日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

三色の茶畑

こんばんは。

ついに今日から6月が始まりました。地域によって違いがあるので一概には言えませんが、私たちにとっては”二番茶”の6月という感覚が強いです。実際、6月に入ったくらいから二番茶芽の生長が本格的に始まり、中旬ごろに収穫・製造。その後は二番茶後の管理作業が始まることになります。

 

一番茶シーズンよりも気温が高いため体力的には大変な時期であり、さらに梅雨時期でもあるため天候にも大きく左右されるシビアなお茶づくり期間であると言えます。特に雨がどれくらい降るのかは、作業を進める上でもチャノキ自体の生育にとっても大きな影響を与えます。

雨が続いていれば作業は行えないですし、長雨は病気を発生させやすくするので天候次第なところが多いです。強い雨が短時間降るだけであれば病原菌が流されてしまったりするのでそこまで問題は無いのですが長雨となると話が変わってきます。雨の降り方、特に長雨になるかならないかで状況が大きく変わってしまうのです。

 

しかし、そのような条件の悪い中でもある程度の結果は出していかなければならないため、スケジュール管理や栽培技術がより試されている期間であるともいえるでしょう。

難しいこと厳しい事も多いですが、同時に面白さも感じつつお茶づくりを進める日々が始まります。

そんな6月始まりですが、一番茶を早く収穫した畑ではすでに芽の生育が本格的に始まってきています。遠目で見てもうっすらと若干赤みがかった黄緑色に変化しつつありますね。写真では手前の区画が芽が生長し色合いに変化がみられる所になります。

 

対して一番茶を収穫するのが遅かった畑ではまだ芽が小さいため濃い緑色のままです。上の写真では真ん中の区画がそうなのですが、芽が育ってきている手前の区画と比べると若干色が違っているのが分かるかと思います。

 

そしてその他の区画として、深刈りや中切り作業により茶色になった畑も存在します。写真では一番奥側に見える所になりますね。

 

二番茶の芽が全体的に育てば黄緑色の茶畑と深刈り・中切りの茶色い茶畑の二色となりますが、二番茶芽が育ち始めている今だけは三色の茶畑を見ることが出来るのです。

一番茶の時期は気温がきっかけとなり生育が進むので全体的に黄緑色になりますが、二番茶以降は管理作業により生育にばらつきが生まれ、生育にばらつきが生まれることで遠目で見た時に色合いの違いが生まれます。一番茶時期の美しさとはまた違った面白い景色であると個人的には思いますね。

一番茶から約1か月が経過

こんばんは。

今日は午前中を中心に日差しが届きましたが、午後からは雲が目立つ空模様となりました。今夜からは再び雨が降る予報となっていますが、前回の時に比べれば大雨になることは無いかなと思っています。

日曜日には地区の役仕事として道路掃除があるので、今回の雨で落ち葉などを落とし切って欲しいものです(常緑樹は初夏に葉を落とす傾向があるため)

 

2024年の5月も明日で終わりとなりますが、振り返ると本日は一番茶開始から一か月が経過した日になります。4月29日始まりなので厳密には昨日の方が正しいのですが、初日は掃除・調節用の生葉の収穫と手摘みのみであるため、30日を区切りとしても良いかなと思っています。日数の計算もしやすいですし…。

 

一番茶期間中、早めに収穫を行った畑では段々と二番茶芽が膨らみ、なかには萌芽が始まりつつある区画もあります。

特に初日に収穫を行った早生品種の「おおいわせ」の畑ではだいぶ芽が膨らんできていると言えるでしょう。遠目で見た時も色合いの変化が見られますし、近くで見ると葉っぱが一枚開き始めている様子を確認できます。

・・・二番茶の芽はやや赤みがあるのが特徴です。次第に黄緑色へと変化しますが、季節によって違いがあるのは面白いかと思います・・・

 

二番茶の時期は4~5日程度で葉っぱが一枚開くと言われているため、仮に葉っぱが三枚開いた頃収穫するとなると、残り15日程度で二番茶が始まる事になりますね。二番茶の開始は一番茶の収穫から45~50日経過した頃が目安とされているため、その目安にも合致しています。

もちろん、今後の天候や気温によっても生育の進み方が変わってくるので現段階では判断が難しいですが、6月の15日前後に二番茶が始まるのではないかと予想しているところです。

