日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

遠くまではっきり見通せる季節に

冬は季節風と太平洋側という地域的な特徴により晴れる事が多くなる静岡県。さらに西部を中心に乾いた西寄りの風がしっかりと吹くため、空気も澄んでいる事が多いです。

今日はそんな冬らしい天気や風の吹き方となりました。

しっかりと晴れ空気も澄んでいるため、直線距離で約9kmある八高山もくっきり見えます(写真中央にある山が八高山になります)山の尾根や僅かな地形の違い、遠くにある茶畑などもばっちりです。ちなみに肉眼だともっと景色がはっきり、くっきりと見えました。

 

ただ吹き付ける風は冷たく乾燥しているため、くちびるが切れやすくなったりするため乾燥への対応が必要になりますね。

暦だけでなく植物の状態や天候も冬へと移り変わることを実感した本日。いよいよ季節は晩秋から冬へ変わろうとしています。

一目瞭然「やぶきた」の中に混ざった「さやまかおり」

こんばんは。

昨日は雲が広がる時間帯が多かった1日となりましたが、今日のお昼過ぎからようやくこの時期らしい青空が広がりました。日曜日に雨が降り、その後はやや厚めの雲が広がる時間が続いていましたね。

気温の変化は大きくなく過ごしやすかったですが、落ち葉が濡れた状態であり道路が滑りやすかったので、雨のあとはなるべく晴れて欲しいと思った1日となりました。

 

なお今後はしばらく晴れの日が続き、次の日曜日に再び雨となる予報が出ています。この予報通りになれば適度な雨をもたらしてくれるので有難さを感じますが、紅葉シーズンの終盤であるため落葉が進む可能性もあるでしょう。

紅葉の見ごろは次の土曜日辺りが1つの区切り。26日頃となると葉が落ちた木が目立ってくるのではないかと思います。

 

一目瞭然な状態に

晩秋から冬にかけては茶園周辺の整備を行う事も多いです。写真の畑でも覆いかぶさるように生えていた木の一部の伐採を行いました。

茶畑を上から見下ろしたような構図となっていますが、茶畑の一部で色が違っているのが分かるでしょうか?多くの部分はやや白っぽく見えますが、一部分だけ緑色がはっきりとしていますね。

 

実は色の違いは品種の違いとなっています。以前にも投稿したことがある内容ではありますが、かなりハッキリと分かる写真を撮れたので再度投稿することにしました(^^;)

赤い丸の部分が色が違うところ、つまり品種が違う部分になります。

赤い丸の部分には「さやまかおり」という品種が植えられており、そのほかの場所は「やぶきた」となっています。

 

なぜ違うのか

では、なぜ色が違ってみるのでしょうか。

「葉の色が違う」と思われる方もいるかもしれませんが、葉の色に関してはほぼ違いはありません。

 

この違いをもらたしているのは「芽の伸び方」の違いになるのです。

上の写真は「やぶきた」と「さやまかおり」を並べた物になります。

注目して頂きたいのは葉の付いている角度です。「やぶきた」の方はやや角度が大きく「さやまかおり」は狭いですね。「さやまかおり」の方が葉が立っている状態と言えるでしょう。

 

また面積当たりの芽の数も違います。「さやまかおり」の方が面積当たりの芽の数が多く、写真の畑では約2倍ほど芽の数が多くなっています。

 

この違いが遠目で畑を見た時に色の違いとなって表れるのです!

もちろん日の当たり方にもよりますが、葉の付いている角度が大きい「やぶきた」では太陽の光の一部が反射して光って見えます。しかし「さやまかおり」は葉が立っているため反射が起きにくく、さらに光を吸収する葉の数も多いため緑色が濃く見えるのです。

お茶の品種は極端に葉の”色”に違いが出る事はありません。どちらかというと芽の伸び方や葉のツヤ、形などに違いが出る事が多く、品種を見分ける時はこれらの特徴を判断材料としていますね。

それでも似ている物が多いので実際に見たことが無かったり育てていない品種だと判別が難しいのですが、その微妙な違いが面白かったりします。

久しぶりの雨が有難い

こんばんは。

昨日日曜日の朝は「この後雨が降るのか…?」という思いになるほどの空でしたが、お昼頃になると急に暗い雲が立ち込めるようになり雨が降り出しました。

降り方はそこまで強くありませんでしたが、土を湿らせるほどの雨量はあったかと思います。本音を言えばもう少し雨が降っても良かったかなと思いますが、それでも今回の雨はお茶の木をはじめとした植物にって恵みの雨となってくれたことでしょう。

これから春先にかけてはもともと雨が少なくなる土地柄ではあります。しかしながら、土が乾燥すると冬の寒さと合わさり寒害や干害、その二つが合わさった干寒害などが発生しやすくなる可能性が高まります。

そのため雨が少なくなる季節と言えど、土にはある程度の湿り気が欲しくなりますし雨も降って欲しいのです。

そこまで強い降り方ではなく風も吹き荒れる事は無かったので、紅葉した葉の多くはそのまま残っている状態です。多少は落ちてしまった葉も見られますが、もうしばらくの間紅葉は楽しめるかなと思います。

