日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

新梢枯死症が少し発生し始めました

こんばんは。

台風の影響で本日もまとまった雨となっている川根町上河内地区です。そして今夜から明日にかけては線状降水帯の発生も考えられるとのことであるため、少し不安な夜を迎えることとなりそうです。

三年前の台風15号の時も台風から離れていたのにも関わらず大雨となり、しかも雨が強かったのは夜の間であったため朝起きてからの光景の変化に驚きました。今回もその時のような事が無く通り過ぎてくれることを願うのみです。

 

新梢枯死症が

新梢枯死症というのは「綸斑病」という病原菌によって発生する症状の1つです。綸斑病菌は葉っぱの切り口などから侵入し、葉っぱに年輪のような症状を出させるのが特徴の病気なのですが、ほかにも同じ病原菌をもとに出る症状があります。

※写真上が綸斑病、写真下が新梢枯死症になります。

 

それが新梢枯死症です。綸斑病の病原菌が芽の付け根付近に感染することで1か月以上経過したのち芽全体を枯れさせてしまう被害をもたらします。元気に育ってきているように見えたのにも関わらずある日枯れ始めることもあるため、地味にショックを受ける症状になりますね。

なお新梢枯死症は綸斑病菌によって発生するため、綸斑病がたくさん発生するとその後の新梢枯死症も発生しやすくなる傾向にあります。また「やぶきた」と言う品種は特に綸斑病に弱い特徴をもっているため、綸斑病および新梢枯死症が発生しやすい品種であると言えます。現在主に育てている品種が「やぶきた」であるため、どうしてもこの病気や症状が出てしまうのです。

 

ただ品種的にこの症状が発生しやすい傾向にあるため、多少の発生は仕方が無いことだと割り切っています。多発さえしなければ、品質や生育面でもそこまで悪い影響は出ないですね。

上の写真は新梢枯死症が今現在で多く見られた部分を撮影しました。緑色の葉っぱたちの中に枯れた茶色の葉があることからどうしても目立ってしまいますが、これくらいで済んでくれれば問題は無いと言って良いので、これ以上増えることなく秋を迎えてほしいものです。

※なお、もし症状が増える傾向にあったとしても感染は1か月以上前にしているためこの時期では有効な対策は行えません。