こんばんは。
7月ももう間もなく上旬が終わろうとしていますが早くも夏本番、体感的には8月になったように思ってしまいます。
梅雨明けが早かったこと降雨日数や降雨自体も少なかったことで少雨による影響が出ないか心配しているこの頃ですが、週間天気予報を見ると来週は少し雨が続きそうな予報が…。まだ先の予報になるので変わる可能性も大きいと思いますが、早い梅雨明けと高温でお湿りが欲しいところだったので土を十分に湿らせる雨が降ってくれると有難いですね。
再び緑色になる深刈り園
5月中旬、一番茶の収穫後に深刈り作業をした茶畑は、作業完了から約1か月半が経過し再び緑色になってきています。
深刈り作業はお茶の木を低く仕立て直したり、細く込み合った枝を刈り落とし新しいものへ更新させることを目的として行う作業になります。大胆に枝葉を刈り落とすため、緑色の葉っぱがある部分は無くなり茶色い枝が直に見える状態となります。

しかし、この状態から一か月半も経過すると再生してきた芽によって完全に再び緑色に戻るのです。
下の写真は畑の場所は違いますが、同じ深刈り作業を行った畑になります。品種は「おくひかり」であるため、ツヤのある緑色が美しいですね。

芽を守るため防除を実施
深刈りをした畑ではとにかく現在伸びてきている芽、そして今後伸びる芽の生育が重要になります。この部分が病害虫の被害を受けてしまうと生育が著しく低下し翌年春の収穫が極めて少なくなりお茶の木自体も疲弊してしまいます。本来お茶の木を回復させる目的で行った作業にも関わらず、逆に2~3年ほどお茶の木を疲弊させてしまう事に繋がる事もあるのです。
その一方で、病害虫の被害を受ける可能性は決して低くはありません。季節柄、病気が発生しやすい傾向にあったり、周辺で浅刈り作業を行う事により害虫が新しい芽を求めて、芽が伸びてきている深刈りをした畑に集まってきやすい傾向があります。
数年前はこの再び伸びて来た芽に「もち病」を多発させてしまい、せっかく伸びて来た芽の多くをダメにしてしまいました。また昨年も夏の高温・少雨の影響とハダニ多発の被害が重なり、充実した枝葉を確保させてあげることが出来ませんでした…。
基本的なことになりますが、必要なタイミングでしっかりと防除を行えば被害を抑えることが出来ますし結果として農薬など資材の使用を減らすことにも繋がります。今回も今までの反省から芽を守るための防除を行ったところですが、その年の天候によっても生育の傾向が大きく変わるため日々観察を行い適切な手入れを行えるようにしていきたいものです。