日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

お茶に浮かぶホコリの正体

こんばんは。

今日の川根町上河内地区はまとまった雨となりました。今回の雨を利用して役仕事を進めることが出来たので、個人的には良いタイミングで降ってくれたかなと思っているところです。

 

またお茶の生育の観点からも今回の雨は悪くないでしょう。あくまでも当地区に関しての話となってしまいますが、気温が低く芽の生長も停滞していたので時間を置くことが出来て良いかなと思います。

ただし暖かい雨ではなくやや寒さを感じる一日となりました。そこまで芽の生育が進むとは思わないので、本格的な生長は明日以降に期待したいと思います。

 

お茶に浮かぶホコリ

知っている方にはあるあるのお茶の話になってしまいますが、今年も改めてお茶に浮かぶホコリについてご説明したいと思います。

 

お茶を淹れた際、その表面にホコリのような物が浮かんできたことは無いでしょうか?

一見するとゴミが混入しているように思うかもしれません。実際にそのような指摘をされたお茶屋さんの話も聞くことがありますね。

 

結論から申し上げるとこのホコリのような物はごみではありません。もともとお茶の芽が持っている「毛茸:もうじ」と呼ばれる物になるのです。

少しわかりにくいですが、葉の裏側に産毛のような物が生えているのがわかるでしょうか?
これが毛茸といわれる物であり、お茶を淹れた際に浮かぶことのあるホコリの様な物の正体となります。

 

お茶の芽が持っている物になるためゴミでも異物でもありません。

知らない方、初めて見た方は心配になるかもしれませんが、毛茸が浮かぶようなお茶を生産することを心掛けている身としては、お茶に浮かんできたホコリのような物が異物やゴミではないことをご理解していただけると嬉しく思います。

 

ちなみに、この産毛(毛茸)は芽が生長するとともになくなっていきます。

芽が育ち始め成熟するまでの一定期間しかない物になるため、芽の収穫時期を感じ取ることが出来るひとつの指標にもなるかなと思います。

 

品質が悪かったり異物が混入しているのではなく、逆に若い芽を使用して作られたお茶であるサインになるため、ご安心してお茶を飲んでいただければ幸いです。

 

ただし蒸し時間などの製法の違い、お茶を淹れる時の茶器の違いによってホコリ(毛茸)が出やすかったり出にくかったりします。