日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

今年はもち病が多く発生しそうな気配が…

こんばんは。

今日は朝から現時点まで一日を通して雲が空を覆った状態でした。ただ暗くなるようなくもりではなく、明るいくもり空であったため日差しが出ているのではと思うような事もあったほどです。

雲が出ているという事で湿度が高めになっているかと思いますが、この時期は日差しが強いので外作業は比較的行いやすいかなと思います。

 

もち病発生の気配

本日で肥料まき&浅耕が終了(肥料まきに関しては昨日の時点で終えることが出来ていました)その後、何をやるか少し考えたのですが、肥料まきなどで全ての畑を回ったところ今年は「もち病」の発生が多く見られました。昨年や一昨年の今の時期と比較してもやや多いですね。

「もち病」は多湿な環境下で発生しやすい病気であり、もちを焼いた際プクッと膨らむような症状が葉に出てくるのが特徴です。新しく伸びた芽、開いた葉っぱに症状が出る病気であり、5月中旬ごろから梅雨明け頃までの期間に発生しやすくなるため、現時点で最も注意する病気であると言えます。

特に湿度が高かったり雨が降りやすかったり、さらに日照時間が山がある事で短くなる山間部では平地の茶畑と比べてより発生しやすい傾向にあるため、この病気の発生状況には毎年注意しているところです。

現時点での発生がやや多く、今後茶畑では二番茶の芽が本格的に育ち始める段階であること、そしてこれから雨が降りやすそうな天気が続きそうな予報が出ているため、念のために銅剤を利用した防除を実施することにしました。

 

銅剤は銅イオンの力を用いて病原菌が植物の体内へ侵入するのを防止する効果のある資材です。病原菌の侵入を防ぐ効果しかありませんので、やや早めに利用するのがポイントとなります。

※治療効果のある剤もありますが効果があるのは潜伏期間中であり、発症した後に利用しても葉が元に戻ることは無いので注意が必要ですね。

 

上の写真は発生が多く見られた圃場で撮影した物です。

防除は本日済ませましたが、銅剤による防除では新たな感染を一定期間防ぐ効果しかありませんので、現時点で潜伏期間中となっている葉っぱではそのうち症状が出始め病葉が増えてしまう事でしょう。ただ、今後伸びてくる二番茶の芽への感染が少しでも減らせることが出来ればと思います。