日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

再び雨が続く日々に

こんばんは。

昨日の日中はやや強い雨に、今日は弱い雨が降ったり止んだりの空模様となっています。雨の影響もあってか昨日は特に気温が上がらず、日中も10℃を超えることがありませんでしたね。

 

雨滴と低い気温の影響により日中に防霜ファンが動いていた所もあるようです。

しかしながら霜が降りるような気象条件ではないため防霜ファンが動く意味はありません。そのため、気温以外の気象状況も感知できるような制御盤を導入した方が効率が良いのですが、コストを考えると現状厳しいですね。

将来的には考えていきたいと思いますが、今回のような状況は頻繁にあるものではありませんし当面は今ある設備で対応していきたいと思います。

お茶の芽はこの頃の冷え込みにより膨らみ方が一旦穏やかになったように思います。

その一方で、桜のつぼみや木の芽は徐々に膨らみ、遠目でも枝の先端付近の色合いが変化しているのが分かるようになってきました。雨により水分は十分供給されている状態なので、今後の気温次第で一気に風景が変化していきそうです!

飛び出た葉っぱや枝の除去で新茶への古葉や枝の混入防止

こんばんは。

心配していた昨夜からの冷え込みですが、手元の温度計で-2℃まで気温が低下しました。朝は8時過ぎまで防霜ファンが動いていた箇所もあったのでそれなりに厳しい寒さであったのだと思います。

 

しかしながら、防霜ファンの稼働もあり茶畑はしっかりと守られたことでしょう。

風があったのか、湿度が低いことなどが影響しているのか、防霜ファンなどが無い場所でもあまり霜が降りていなかったので本当に良かったです。

 

明日以降は雲や雨の影響で日中は気温が低くとも朝の冷え込みはそこまで厳しくはならないと思われます。ほとんどの植物が水上げを開始しているので恵みの雨となるのは確実ではないでしょうか。

晴れの日が恋しくなりそうなほど雨が続きそうな予報が出ていますが、乾燥続きよりかは良いと思うので今回も適度なお湿りになることを期待したいと思います。

 

飛び出た葉っぱや枝の除去

最近行っているのは冬の強い風などの影響で足り上がり、飛び出たような状態となった葉っぱの除去。シカなどの踏み付け被害を受けた箇所の手直しです。

前回、チャノキの表面を刈り整えたのは前年の10月の事になります。

それから時間が経ち、季節柄強い風が吹きつけたりもすることで、一部の葉っぱは上の写真のように立ち上がってしまいます。また、秋のナラシ以降も一部の芽は生長を止めることなく育ってしまうものもあり、そのような芽も飛び出たような状態となっていますね。

さらに、シカなどの踏み付け被害や食害によりチャノキ自体がズタズタになっているところも…。このような場所は写真でも分かるようにチャノキはデコボコになっていますね。

 

飛び出た葉っぱやデコボコを放置しておくと収穫時に古い葉っぱや枝が混入するリスクが高まったり作業をする上で支障が出るので、収穫前にちゃんと手直しをする必要があるのです。

なお酷い場合には機械を使用して作業を行いますが、今年に関してはどの畑もそこまで酷くはなっていないので手作業で十分対応できると判断。手ばさみを利用して少しずつ除去しています。

今後は芽が萌芽する時期になるため、シカなどによる踏み付けがあるとその部分の芽がもろに育たなくなってしまったり除去する必要が出てきます。せっかく育ってきた芽が失われてしまうので、これ以上踏み付けられたりすることなく一番茶シーズンがやって来てほしいですね。

萌芽前の山場

こんばんは。

今日は草取りや飛び出た葉っぱを取り除く作業をしていたのですが、真冬のような気温かつ風もありかなり寒い一日となりました。日差しがあったので風が止めば多少暖かく感じましたが、一枚多く服を着こんでいたため(それも真冬用の防寒着)冷静に思い返すと暖かさを感じたのは服のお陰であったのかなと思います。

 

なお、日中は風が吹いていた時間が長かったですが、夜になるとずいぶん静かになりました。風が止み晴れていると放射冷却により気温がグンと下がり、霜が降りる可能性が高まります。今夜は元々の気温も低下している状態なので、明日朝にかけてそれなりに冷え込むのは確実でしょう。

今はまだ萌芽前の状態ですし、防霜ファンのスイッチも入れてある状態なので(見回りは必須ですが)冷え込んだとしても生長が遅れる程度であり大事には至らないと思います。もし、このような冷え込みがあるのが1か月後だとしたらかなりヤバかったでしょう。

 

とはいえ冷え込むのは確実ですし、今夜から明日の朝にかけてが萌芽前の山場となるのは確実です。

シカの影響で崩壊した斜面の手直し

こんばんは。

今日から寒気の影響で気温が低下する期間に入りましたね。今日はそこまで冷え込みは厳しくなりませんでしたが、風が強く冷たい状態であり夕方以降、気温がどんどん下がってきているように思います。

