お茶の樹にも様々な害虫が被害をもたらすことがありますが、収穫時にも影響する怖い虫が『チャノホソガ』になります。
今回はチャノホソガについて投稿していきたいと思います。
チャノホソガの影響
チャノホソガの被害は新しい芽の新しく開いた葉っぱに被害をもたらし、三角に葉を巻くような症状が出てきますね。
巻いた葉の中に生息し葉を食べるという事は、内部にチャノホソガの糞が溜まってしまいます…。
もし新芽を収穫する時期にチャノホソガの被害が多発してしまうと、チャノホソガとその糞が混入してしまうのです。
そのようなお茶は当然品質を著しく低下させる影響が出ますし、何よりも飲みたくありませんね…(-_-;)
安全性にも疑問が出てきます。
縁が丸まったら要注意
チャノホソガは別名「三角ハマキ」とも言われています。
葉っぱを三角形に巻くため、このような名前が付いているのです。
ただし、葉っぱを三角形に巻くのは大きくなった幼虫のみ…。
比較的若い幼虫は、葉っぱの縁をほのかに巻く程度の影響となりますね。
逆に言えばこのような縁が丸まった葉っぱがあれば要注意です!
葉の丸まった部分を確認するなどしてチャノホソガの有無を確認するのが重要になります。
もしこのような葉っぱが見られ、内部にイモムシがいた場合は速やかに取り除いてつぶしたり、防除を行うのが良いかもしれませんね。
ちなみに、二番茶シーズンはもっと早い段階で防除作業を行うようにしています。
しかし、四番茶芽のようにごくわずかな発生で収穫をしない場合であれば防除作業を省いています。
ご家庭で育てている場合であれば、手で取り除くのが最も確実な方法になりますね。
抵抗がある場合は『アファーム乳剤』などを散布するのも良いかもしれません。
安全なお茶のために適切な防除を…
写真はナラシ作業前の茶畑…。四番茶芽が伸びている時の物になります。
四番茶は刈り落とすためチャノホソガの影響はないのですが、もし収穫するとなると適切な防除を行う必要があるのです!
一番茶のシーズンは気温が低く害虫の発生はほとんどないです。
そのため一番茶シーズンには防除作業を行うことはありませんが、二番茶シーズン以降になると気温が上がりチャノホソガなどの発生が多くなってしまう傾向があります。
上河内地区でも二番茶の収穫前に防除を念のために実施しています。
ただし、防除作業を行った部分を収穫する事になるため、使用する農薬は安全性が高く分解が特に速やかに行われるものを選択するようにしていますね!
もしチャノホソガが多発してしまうと品質が低下するだけでなく、安全性も保障できません。
何よりもそのようなお茶は飲みたくないので適切な防除を行い、お茶の品質や安全性をしっかりと確保することを重視しています。