思いますが、時間の経過や作業を進めることで、違った雰囲気を放つようになるのです(^^)/
ただ、その中でちょっと異様な光景となる場所も…。
緑色の茶畑の中に、茶色くなった一角が見られるようになるのも5月頃からになります。
これは「中切り」や「深刈り」というお茶の樹を低い位置で剪定を行った事によるものです!
お茶の樹は葉に覆われているため緑色に見えます。
しかし、葉があるのはお茶の樹の表面から5~10㎝程度の間しかありません。
対して「中切り」や「深刈り」では枝を20~30㎝程度はカットするため、葉がほとんどなくなり茶色い枝が見えるようになるのです。
これらの作業を行うのは、
・お茶の樹の高さを低くし作業を行いやすくするため
・細く混み合った枝を充実した枝に更新するため
などの目的があります。
また害虫の発生を結果的に減らせる効果もありますね!
1か月間の間に…
「中切り」などの剪定作業を行うのは、一番茶の収穫後が一般的です。
そのため、静岡県では一番茶収穫後となる5月頃になると茶色い茶畑が目立つようになります。
上の写真は、今年の5月上旬に撮影した収穫直前の茶畑です。
品種は「おくひかり」で、植え付けから10年少々が経過しています。
枝が細くなり込み合ってきたことから、今年『中切り』作業を実施することにしたのですが、作業後の5月下旬にはこのような状態に…。
同じ畑を同じアングルで撮影しています!
中切り作業を行うだけで、ここまで茶畑の雰囲気が変化するのです(^^)/
中切り後の茶畑は6月下旬から7月上旬頃になると新芽が伸びて来るようになります。
夏本番を迎える頃になると、再び緑色の茶畑に変化していきますね!!
中切りをした翌年は芽の数が少ないのですが、1つ1つの芽が非常にしっかりとした物が育ちます(^^♪
さらに2年後・3年後になると、芽の数もある程度揃うようになり、芽の量と品質が両立した非常に良いお茶が育つようになるのです!