日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

シカの増加により激変してしまった草地

先週までの軽く体を動かしただけで汗をかく気温から一転、今日は晴れて日差しが届きながらも気温は涼しめで風もある事でだいぶ快適に過ごすことが出来ています。本日から茶畑周辺の草刈りを始めたところなのですが、気温を中心とした環境の変化があまりにも大きく体調を崩してしまいそうです。

 

草地の変化

今日から始めた茶畑周辺にある草地の草刈り作業ですが、生えている草はワラビばかりということで柄の長い鎌で草刈りをするようにしています。草刈り機(チップソー)でも刈ることは出来るのですが、たまに茎部分が絡まったり、草を上手く動かすことが出来ないのが地味に負担になるので鎌で刈るようになりました。

なお4年ほど前は人の背丈ほどのススキが生えていました。

ただ、シカの影響により草地の環境は大きく変わってしまったのです。

時期によってはユリ類やホタルブクロ類が咲いたり、ヨモギなど多様な植物が見られたのですが、今ではワラビがほとんどです。そして中には植物が生えてこない場所も出始めてしまいました。

これは、シカが同じ場所で何度も植物を食べたり斜面を歩くことで起きてしまったことです。もっと低頻度で食べるのであれば影響は限定的になると思うのですが、シカが大幅に増えてしまったことにより植物が生えてこない場所が生まれるほどになっています。

このような状態になるとまず石や土がポロポロ落ちてしまいますし、場合によっては斜面が崩れてしまう事もあるでしょう。

 

このような状態になるまでにかかった期間はたったの4年。日々暮らしていると以前からシカによる被害を受けていたように感じてしまうのですが、今まで書いて来たブログを振り返るとたった4年間の間に変化したことなんだと実感せざるを得ません。

 

シカによる問題

そしてこれは草地だけでなく山林内でも発生していることです。

シカが樹木の皮を剥いで食べてしまう事で枯れてしまう木が出てきていますし、種から芽が出たばかりの木や芽が育ち始めて数年以内の木は完全に食べられてしまいその姿を目にすることは無くなりました。せめて若い木が育つことが出来れば古い木から若い木へ代替わりすることで環境が維持されていくのですが、その未来ある若い木が育つことが出来ないため山林も荒れてしまいます。

 

また、シカが食べない特定の植物ばかりが繁茂してしまったり、もともと草地などを住みかとしていた生き物が生きにくい環境に変化してしまったりもします。

実際、今まではたまに見かけることがあった「カヤネズミ」は、シカがカヤ(ススキ)を食べてしまう事で今ではほとんど目にすることがありません。

野鳥が巣を作った痕跡も滅多に見られなくなり、今回数年ぶりに写真に写せたほどです。

 

農地には柵やネットを設置したり、狩猟などの捕獲事業にも従事することがありますが、シカの増加に対応し切れていないのが現状です。シカが増えたことにより農林業など我々人間の生活に影響が出ているだけでなく、シカを含めた野生動物が生息しにくい状況をシカ自身が作り出してしまっているので、出来る範囲で対応していきたいところですが、手間もお金も必要ですしそう簡単に行かないのが難しいですね。