大雨の後の久しぶりの青空

こんばんは。

昨日は大雨になりそうな予報が出ていましたが、実際夕方から夜の初めにかけてはなかなか激しい降り方となりました。風も若干強く、台風がやって来た時を彷彿させるような天候でしたね。

 

ただ、今回の大雨による影響はほぼありませんでした。土砂崩れが発生し道路が通行できなくなることなども覚悟していたのですが、そのような事態になることは無く安堵しているところです。

※小規模な崩落があった箇所はあります。ただ走行に支障が出るようなほどの崩落では無かったので問題ないかと思います。

 

そして本日は久しぶりにしっかりと晴れてくれました。

お昼過ぎになると若干雲が目立ってきたようにも思いましたが、それでもここ最近曇りや雨が続いていたことを考えると良い天気だと言えるでしょう!

久しぶりに布団を干したりも出来たのでなかなか良い一日であったと思います。

 

一昨日と昨日は雨により外作業は実施しておらず、今日そして明日は草取りなど少し細々とした作業を進める予定です。週末くらいからは深刈りの第二段階以降の刈り落としを行い樹形を整え、その後は防除ををしたり再び草取りや遅れ芽の摘み取りを行い二番茶が育つのを待つことになります。

ここ数日は少しゆとりを持てる期間であるため、体調を整えつつその後のハードな期間に備えたいものです。

栗の花がしっかりと咲いてきています。

この栗の花が散ってしまう頃になると梅雨入り…と言われますし、植物の生育からも季節の進みを感じているこの頃です。

日本ミツバチさん方いらっしゃい

こんばんは。

今日は朝から現時点まで雨が降る天候となっている川根町上河内地区です。今は小雨でシトシトと雨が降っていますが、時間によっては激しく降ることもありました。明日夜にかけて大雨になりそうな予報も出ていることから、今後の雨の降り方には気を付けたいと思います。

 

そんな本日は嬉しい気付きがありました。

春に掃除をしておいた巣箱にミツバチがやって来ていたのです!

雨の日に分蜂することは無いはずですので、昨日または一昨日くらいにやって来たのではないかと思われます。黄色と黒の縞々の状態から推察するに種類は日本ミツバチ。働きバチが頻繁に出入りしているのでそれなりに群れの大きさはありそうです。

 

ただ、現時点ではまだ完全に住み着いてくれるかは分かりません。一旦入居したけど出て行ってしまう事もあり得るのです。

そのため花粉を集め始めているかが、この群れが住み着いてくれるかを判断する一つのサインになるでしょう。

花粉はミツバチの幼虫の餌になるのですが、それを集めた働きバチが出入りするようになるということは、巣箱の中で子育てをしているという事が推察出来ます。一過性の入居であれば子育てをすることは無いので、花粉を集めるようになれば直ちに出て行ってしまうようなことは無いと思われます。

 

巣箱に住み着くかどうかはミツバチたちが決めることでありその決定に私たちには手出しが出来ないため、今は静かに見守っているところです。

ナラシ終了

こんばんは。

5月も残り1週間を切りました。上旬は一番茶の収穫製造シーズン真っ只中、中旬には一番茶が終わり二番茶やその後の生育を対象とした管理作業が始まり、なかなか充実した一か月間であったと思います。

 

そんな5月はもう間もなく終わりとなりますが、一番茶後の管理作業もだいぶ落ち着いてきました。本日で二番茶前に行う主たる作業のナラシが終わり、さらに「もち病」を対象とした防除も終えることが出来ました。今日一日で二番茶への寄与度が高い作業が終わったという事になります。

 

なお全ての管理作業が終わったわけでは無く、まだ深刈り作業の二段階目が残っています。また防除作業も天候などによっては実施する必要が出てきますね。草取りや遅れ芽の摘み取りなど細々とした作業もあるので、まだ実施すべき作業は残っている状態です。

それでもナラシ作業という重要な作業を終えることが出来たため少しはホッと出来ますね。

ナラシ作業が終われば最低限二番茶が育つために必要な準備は整ったと言えます。本当に必要最低限の準備であるため、病気などが多発するなどの事が起きれば収穫は行えなくなりますが、ナラシ作業をしていなければ仮にほかの条件が整っていたとしても二番茶を採ることは出来ません(古葉が混入したり、生育のばらつきによる品質低下があるため)

