いよいよ明日から二番茶の収穫・製造が始まります。
これから約1週間は、お茶の収穫などに集中しなければいけません!
そこで、二番茶の収穫前に行う必要があった”幼木への肥料ふり”を行いました。
肥料切れに注意
春に植えた幼木…。肥料をまくのは今回で2回目になります。
1回目は、一番茶が始まる前の実施(幼木に肥料を…!)
ちょうど新芽が伸び始める時期なので、それに合わせて行いました。
一度葉っぱが枯れて落ちてしまいましたが、現在では元気に葉を茂らせています(^^♪
使用した肥料は、1回目と同じ物です。有機質肥料主体であるため、長くじっくりと効果が続くことがメリットとなります。
ただし、長く効果が続くとされる有機質肥料であっても、まいてから2~3カ月経過すると効果のピークは過ぎ去ってしまいます。
肥料の効果が落ちてしまうと、『肥料切れ』と言って、養分不足の状態に陥ってしまいます。
葉っぱの色が薄くなったり、生長が遅くなったりしてしまうため、不健康な状態になってしまうのです。
そのため、お茶を栽培する際には「肥料切れ」を起こさないように肥料を与えることが重要となります。これは、お茶の樹だけでなく、果樹や野菜などにも当てはまると思っています。
お茶の樹…特に植えてから年数が経過していない幼木の状態で「肥料切れ」を起こしてしまうと、大きくなるまでに時間がかかるなど、ダメージが大きいです。
幼木の時は、特に肥料のあげ方に注意する必要があるのです。
効き始めるまでの時間を考慮
有機質肥料は、肥料としての栄養を植物が吸収できるまでに時間がかかります。
土の中にいる微生物たちに分解されることで、ようやく肥料としての効果が出てくるので、どうしても時間がかかってしまうのです。
一方、化学肥料はすぐに植物が吸収できるような成分になっています。
※有機質肥料も化学肥料も、植物が吸収する成分は全く同じです。違いは、直接肥料として吸収できる物(化学肥料)か微生物などの力を借りる(有機質肥料)のかの違いです。
化学肥料と比べると、効果が出るまでに時間を要する有機質肥料…。
有機質肥料を使用するときには、効果が出るまでにどれくらいの時間が必要なのかを知っておく必要があります。
お茶の場合(試験場での研究によると)は、冬であれば1カ月ほど…。気温が高い夏であれば2週間ほどの時間が必要ということです。
土の中にいる微生物たちは、気温がある程度あった方が活発に活動するため、夏の方が早く効果が出ます(^^)/
そのため、冬と夏とで、効果が出るまでに必要な時間が違うのです。
今は、気温の高い夏…。
そのため、肥料をまいてから2週間ほど時間が必要になります。
2回目の肥料まき
前回肥料まきを行ったのは、一番茶の収穫前…。
大体、2カ月ほど前のことになります。
有機質肥料の効果のピークが、まいてから2~3カ月ほどなので、1回目にまいた肥料はもう間もなく効果のピークを過ぎることになります。
そのため、肥料切れを起こさないように、2回目の肥料ふりを二番茶の収穫前に行うことにしました。
二番茶の収穫は1週間以上、雨が降ればもっと多くの時間がかかります。二番茶の収穫を終えてから肥料をまいたのでは、肥料切れを起こすリスクが高まるでしょう…。
配合肥料と言われるものです。
有機質肥料で、しかも粉っぽい肥料なので、肥料らしい独特な臭いがプンプンします。
この肥料を少しずつパラパラと幼木の周りにまいていきます。
樹に近すぎると、根っこがダメージを受けることもあります。
そのため、近くにたくさんの肥料をまきすぎるのは、御法度です。
逆に、樹から遠い位置では、幼木が肥料を吸収することが出来ません。まだ、根っこが張っていないので当然ですね…。
これでは、せっかく肥料をまいたのに肥料切れを起こしてしまいます(>_<)
そのため、木の根元から10~20cmほど離れた位置に、パラパラと肥料をまくのがポイントです。
※幼木の生長状況、植えてからの年数によって、肥料をまく位置は変えます。今回は、植えてから半年も経過していないため、なるべく樹の近くにまきました。
季節は夏。気温は十分高く、梅雨時期なので雨も降ります。
微生物たちが働きやすい条件、お茶の樹が肥料分を吸収しやすい条件は整っているため、少しでも良い傾向がみられると良いなと思っています。