昨日の雪で都心では20㎝以上の
積雪を記録したことに驚きました。
すでに雪によるけが人も
出ているということで心配になります。
山沿いでは雪になったようですが
幸いなことに僕の住んでいる地区では
雪となることはありませんでした。
しかし今朝はとても寒いです。
雨で濡れた道路が
今後、凍らなければいいなと思います。
今日以降
とても寒くなりそうなので
今回はお茶の樹と寒さについて
投稿しようと思います。
亜熱帯地域から来ました
お茶の樹はもともと
亜熱帯地域に生えていました。
気温が高く降水量が多い所です。
そのためお茶は降水量が多く
温暖な地域での栽培に向いています。
具体的な数字としては
年間の平均気温は15℃前後
降水量は1400mm以上の地域が
栽培に適しているとされています。
そのため、栽培が盛んな地域は
比較的暖かい地域が多いですね。
しかし寒い地域や降雪地帯で
全く栽培がされていない訳ではありません。
寒さがひどいと…
寒さによってもたらされる害を
寒害(かんがい)といいます。
同じ音で干害(かんがい)
という害もあるのですが
こちらは乾燥による害のことです。
寒害には凍害・寒風害・幹割れなど
いくつかの症状があります。
凍害は気温が-10℃以下になり
長時間その気温のままだと
葉が変色してしまったり
枯れてしまったりします。
そのため
最低気温が-10℃以下に
ならない地域が栽培に
適しているとされています。
寒風害は
お茶の葉に冷たい風が当たることで
葉が落ちてしまう害です。
葉が茂っていない幼木などで
発生しやすくなります。
岡埜谷農園の畑でも
改植した樹が小さなほ場では
春までに葉が落ちてしまいます。
樹が大きくなり
かまぼこ型になると
発生しにくくなるのです。
幹割れ(裂傷型凍害)はその言葉のとおり
寒さにより幹の水分が凍ってしまい
幹や皮が割れてしまう害です。
温暖な地域で生まれたお茶にとって
寒すぎるのは大敵になります。
今日以降しばらくの間
気温がとても低い日が続くので
注意しなければと思います。
キレイな景色を見れるけど
昨日、広範囲で雪が降りましたが
お茶にとっても雪が積もると
大きな影響が出てしまいます。
雪による気象災害を
雪害(せつがい)といいます。
静岡県では雪が積もることは
ほとんどないため
雪害の影響は小さいです。
しかし一度発生すると
大きな影響が出てしまいます。
お茶の樹は
冬でも葉が茂っている常緑樹です。
また
茂った葉をハサミで刈り
かまぼこ型にしているため
表面に雪が積もりやすくなっています。
すぐに融けてしまえば問題ないのですが
積もったままだと雪の重さにより
枝が折れてしまうなどの被害が出るのです。
枝が折れてしまっては
春に収穫できる芽も
少なくなってしまいます。
数年前に一度雪が積もった時は
辺り一面が白くなった茶畑となり
とてもキレイな景色になりました。
しかし、本来であれば
あまり見たくない光景です。
当時は表面が白くなる程度の積雪で
大きな被害は免れました!
適度な寒さも必要です!
寒さ、雪による気象災害について
今回は書きましたが
”気温が高い方が良い”
とは言い切れません。
やはり適度な寒さも必要です。
山間地など寒い地域では気温が低いため
芽がゆっくりと生長します。
またこのような地域では
昼と夜の寒暖差もあります。
気温が高い地域では
すぐに大きく生長してしまうのに対し
じっくり、時間をかけて生長するため
品質が良いお茶になるのです。
冬の時季の長さも、
品質に影響するでしょう。