こんばんは。
今日も厳しい暑さとなった川根町上河内地区です。連日こうも暑いと気持ちが滅入ってしまいますね。今の所、熱帯夜とはならず深夜から早朝にかけては過ごしやすいのが幸いですが、日が昇ると一気に暑くなるので一日のうち僅かな時間しかない有難いひと時となっています。
明日は今日以上に暑さが厳しくなりそうな予報が出ていますし、さらにこの暑い気温も今後数日間は続きそうなので体調管理には特に気を付けて過ごしていきたいと思います。
深刈り園で刈り落としをした理由
今回は先送りにしていた更新園(深刈りや中切りを行った畑)で伸びて来た芽を刈り落とす理由について説明したいと思います。
先日の作業では深刈りをした畑で伸びて来た芽の刈り落としを行いました。一番茶後にチャノキの低い位置で刈り落としを行い枝の更新を行った畑になります。深刈り作業により一旦、緑色の葉はすべて刈り落とされ茶色い枝が直に見える状態となりますが時間の経過とともに再び芽が伸び緑色に戻ります。
芽の伸び始めは生育がゆっくりなのですが、ある程度大きくなるとグングン伸びてきます。芽の伸びの状態からこのままでも良さそうに思うのですが、実は芽数そのものは多くありません。一つ一つの芽が大きいためたくさん伸びてきているように見えているだけなのです。
また、この状態で放置すると生育の良い芽・生育が早く進んだ芽ばかりに栄養が注ぎ込まれその芽はより生長する一方で、そうでない芽はあまり育たなかったりします。そのため最終的には茎(正確に言えば枝となりますが)の太さが倍近く変わってきてしまう事もあるのです。
それだけの生育の差が生まれてしまうとその後の生育にも差が生まれてしまうため決して良い状態だとは言えないと思っています。
そこで生育の差をいったん無くし、芽数を増やすことを目的としてこの時期に刈り落としを行うのです。また結果としてですが病害虫の防除にも繋がります。
・芽数の増加
・生育状況の均一化
・病害虫対策
これらが深刈りをした畑で再生してきた芽を刈り落とす主な理由となります。
伸びた芽を刈り落とすことで残った葉や茎を充実させる方向へと生長が進み、ある程度充実すると再び芽を伸ばし始めます。葉の付け根から新しい芽を伸ばす傾向にあるため自然と芽数も増えますね。ただし、深刈りや中切り作業は枝の更新を目的とした作業であるため、一般的な茶畑の状態と比べると芽数は少ない状態が続いていますが…。
なお、ここまで伸びた芽を刈り落とす理由について説明してきましたが、生育状況によっては刈り落としを行わずそのまま伸ばしっぱなしにします。秋までに充実した枝葉が確保できなければ今回行ったような刈り落とし作業は逆効果となるためです。
また、あえて刈り落とし作業を行わずそのまま育て続ける場合もありますね。
深刈り・中切り作業はその後の管理内容によってチャノキの状態が大きく変化する面白さがあります。ここ2~3年は刈り落としを行っていますが、4年ほど前には刈り落としを止めたこともありますし、とにかくいろいろ試しながらやっていきたいですね。