日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

深刈り作業直後から芽の再生 そして刈り落としまで

こんばんは。

今日は強い雨が降ったり止んだりの天気となりました。川の水はそれほど増えませんでしたが少し濁り方がいつもと違うため、どこかで土が崩れているのかもしれません。

 

最近は雨が降る日が続いていたので、土の中にある水分は多いと思います。そのため、そこまで強い雨でなくても、何かしらの影響が出てしまうかもしれないです。

明日は所用があるため茶畑での作業は行えませんが、一応見回りはしておこうと思います。

 

ちなみに今後は晴れそうでもあり、雨が降りそうでもある何とも言えない予報が続いています。今日までの期間と比べれば雨が少なりそうな気もしますが、予報は絶対ではないため油断はしないようにしたいですね。

 

深刈りした畑の変化

昨日で深刈りをした畑の刈り落とし作業は終了しました。今後は三番茶芽が萌芽した畑から防除作業を行ったり、微量要素(ミネラル)を補給するための施肥を行います。

 

が、今回は昨日までの振り返りとして、深刈り作業直後から昨日までの畑の変化を投稿したいと思います。

深刈り作業直後は茶色い枝が直に見えているため茶色らしい茶色をしています。緑色の茶畑の中にこのような区画が生まれるため遠目で見ても異質な感じがします。

ちなみに照り返しが強いのか、深刈りをした畑の中で草取りなどをしていると結構熱く感じます(^^;)

 

そんな茶色の茶畑も二番茶が始まる6月中旬頃になると、少しずつ芽を伸ばし始めます。

不定芽と呼ばれる芽で、充実すると今後数年間の生育の基礎となる枝になります。

 

枝の途中からポツンと伸びて来るのは、植物の持つ「分化全能性」という性質があるからです。枝の細胞であっても根や芽になる事も出来る性質があるため、葉を全て刈り落としたとしても再び芽を伸ばすことが出来ます。

この性質があるため深刈りなどの剪定を行い、木を充実させる機会を作り出せます。

 

しかし、芽が再生してくる時期は梅雨時期真っ只中。

お茶の木を含めた植物が感染する病気のほとんどはカビ由来であるため、湿度が高く雨も多いこの時期は病気が発生しやすいタイミングになります。

 

そのため、天候によっては伸びた芽が病気でほとんどダメになってしまう事もあるのです。

今年も雨が多かったので心配していましたが、生育に著しい影響を与えるような発生にはなりませんでした。

 

ただし、刈り落とし作業を進めていると「もち病」が発生している区画もありました。斜面の上部はほとんど発生していませんでしたが、下へ来るにつれ発生が多くなってきたので、風通しの悪さなどが影響しているのかもしれません。

いくつか理由は考えられますが、どんな対策をしても発生することはあります。そのため最後は運次第だと思っています。

刈り落とし作業を行うと茶畑は少しスッキリとします。

刈り残した部分の葉が充実。茎が枝へ徐々に変わる(色が茶色へと変化)頃になると再び芽が伸び始め、葉をたくさん茂らせてくれるのです(^^)/

 

また今後育つ部分は翌年の一番茶を育てるため、これからが最も大切な生育期間となります。

こまめな観察を行い適切な手入れをしていく予定ではありますが、天候などどうしようもないものに影響を受ける事もあるため、最後は良い芽が育ってくれるのを願うのみです。

深刈り園の刈り落としビフォーアフター

こんばんは。

今日は昨日ほど日射しは届きませんでしたが、朝から夕方まで雨が降らない1日となりました。

時期的にはそろそろ梅雨明けする頃合い。曇りや雨の日が少なくなっていく時期になるため、今後は晴れの日が増えてくれると有難く思います!

 

そんな今日も深刈り園の刈り落としを行いました。明日の雨を前に、余裕をもって終える事も出来たので良かったです(^^)/

 

ビフォーアフター

今年の深刈り園は、芽の生長がとても良いです。昨年や一昨年は「もち病」を多発させてしまったので、ここまで芽が育たなかったですね。

芽の長さは30㎝程度はあるでしょうか。もう少し刈り落としの作業を早めても良かったかな…と思うほどです。

刈り落とし後(左)刈り落とし前(右)

 

ちなみに今回の刈り落としでは20cm以上の長さを刈り落とします。芽はかなり育ってきていますが、その大半を刈り落とすことになるのです。

少しもったいないようにも思いますが、このままの状態では翌年の一番茶時の芽が減少したり葉の内部の方で病気が多発することもあるため作業ははぶけません。

刈り落とし後はかなりスッキリとした見た目になります!