天気予報を見ても氷点下まで下がるのは確実でしょうし、週末にかけて厳しい寒さとなることは避けられそうになりですね。

 

なお、今夜から明日にかけては風が強く吹く予報が出ているので気温が下がったとしても霜が降りることは多分無いかと思います。問題は明日の夜から明後日の朝にかけてです。気温が下がり風も弱まるため、きつい霜が降りるような条件となっています。

防霜ファンのスイッチも入れてありますし、まだ萌芽前なので大事にはならないと思いますが、それでも心配になりますね。

 

崩壊した斜面

昨日はシカによる食害の話を投稿しましたが、影響があるのはチャノキだけではありません。周辺環境にも多くの被害が出ています。

そのうちの1つが茶畑周辺の茶草場での被害です。ススキなどの植物が食われてしまう事により生育が低下したり場合によっては枯れてしまったり。植物の中にはその姿を見ることが出来なくなってしまった種類もあるほどです。

 

そして、植物が生育低下したり枯れてなくなると斜面を保護する力も弱まります。そこへシカなどの動物が斜面を歩くので、少しずつ斜面が崩れ崩壊してしまうのです。

こちらの場所は特にその被害が大きく、幅50cm近く斜面が無くなってしまったところもあるほどです。作業をする上でも支障があるどころか、かなり危険性が高いと言えますし、このまま崩壊が進めばチャノキにまで達してしまうのは確実でしょう。

そうなると人力での復旧は厳しいので重機を利用してチャノキの改植をしつつ、斜面も再度整えていく必要が出てきますね。

 

このまま放置しておくことは出来ないため、軽くではありますが土留めを作る事にしました。

 

手直し

利用するのは以前伐採した木の枝や幹。杭や土留めとして利用することで、斜面の崩壊を止めるあるいは崩壊のスピードを抑えることを目標としています。

今回は崩壊した部分が大きいため、段々の土留めにする必要があり地味に大変でした。

また地味に木の消費量が多く、手直しすることが出来たのはほんの一部分だけになってしまいましたね。

さらに、このような土留めを作ったとしてもシカが何度もこの場所を歩けば簡単に壊されてしまいます。実際、昨年もほかの場所で同じような土留めを作りましたが、一年も持たずに壊されてしまいました。

 

斜面をより強力に保護できるようカヤ(ススキ)の植え付けもしていきますが、これも一筋縄ではいきません。しっかりと根付く前にシカに喰われてしまうと引き抜かれて枯れてしまいますし、根付いたとしてもその後食害を受けると生育が思ったように進まないです。

ほんの10年ほど前まではこのようなことは無く、近年シカなどが急速に増加していることで発生してきている問題です。被害は年々拡大する一方ですが、対策は一筋縄ではいかないのでなかなか大変な問題であると言えます。

 

なお、山林の方でも低木が食われてしまい生育できなかったり(若い木が育たないので山林の更新に支障がある)樹皮を食われてしまう事で生育が低下したり場合によっては枯れたりするなどの影響も出ています。

植物の中には食害によりその姿を見ることが出来なくなってしまった種類もありますし、山林などの環境面でも大きな影響があることは確実でしょう。適切な対策、対応が必要である状態だと言えますね。

この時期になると多くなるシカなどによるチャノキの食害

こんばんは。

今日は朝からずっと曇り空、気温も低めでさらに風も少しあり肌寒い一日であったともいます。防霜ファンも今朝は全て稼働していたようですね。

 

ただ、今朝は若干雲が空を覆っていた事と風があったことにより霜が降りるまでには至りませんでした。風が無く晴れていれば結構冷えていたことが予測されるので

そして今後は最低気温が下がりそうな予報が出ています。特に今週中頃から後半にかけては要注意となるでしょう。まだ、萌芽前であるためそこまで心配はしていませんが、この時期になると気温が下がりそうな予報が出るとヒヤヒヤしてしまいます。

 

この時期増加するチャノキの食害

3月になるとなぜかニホンジカニホンカモシカによるチャノキの食害が増加します。

果菜類と比べるとチャノキの食害は一般的ではないですし、いまいちイメージしにくいかと思いますが、茶畑の外周付近や畝間近くの葉っぱを食われてしまうのです。

上の写真は食害を受けた箇所、下の写真が通常の状態です。

食害を受けた所もまだ葉っぱが残っているのであまり違いが無いようにも見えるかもしれませんが、上から葉っぱ2枚程度食われてしまっています。また、これ以上に食害が進み枝と一部の葉っぱが残るのみで緑色に見えない所も出てきてしまっているほどです。

 

そのような状態になると当然生育にも影響が出てしまいます。

葉っぱが失われることで光合成に支障が出るだけでなく、蓄えた栄養分の供給も減ってしまうため今後伸びる芽の生育や品質が低下します。またシカの唾液に植物の生育を抑えるような効果があるのか、やや長い期間に亘って生育を低下させる事もありますね。

