日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

急遽ダニ防除をすることに

こんばんは。

今日は久しぶりに朝から夕方まで青空が広がった川根町上河内地区です。

 

最近は雷雨のお陰により雨が降り出すとともに少し涼しくなっていました。しかし、夜の気温は若干下がりにくく湿度が高いことも影響し少し蒸し暑かったですね。今夜も少し雲が広がっているものの青空も見えているため、気温が下がりやすい夜となって欲しいものです。

 

急遽ダニ防除を

一部区画ですが、カンザワハダニ(以下ハダニ)が増え生育に悪い影響を与えているのを確認しました。

ハダニはとても小さな体をしていますが影響は大きく、一頭だけであっても葉っぱや芽から樹液を吸ってしまう事で芽の生育を止めてしまったり葉を変色させてしまいます。そして繁殖スピードがとても速いのも厄介なところ。

増殖するときは一気に増え、被害が大きくなった葉っぱや芽は縮れて枯れ落ちてしまうことから。小さいながらも増えてしまうと影響が大きい存在になるのです。

 

平年であればそこまでハダニを心配しなくても良い時期ではあるのですが、今年ハダニが増殖してしまったのには先週まで少雨乾燥傾向であったことが大きく影響していると思われます。と言うのも、乾燥傾向にあるとハダニの天敵となる虫の活動が抑えられ逆にハダニ類は増殖しやすくなってしまう特徴があるのです。

ハダニの天敵となるのはカブリダニ類が多く、であれば天敵となるダニも同じように増えてほしいところではあるのですが、少雨乾燥傾向であると活動が抑えられてしまいハダニ類が増殖してしまうのです。

 

そしてもう一つ、雨そのものの影響もあります。雨とくに激しく降るような雨が降るとハダニのような小さな虫は洗い流されてしまう傾向があるのです。台風などがやってくるとハダニ類が少なくなると言われることもあり、その原理を利用した防除機械も開発販売されていますね。

 

ハダニの増殖を確認したのは1週間ほど前。ただ雷雨の予報がされていたことから雨で洗い流されることを期待し数日間様子を見ていたところです。

実際、雷雨のお陰によりハダニが少なくなった区画もあったのですが、深刈りした畑では大きな変化は見られませんでした。

このままでは芽が縮れて伸びてこなかったり、今開いている葉っぱも枯れて落ちてしまうなど深刻な影響が出てしまう事から逃れられないと思われたため、急遽ハダニを対象とした防除を被害の大きい区画で実施することとしました。

 

防除を行った深刈りした畑はこれから来年の一番茶の土台となる芽が伸びてきます。その重要な時期にハダニの影響を受けてしまうと、来年の一番茶も期待できない状態となってしまうため今回の対策がしっかりとチャノキを守ってくれることを願います。