木が古い区画では、まだ葉がお茶の木の表面を覆っていない所もあります。まだ深刈りをした名残を感じますが、次の三番茶芽が育てば元の緑色のお茶の木に完全に戻るため心配はいりません。

 

今後の生育にもよりますが、来年に向けてしっかりと葉を確保出来れば、今年以上に良い芽を収穫する事が出来そうです(^^♪

深刈り園に関してはとりあえず刈り残した部分が充実するをの待ち、三番茶芽の生育開始と共に丁寧なお世話を開始します。

深刈り園の刈り落とし開始

本日は久しぶりに日差しが届きました(^^)/

雲が目立つ空模様ではあったものの、久しぶりの青空と太陽に嬉しくなりましたね。お茶の葉っぱもずっと濡れっぱなしだったので、病害対策の面からも重要な晴れ間だったと思います。

 

そして天気の回復と共に深刈り園の刈り落とし作業を開始しました。

 

例年にないくらいの茂り具合

深刈りをしてから芽を伸ばしっぱなしにしてきた畑。芽が上へと伸び、葉もしっかりと茂っている状態となりました。

3年ほど前は写真のように緑色の芽にはならず、大半の葉っぱに「もち病」が発生したことで白っぽく見えたほどです。ちなみに昨年は刈り落としの時までは比較的状態が良く、その後病気が多発してしまいました。

今年も全く発生していない訳ではありませんが、3年前や昨年と比べると良い状態で育ってきていますね(^^♪

刈り落としにせず収穫するのであれば、それなりの収穫量が見込めそうなほどであり嬉しくなります!

 

ただ、芽の生育は良いですがこのままでは芽の大きさにバラつきが出来たり、葉の内部の方で病気が多発、秋のナラシ時に病気でスカスカになってしまった部分が出てくる事もあるでしょう。

 

実際、刈り落とし作業を進めている時に所々でもち病が発生しているのを見ました。

やはり、この頃の雨の影響があったのでしょう。内部の方の葉っぱはずっと濡れていたことが考えられるため、どうしても病気が発生してしまうような状況だったと思います。

刈り落とし作業を行う事で、一旦上へと伸びる芽の生長をストップさせます。また風通しが良くなるため病気などの対策にも繋がりますね。

8月上中旬には再び芽が伸び始め、来年の一番茶を育てる土台となる葉を茂らせるようになります!

 

7月末まで少し心配です

今回の刈り落とし作業では平年よりも多くの葉を残すことが出来ました。

今までは病気が多発するなどして、ここまでの量の葉を確保することは出来ていなかったのです。

 

ただ7月末までは油断できません。

昨日までの雨で「もち病」などが感染していた場合、7月末までは病気が出てくる可能性が高いのです(潜伏期間が10日ほどはあるため)

今は良い状態でも今後病気が多発し葉がほどんど無くなってしまう事も十分あり得ます(-_-;)

 

とは言え葉っぱの状態は非常に良いです。

この状態を維持することができ、さらに三番茶芽も良いものとなれば非常に良い葉の層を確保することが出来るため、とても期待しているところです。

 

一応病気対策の防除を行う予定ではいますが、防除をしたからと言って必ず防げるわけでもありません。やれることは行い、あとは祈るのみです。

幼木も刈り落としをすることにしました

こんにちは。

今日は午前中の早い段階から本降りの雨が降り始めました。ただ9時過ぎまでは雨が降らなかったため、1時間程度は外作業を行うことが出来ました(^^)/

 

ただ行ったのは、深刈りした畑での刈り落としではなく幼木園の刈り落としです。思っていたよりも生長が良いため、やはり刈り落としをすることにしました。

 

生長が良いのに刈り落とすわけ

生長が良いのに刈り落としを行う。

矛盾しているように思うかもしれませんが、実はちゃんとした理由があるのです。

 