 

そんな食害が最近増加傾向にあります。

青草が少ないあるいはほぼ無いのは1月頃も同じなので、なぜこのタイミングで被害が増えるのか、今と真冬とどのような違いがあるのか少し気にはなっているところです。

 

簡単に思い浮かぶのは、休眠から目覚め水上げをするようになり食味などが変化しているのか、単純に季節の変わり目などの季節的な影響があるのか…。はっきりとは分かりませんが、両者の違いがやや気になっています。

まあ、食害を受けるとチャノキの生育に影響が出てしまうので、食害は回避できるのがベストなのですが…(^^;)

もしもの時に備えて… 「山」の字のようなお茶の芽

こんばんは。

今日は風が強い一日。特にお昼ごろから夕方にかけて強い風が吹き、木が折れてしまうのではないかと思うほどでした。強い風が吹いたため久しぶりに枯れ枝が落ちたりして、大きめの枝は拾って道端へ取り除きつつ茶畑へと向かう事となりましたね。

 

なお、今回の強風は北ややや東よりの方向から強く吹いてきた傾向があるように思います。いつも強い風が吹く方向とは違うため久しぶりに枝が落ちたりしたのでしょう。

気温はそれほど低くなかったと思いますが、風が強かったため動かないと体温を奪われる一日であったと思います。

 

この時期のお茶の芽

昨日から防霜ファンのスイッチを入れることとなりましたが、入れたから終わりではなく今後時間をかけてセンサーと温度計の調節を行ったり見回りを行い遅霜に備えていきます。ほとんど表舞台には出てきませんが、非常に重要な作業なのです。

 

その一方、遅霜などのリスクに備えているのは我々だけでなくチャノキも…。収穫ではお茶の芽を取ってしまうのですが、本来であれば新しく伸ばした体の一部であり光合成を行う重要なところになります。

つまり、遅霜などの影響を受けてしまい芽が枯死してしまうと体を作り出すのに支障が出てしまうのです。

ですがチャノキもそのようなリスクに備えています。

上の写真ではぷっくりとした芽があるのが分かると思います。注目して頂きたいのはぷっくりと膨らんだ芽の両脇です。

 

分かりやすく印をつけるとこの部分になります。

実はこの部分も独立した「芽」なのです。

小さいので伸びたとしても長さはそれほどありませんし開く葉っぱの枚数も少なくなります。そして何よりも真ん中のぷっくり膨らんだ芽と比べると生育もやや遅いです。

 

真ん中の膨らんだ芽が最も優先して育つ芽になるのですが、両脇の芽は何らかの影響により生育しなくなった場合に備えていると言えますね!

 

なお、お茶の栽培においては真ん中の最も膨らんだ芽が育ち収穫出来ることがベストです。品質面でも生産量の面でも、この真ん中の芽がダメになってしまうと出来が低下してしまいます。

防霜設備の設置や葉面散布などによる耐凍性の向上を狙うなどし、最もよく膨らんだ芽が無事に育ってくれるような努力をしているのです。

防霜ファンのスイッチオン

こんばんは。

3月も折り返しを過ぎ間もなく下旬に突入しようとしています。上旬の頃はまだ冬らしさを感じる日も多かったですが、下旬になると一気に春らしさが増してきますね。草花の開花や発芽、萌芽も進みますし、生命力あふれる季節がやってこようとしています!

 

そしてこの土日は結構暖かな気温であったと思います。手元の温度計で最高気温は20℃となり、この気温の恩恵を受けた植物も多いのではないでしょうか。

お茶の芽も本格的に膨らみつつあるため、本日から防霜ファンのスイッチを入れることに。見回りをしつつ設定の調節をしていく必要がありますが、今後は一定の気温を下回ると防霜ファンが動き始めるようになるのです。

 

萌芽シーズンが近付いてきたことを作業面からも感じます。

 

その一方で、先週は朝晩の冷え込みが若干強く霜の朝を迎えた日が多かったです。

日が当たり始めるとすぐに融けてしまうのですが、それでも白くなるほどの霜が降りていましたね。このような霜が萌芽後に降りると高確率で芽が凍ってだめになってしまうでしょう。が、まだお茶の芽は萌芽していないため枯死するようなことは無いと思われます。霜が降りなかった場合と比べると生育が遅れる可能性はありますが。

 

今後は防霜ファンの稼働もあり茶畑が霜で白くなるようなことはほぼ無いと言っていいでしょう。防霜ファンなどの防霜設備が役に立たないほどの寒気が入ってくれば霜が降りてしまう事があるかもしれませんが、もしそうなったら生育に影響が出てしまうのは必須です。

 

防霜設備があれば多少の霜の影響は回避できますが、最終的にはきつい霜が降りないことを厳しい寒波がやってこないことを願う事しか出来ません。無事に収穫できる時を願いつつ芽が育つのを待ちます。