日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

川根上河内茶 上河内地区より川根茶をお届け

SLが走ることで有名な大井川鐵道家山駅より車を山の奥へと走らせること20分。

山の奥深く四方を山に囲まれた場所に上河内地区があります。

 

川根町上河内地区の茶畑は標高300~500mの山の斜面に…。

傾斜のある茶畑は農作業をするには大変な一面がありますが、寒暖差が大きく水はけも良いなど品質の良いお茶を作るためには最適な環境となります! 図9.jpg

昔からのお茶の産地は平地よりも山間の土地。または、近くに川が流れる霧の発生しやすい土地など寒暖差が大きく日照時間も短くなる地域が多い傾向があります。

 

上河内地区も周囲を山に囲まれているため山により日の光が遮られ適度な日当たりになり、山間部であることから昼夜の寒暖差が大きく霧がよく発生する環境です。

 

特に春先の寒暖差は非常に大きく15℃程度は頻繁に。20℃を超える日も度々あります。そのような環境ではお茶の芽はゆっくり大きく育つため、うま味成分が生長中に浪費されることがなく柔らかく繊細でありながらも香りや味が豊かな「風味の良い」お茶となります。
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上河内地区では地区内の茶畑約8haを15戸の茶農家が管理し共同の製茶工場でお茶に加工しています。

8haという規模はお茶の産地静岡県では極めて小規模です。しかし、お茶づくりにかける想いや技術は決して負けていません!

 

良いお茶は良い茶畑から

春や秋には有機質肥料を主体とした肥料を使用。土づくりと肥料の補給を目的として肥料を施します。

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季節によってお茶の木の生育には違いがあり、土壌の微生物の働きにも違いが生まれます。特に生育が盛んになる夏場はお茶の樹が栄養不足にならにならないように肥料を施すなど、季節によって異なる土壌やお茶の木状況に合わせた土づくり・肥料の使用をしています。

 

また茶畑の土はお茶の木の葉っぱや枝で作られています!

梅雨時期に行う浅刈りや夏場に伸びた芽をカットする秋のナラシ作業ではたくさんの枝葉を刈り落とし、有機物として茶畑に還す作業を実施しているのです。

これらの作業で刈り落とされた枝葉は分解されて腐植となり、豊かな土をつくり上げるためには欠かせない物となります!

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ただし、1年・2年では成果が出ません。

何年も何十年も葉を刈り落とし土に還す作業を継続して行うことで、豊かな土をつくり未来へ向けて維持していくことが出来ます。

 

防除資材は資材は入念な下調べを行い天敵となる虫や周辺環境にも優しく、多くの天敵たちの力を借りられるような物を選択するようにしています。

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お茶の木はなるべく花が咲かないように栽培するのが基本ですが、咲いた花にはミツバチが蜜と花粉を集めにやって来ますね!

 

そして欠かせないのが多くの天敵たちの力!

(天敵というのは害虫を食べてくれる虫や菌類のことです)

有名なのはアブラムシを食べてくれるテントウムシ他にもダニを食べてくれるダニもいますし、人の手だけでお茶の木が育てられている訳ではありません!

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ヒラタアブの仲間(左上)ナミテントウムシ(左下)

カマキリ(右上)チャハマキチビヒメアメバチ(右下)などなど。

 

彼らの力は偉大で蔑ろには出来ません!!

そのため自然由来で人への安全性がどんなに高いとしても、天敵や周辺に住む虫たちなどへの影響が大きいと評価された物は使用しないようにしています。

お茶の木が病害虫の被害を受けないように手入れを行うと共に周辺環境の維持を両立することを重視しています。

 

お茶づくり

収穫したお茶の芽は上河内地区の共同茶工場で加工します!

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お茶の栽培は各農家が行い、収穫した生葉は共同のお茶工場に出荷します。お茶工場で荒茶へと加工し出荷・販売、農家は出荷した生葉の品質や量に応じて代金を得る形態です。

 

お茶が欲しい場合は生葉を出荷している農家であっても荒茶を「購入」する必要があるため、私たちは生産者であり同時に消費者でもある形態ですね。

そのため、まずは私たちが心から好きだと言えるお茶をつくります。

 

土地の力を活かしたお茶づくりを…

上河内地区を含めた川根地域は山の斜面に茶畑が広がっている事が多いです。山の斜面に広がる茶畑は昼夜の寒暖差が大きく、春から夏にかけては霧が頻繁に発生します。

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お茶の芽はゆっくり時間をかけて育つことで、鼻に抜ける豊かな香りと旨味と渋味・苦味のバランスの取れた風味の良いお茶の芽に育つのです。

 

その土地の環境や特徴を最大限に活かせるように…。川根茶でも様々な生産者がいますが、上河内地区でしか作れないお茶をつくるための栽培・加工を日々目指しています!

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