刈り落としを行う前の幼木園の様子がこちら。

芽が上へしっかりと伸びてきています。葉の数も上から見た感じではたっぷりとあるように思います。

しかし、重要なのはナラシ作業をした後の畑の状態です。葉の層がしっかりと確保されている事が大切になります。

 

一見良い状態でいる幼木園ですが、実は伸びてきている芽の大きさにはばらつきがあります。この状態では秋のナラシ作業を行った時にスカスカになってしまう可能性が高いのです。

 

充実した三番茶芽を育てることを重視していますが、ただ芽を育てるだけでは不十分。充実した芽を育て、さらにナラシ作業後に葉層として残すことが重要なのです。

 

またこの頃の雨により少し病気が発生してきている事も刈り落としを行う理由の一つになります。

作業を終えるとかなりスッキリとした見た目になりました。

8月上旬頃から三番茶芽が伸び始める事になると思います。芽はそれほど長くは伸びませんが、節間が詰まった状態となり秋のナラシ後に葉をしっかりと残すことが出来るでしょう。

 

ちなみに今回の刈り落とし後の葉の様子がこちら。

少し低い位置で刈り落としたため、葉よりも枝が少し目立ちますね。このように伸ばしっぱなしでは葉っぱの量が減少してしまう事があるのです。

 

途中で雨が降り出したため作業を全て終わらせることは出来ませんでしたが、明日はしっかりと作業を進める事が出来そうです。

幼木園および深刈り園の刈り落としをしっかりと進めて行きたいと思います。

枝数の増加と病害虫対策 深刈り園のナラシ作業を予定

7月も気が付けば折り返しの日になりました。ついこの間7月になったと思っていたので時間の流れは早いですね(^^;)

 

今後も様々な予定があるため、まだしばらくの間は時間の流れが速く感じるのではないかと思っています。

お茶の木の管理としても今後は特に重要な季節です。三番茶芽の生育が来年の一番茶の出来を左右するため、一切手が抜けない期間となります。

 

来週中には三番茶芽がそれなりの大きさにまで膨らんでくると思うので、そちらの畑に関しては順次手入れを進めて行く予定です。

そして5月中旬に深刈りを行った畑でも、三番茶芽を育てるための作業としてナラシを予定しています。

 

深刈り園のナラシ作業

深刈り作業を行った畑の現在の様子がこちら。

曇っているため少し暗めに見えますが、黄緑色が鮮やかな芽が伸びてきています。深刈り作業直後の茶色い茶畑っぽさは全く残っていないですね。

芽が上へ伸び葉が開くだけでなく、芽の数自体も少しずつではありますが増加してきています。

ただ、普通の畑と比べると枝数は少なめです。一見葉がたくさん茂っているように見えますが、ナラシ作業を行うとスカスカになってしまいます。

また上へばかり伸びてしまうため、来年のために残したい葉っぱもあまり充実してきません。

 

さらに今年のような雨が多い状況であれば病気が発生する可能性も高いでしょう。潜伏期間があるため、今は良くてもしばらくすると一気に病状が出てくる事もあるのです。

 

そこで病害虫の対策と枝数の増加を目的として、ある程度芽が育った段階でナラシ作業を実施します(^^)/

※図は簡単なイメージです

ナラシ作業なし

枝葉上へ伸びますが枝数は少ないです。

ナラシ作業後。

上への枝の伸びは抑えられますが枝数が増加します。葉の量も増加するため、来年の一番茶を育てる土台がより充実することになるのです。

 

ただし、この作業は必ず行う訳ではありません。

深刈りや中切りをした後に再生してくる芽の数が少なかったり、小さい場合は作業を控えます。

 

というのも、ナラシ作業後に再び芽が伸び始め充実するまでに2か月少々の期間が必要になるからです。

 

9月末頃には秋のナラシ作業を行い翌年一番茶の土台を完成させてしまうため、逆算すると7月中下旬までにナラシ作業を行いたいところ。そこまでに芽が育っていない場合は作業を控えるようにします。

 

昨年は一部の畑でナラシ作業を控えましたが、やはり一番茶の芽数が少なくなってしまいました(^^;)

