日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

ジャガイモの葉が萎れたら要注意 『黒あざ病』について

6月も1週間が経過しました。

今週後半からは本格的に天気が崩れていきそうなので、タマネギの収穫を今日あたりから始めようと思っています。

 

まだ全ての葉が倒れたわけでは無いのですが、収穫期に雨が重なるとカビが生えやすくなり、長期間保存できなくなる恐れもあるので、ちょっと早めに収穫して乾燥させることにしました!

 

そして、6月になるとジャガイモも少しずつ収穫できるようになりますね。

土の中を掘り起こし、大きなイモがたくさん出てくると非常に嬉しくなります(^^)/

 

ただ、ジャガイモ栽培にちょっと暗雲が…。

一部の株で葉が萎れる症状が出ていたので、調べてみたところ『黒あざ病』という病気であることが分かりました。

 

この病気を見るのは初めてだったので、実際の症状も含めて投稿していきたいと思います。

 

葉が萎れたら要注意

今回

「ジャガイモが病気になったのではないか…」

と思ったのは、異様な葉の萎れ方を見たことからでした。

元気な葉に混ざって、萎れて葉が垂れています。

もし水分不足で萎れれば株全体の葉が萎れてくるはずですし、そもそもジャガイモは乾燥には比較的強い作物です。

 

そのため、水分不足ではなく原因は他にあると判断しました。

 

野菜の病気の蔓延を防ぐためには、感染した葉は直ちに取り除くことが鉄則となります。

そのため、萎れた葉を取り除いたところ、茎の部分に白いカビが生えていました…。

またこの部分が傷んでいるため、簡単に取り除くことが出来てしまいましたね…。

 

・葉の萎れた症状

・茎に生えた白カビ

という二つの症状から当てはまる病気を探したところ『黒あざ病』の症状と一致!

 

そこから『黒あざ病』が発生した…と判断しました(>_<)

 

ちなみに他の症状としては、

・地上に小さなイモが出来る

など症状が出ることがありますが、葉が異様な感じで萎れたら要注意すべきだと思います。

 

黒あざ病について…

『黒あざ病』という病気は、種イモに菌がすでに付着していたり、土の中に病原菌がいると発病することがあります。

また種イモを植えてからの生育期間中、低温で多湿な気象が続くと発病が増加されるとされていますね。

 

今年の4月は寒い日が多く雨も一時期多かった時期があったので、発病しやすい条件が整ったのだと思います。

 

そして、地面の中で病気が進行…。

茎の部分が少しずつ侵されていくため、症状が出始めてようやく病気になったことが分かりました。

 

黒あざ病が発生したら早めに収穫

黒あざ病が発生したからと言って、収穫出来ないわけではありません。

もし、この病気が発生したら直ちに収穫を行い、発病した株を取り除くようにします。

 

植え付けからある程度時間が経過していれば、イモも少しは育っているはずです。

実際に発病した株のみ少し早めに収穫したのですが、穫れたイモは小さめでしたが無事に収穫は行えました。

 

ちなみに放置しておくと、周辺の株へ感染が広がったり、イモにも症状が出てしまうため、直ちに収穫を行うのが良いですね。

 

事前の防除方法

『黒あざ病』は発病してしまうと治すことが出来ません。

そのため事前の防除が重要となります。

 

まずは病原菌が付いていない種イモを用意し、場合によっては種イモを消毒することが大切です。

また、一度発病すると土の中に病原菌がいる可能性が非常に高まるため、土の消毒(土壌消毒)を行うのも良いかもしれませんね。

 

病気が発生しやすい畑ではこれらの防除に加え、病気に強い(抵抗性)のある品種を栽培するのも良いですね。

 

ただ、出来る対策はどれも種イモを植え付ける前に行うものです。

病気の発生を抑えるには、予防的に防除を行うことが大切だと改めて実感させられました。

 

 

ちなみに、今回発病した株は全体の1割ほどでした。

ただちに収穫したので発病していない株は、今のところは元気に育っています。

 

来年はジャガイモを栽培する区画を変更しますが、種イモの消毒や土壌消毒を行う事も考えていきたいですね(^^;)