日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

ダニのスポット防除

おはようございます。

今日は起きた時点ですでに雨が降り出していました。

 

湿度が高めなので極端に寒いとは感じませんが、先週までは20℃ほどの暖かさだったので、暖かくして過ごしたい気温となっています。

 

今日は夕方まで雨が降り続く予報です。

それほど強くは降らないと思うのですが、しっかりと土を湿らせてくれそうですね。

 

花粉の飛散も抑えられるので有難い一日になります!

 

スポット防除

先週行ったのはダニの防除。

3月中旬頃からカンザワハダニと呼ばれる小さなダニが増え始める事があります。

 

体はとても小さいのですが、お茶の葉から樹液を吸う事で生育を阻害します。

ひどい場合には葉が落ちてしまったり、芽がそれほど伸びないなどの被害となることもあるのです。

 

そしてこのダニは5月頃が増殖のピーク。

その後は雨に流されたり天敵たちの活動により発生が抑えられるのですが、それまでの間は爆発的に増えてしまう事があるのです。

 

そのため、いかに増え始める前に抑えるか。そして天敵たちの力を借りられるかが重要となりますね。

 

今年は越冬している個体が少なかったのですが念のために防除は行います。

ただし、ダニが越冬しやすい場所を集中して行うスポット防除で…。また3月末頃に天敵製剤も利用する予定でいます。

 

今回はダニ防除の一段階目として行ったスポット防除について投稿します。

 

越冬しやすい場所に集中して

冬の間はダニも活動を止め越冬に集中します。

 

比較的暖かい場所を好むので、姿を見かけるのは南東側を中心とした茶畑の隅の部分。茶畑の内部ではほとんど見る事はないですね。

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また葉の表側には生息していません。

葉の裏側にいるため、茶畑の南東側の隅の部分で葉の裏側に向かって防除をすることで、効率的に対策を行うことが出来るのです。

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このように、下側から葉の裏側に当たるように散布する事が重要になりますね。

今回は新しくノズルも購入したので、より作業を行いやすくもなりました(^^)/

 

ちなみに今回は気門封鎖型の資材、粘着くんを使用しています。

牛乳と同じ効果がある資材なのですが、牛乳を使用するとお茶の木や土にどのような影響が出るか分かりませんし、作ったお茶の安全性も保障できないので牛乳などは使用できません。

 

この作業により越冬しているダニの数をある程度減らし春の増殖を抑えます。

そして今後予定している天敵製剤を利用して、さらにダニが増殖しないようにします。

 

もともと畑に天敵たちがいるのですが、彼らが本格的に増え始めるのは5月頃からで害虫となるダニの発生より少し遅れます。

天敵製剤を利用するのは、その点をカバーするためになりますね。

 

第二段階の天敵製剤は2年前から部分的に試し始めていましたが、今回上手く行けばこの方法で今後も対策をしたいと思っています。