芽の品質的には良かったのですが、やはりある程度の収穫量は欲しいですね。また枝数も少ないため、機械の重さをより感じるため作業的にも大変です(機械を持って作業をしますが、腕の力だけでなくお茶の木の枝もある程度機械を支えてくれています)

 

乗用型の機械であれば問題ないのですが、可搬型の機械だと少し大変に感じてしまいます。

 

以上のことから、ナラシ作業を行える状態であれば作業を行うようにしているのです。

 

今日からナラシ作業を予定していましたが雨の影響で中止。明日も大雨になりそうなので作業は出来ないでしょう。

天候を考えると明後日、日曜日から作業を行う事になりそうなので、それまではしっかりと体を休めたいと思います。

裾刈り終了

こんばんは。

今日も川根町上河内地区では曇りがちな空模様となりました。ただ、雨が降り出したのは夕方からだったので、日中は外作業を行うことが出来ましたね。

 

そして今日の作業により無事裾刈り作業を終える事が出来ました(^^)/

裾部分の枝葉があまり伸びていない一部の畑では作業を見送ることにしましたが、3日間必要となりましたね。午後からは他の用事があったり、暑さでばててしまったこともあり、もう少し時間は短縮できたかと思います。

 

最高気温はそこまで高くは無いのですが、蒸し暑さとカッパをはいての作業となり、猛暑日の作業よりも体感的には暑さを感じる日々となりました。こまめな水分補給が重要だとつくづく実感した日もありましたね(^^;)

 

本来であれば梅雨明けするかどうかの時期。雨が多いのが当たり前の時期なので、この点に関しては仕方ないですね。6月末頃に速報値として発表があった梅雨明けも、秋には見直しとなるのではないかと思っています。

 

裾刈り終了

本日で無事に終了した裾刈り作業。この頃の雨続きにより、一部畑では「もち病」が発生していました。

 

もち病は新しい葉っぱや茎に発生する病気で、多湿な環境を好む特徴があります。裾刈りで刈り落とす裾部分は、風通しが悪く特に発生しやすい環境と言えるでしょう。

そのため多少発生してしまうのは仕方ないですが、これが三番茶芽の伝染源になってしまうと影響が大きくなってしまいます。

枝葉を刈り落とすのは防除作業の1つ。すでに病気が発生していたり、発生しやすい部分を除去することで病気を防いだりします。また、ダニなどの一部の害虫は裾部分に生息しやすい特徴もあるため害虫対策にもなりますね。

 

専門的な言葉だと耕種的防除といいます。

完全に病気を防ぐことは出来ませんし天候の影響を大きく受けるため、他の要因にも注意する必要があるでしょう。しかし、これで多少は病気の発生を抑える事が出来れば良いなと思っています。

 

今年は早い梅雨明けの発表で病気の心配をそれほどしなくて良いと思っていました。

しかし、7月になってからは再び曇りや雨の日が続き、病気が発生しやすい条件となっています。

 

今後は本格的に三番茶芽が生育する時期になるため、こまめにお茶の木の観察を行い適切な手入れをしていきたいと思います。

裾刈り作業を再開

こんばんは。

今日は久しぶりに朝から夕方まで雨が降らなかった1日となりました。そのため、午前中を中心に裾刈り作業を進める事が出来ました(^^)/

 

ただ、雨上がりという事もありカッパをはいての作業。大汗をかきながらの作業だったため、午後はばててしまいました(-_-;)

とは言え、残り3時間程度で作業を終えられる段階まで進める事が出来たので良かったかなと思います。

裾部分は風通しが悪く、枝葉を刈り落とす前なので水滴も付着しやすい状態となっています。そのため、雨が上がったとしても数時間単位で濡れたままです。

濡れてしまうためカッパと長靴をはき作業を行うのですが、これがなかなか暑い…。作業を進めて行くうちに汗で服やズボンがすぐに濡れてしまいます。

 

今日は雨は降らなかったものの曇りがちで風も穏やかだったため、より汗が乾きにくい状態でした。日差しがしっかりと届いた方が汗が乾きやすくなるため、今日のような天気の方が体感的には暑く感じてしまいますね。

 

しばらくは外作業から離れていたため、より体調管理には気を付けつつ明日からの作業にも取り組んで行きたいと思います!