日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

一番茶最大の反省点

今回は備忘録がてら今年の一番茶最大の反省点をまとめたいと思います。

今年の一番茶シーズンは全体的には順調に進みましたし、その内容も決して悪いものではありませんでした。ただ一点大きな反省点があります。

 

それはハダニの発生が多く収穫を中止し刈り落としをした区画がある事です。

ほんの一部分ではありますが、生葉の収穫量としては150㎏程度は得られたと思いますし、何よりも一番茶を無駄にしてしまったのは辛いところもありました。かと言ってこれを収穫してしまったのではお茶の出来が悪くなり、お茶を楽しみにしてくれている方ご購入して頂ける方を裏切る行為になるため絶対に出来ません。

 

この時期は最もハダニ(カンザワハダニ)の発生が多くなる時になります。対策は行っていますし、もし早い段階から被害が出ていれば萌芽してからの芽の生育が低下しここまで芽が伸びることは無かったでしょう。

そのため、ある程度芽が大きくなった状態でハダニが増加してしまい葉に被害が出てしまったのだと思われます。

ハダニはとても小さな害虫ですが与える被害は大きいです。

上の写真が刈り落とした部分の葉っぱなのですが、シミが出来たように葉の色が薄く変色しているところが見られると思います。これがダニが吸汁した跡であり、酷い場合には芽が縮れてしまう事もあるのです。

 

なお被害を確認できた段階で防除が出来れいればこのような事にはならなかったのかもしれませんが、芽が生長し始め全ての畑で収穫が終わるまでは防除規制をかけています。防除規制では農薬や葉面散布など何かをチャノキにかけることを禁止している(たとえそれが食品を利用しているような資材、有機栽培でも行える手段であったとしてもです)ので出来る対策も限られていました。

 

またこちらの区画ではもともとハダニが発生しやすい傾向があり、このような事が起きるのも初めてではありません。数年から十数年に一度はこのような事があるため仕方が無いことであったとも思いますが、しっかりと反省をして今後に生かしたいと思います。