 

そしてナラシ作業を行う時期、そして刈り落とす高さは二番茶の出来を大きく左右します。

作業を行うのが早すぎると芽の生育にばらつきが生まれますし、遅すぎれば膨らんできた芽を刈り落としてしまう事になります。同じように低い位置で刈り落とせば芽をたくさん落としてしまうことになりますが、高ければ生育にばらつきが生まれたり病気などがより発生しやすくなったりしますね。

ナラシ作業は地味ながらも二番茶の出来を左右する重要な作業なのです。

もう間もなく梅雨入り?

こんばんは。

一番茶の収穫完了後、チャノキの管理作業を進めているこの頃ですが、実施すべき作業の半分程度は終えられたと思います。雨が続くということも無く作業も順調に進んでいます。

ただ、疲労感はなかなか解消されず増していく一方ですね。二番茶間近になれば芽の生育を待つ期間が必要となるため、その頃になれば少し休養は取れるかと思います。

 

梅雨入り間近?

今日の上河内地区も朝から雲が優勢な空模様に。雲はそこまで厚みが無いため明るい曇り空ではありますが、青空がしっかり広がるというようなことは最近ないですね。

陽射しが適度に遮られているため外作業は行いやすいですが、曇りが続きすぎたり雨が続きすぎたりすれば植物の生育にも影響が出てくると思われますし、しっかりと晴れる日があって欲しいなとも思っているところです。

 

ここまで連日曇り空が続いているとすると梅雨入りももう間もなくかなと考えてしまいます。週間天気予報を見ても今後は曇りや雨の日が続きそうなので、それを前提とした作業の進め方を考えたり、作業内容を考えていく必要があるでしょう。

 

二番茶は天候もですが、それ以上に管理作業方法によって出来が大きく左右されるため、一番茶とはまた違った難しさもあり面白さもあるお茶シーズンだと思っています。

今年はもち病が多く発生しそうな気配が…

こんばんは。

今日は朝から現時点まで一日を通して雲が空を覆った状態でした。ただ暗くなるようなくもりではなく、明るいくもり空であったため日差しが出ているのではと思うような事もあったほどです。

雲が出ているという事で湿度が高めになっているかと思いますが、この時期は日差しが強いので外作業は比較的行いやすいかなと思います。

 

もち病発生の気配

本日で肥料まき&浅耕が終了(肥料まきに関しては昨日の時点で終えることが出来ていました)その後、何をやるか少し考えたのですが、肥料まきなどで全ての畑を回ったところ今年は「もち病」の発生が多く見られました。昨年や一昨年の今の時期と比較してもやや多いですね。

「もち病」は多湿な環境下で発生しやすい病気であり、もちを焼いた際プクッと膨らむような症状が葉に出てくるのが特徴です。新しく伸びた芽、開いた葉っぱに症状が出る病気であり、5月中旬ごろから梅雨明け頃までの期間に発生しやすくなるため、現時点で最も注意する病気であると言えます。

特に湿度が高かったり雨が降りやすかったり、さらに日照時間が山がある事で短くなる山間部では平地の茶畑と比べてより発生しやすい傾向にあるため、この病気の発生状況には毎年注意しているところです。

現時点での発生がやや多く、今後茶畑では二番茶の芽が本格的に育ち始める段階であること、そしてこれから雨が降りやすそうな天気が続きそうな予報が出ているため、念のために銅剤を利用した防除を実施することにしました。

 

銅剤は銅イオンの力を用いて病原菌が植物の体内へ侵入するのを防止する効果のある資材です。病原菌の侵入を防ぐ効果しかありませんので、やや早めに利用するのがポイントとなります。

※治療効果のある剤もありますが効果があるのは潜伏期間中であり、発症した後に利用しても葉が元に戻ることは無いので注意が必要ですね。

 

上の写真は発生が多く見られた圃場で撮影した物です。

防除は本日済ませましたが、銅剤による防除では新たな感染を一定期間防ぐ効果しかありませんので、現時点で潜伏期間中となっている葉っぱではそのうち症状が出始め病葉が増えてしまう事でしょう。ただ、今後伸びてくる二番茶の芽への感染が少しでも減らせることが出来ればと思います。