ただ、濡れた落ち葉で路面が滑りやすくなっていることもあるので、散策や車両の運転をする時はご注意ください。

タマネギ苗の植え付け

こんばんは。今日はワクチンの接種に行ってきたこともあり、午後からはゆっくりと過ごしました。ゆっくりと過ごした…というよりも完全に寝てしまいましたが、室内にいれば結構過ごしやすい陽気で眠気が増してきますね。

暖房器具として温風ヒーターとコタツをすでに出していますが、温風ヒーターに関しては寝起きの1時間程度しか活躍していない状況であり、冷え込みの方も一段落しているのかなと思います。冬の寒さは厳しくなるという事で、暖房に関する費用がどうなるか少し不安になっているこの頃です。

 

タマネギ苗の植え付け

先日予約していたタマネギ苗が届き、さっそく植え付けを行いました(^^)/

今年はいつも育てている早生品種の「ソニック」を50本。そして昨シーズン育て良い結果が出た「ターザン」という品種を100本植え付けました。

また昨年までと違うのがマルチの使用です。今シーズンは冷え込みが厳しくなるという事で、地温を上げる効果のあるマルチを使用してみる事にしました。

山に囲まれている地域なのでどうしても日当たりが悪いことが影響し地温も上がりにくくなっているでしょう。それが、春先の生育を遅らせるのではないかと思いマルチを張ってみました。

 

今まではマルチを張るのも、マルチを張った状態でタマネギ苗を植え付けるのも面倒に感じていたので、マルチの使用を避けていましたね。今回の栽培の結果が良いものとなれば、来年以降もマルチを使用してみようかと思っています。

 

ちなみに種から育てているタマネギは今後植え付けを行う予定であり、空きスペースがあれば「ソニック」をもう少し植え付けてみようかと思っています。今回植え付けた苗には水やりを行いましたが、種から育てている物に関してはとりあえず雨で土が十分に湿るのを待ちたいですね。

週末の雨に期待

11月11日。ついこの間11月が始まったばかりのようにも感じますがもう中旬になりましたね。11月上旬は木々の色付きが進み季節が進んでいる事を実感しましたが、気温の変化に関しては少し停滞気味。もっと寒くなってくれると紅葉が鮮やかになるのですが、11月上旬は同じような最低、最高気温となることが多かったです。

ただ日曜日の雨以降は気温が下がりそうな予報が出ています。霜が降りるような気温になれば一層紅葉がキレイになるので、来週からの季節の進みには期待したいですね。

 

雨が降って欲しい

9月の台風による大雨以降、雨が降ることがあってもそこまで雨量は多くなく乾燥気味なこの頃。先日サツマイモなどの収穫を行いましたが、土も乾いているのを実感しました。まあ多少の湿り気はありましたが、種まき直後の作物などにはかなり厳しい状態だと思います。

お茶の木にとっても雨は重要です。今後は盛んに生育が進む時期ではありませんが、乾燥と寒さが合わさると枝葉の一部が枯れるなどの被害が出る事があります。

またダニなどの小さな虫が発生しやすくなり、逆に天敵となる虫たちの活動は抑えられる事もあるようです。

 

もともと雨が少なくなる時期ではありますが、雨が少な過ぎればやはり影響が出てしまうのです。

取り合えず、日曜日は高確率で雨が降りそうな予報となっています。

どれだけの雨量となるかは分かりませんが、土を十分に湿らせるような雨が降ってくれることを期待したいと思います。

お茶の木の手直し

先日、野生動物によるお茶の木の踏みつけ被害に関することを投稿しました。

ochagurashi.com

このままの状態ではお茶の木がデコボコしたままとなり一番茶の収穫に影響してしまいます。また踏みつけられた時に葉にたくさん傷が付き病気になる可能性が高まっていますし、茶の木内部に押し込まれた様になった枝葉もあるため、なるべく早い段階で手直しを行う必要が出てきます。

ちなみにですが収穫する予定の芽が伸びている段階であれば、刈り落として処分する必要もあったりしますね。これは芽に匂いが付いているためです。お茶は香りを楽しむ作物でもあるため、この点には特に注意するようにしています。

 

この作業は今後一番茶の収穫を迎えるまで、被害を受けるたびに行うものになりますね。

手作業で

お茶の木の手直しは基本的に手作業になります。道具として刈り込み鋏や剪定鋏を使う事もありますが、これは仕上げで使用する物になりますね。

 

手直しではまず茶の木の内部に押し込まれた枝葉を助け、乱れた枝葉をなるべく自然な形になるように戻します。しかし、一度乱れてしまった枝葉は完全には元に戻りません。また中には完全に折れてしまった枝もあるため、ぽっかりと空間が空くこともあります。

こんな状態ですが、これでもなるべく元に戻した後になります。このように完全に元に戻すことは不可能であり、飛び出ている枝葉は刈り込み鋏で刈り落としていきます。

芽が膨らんで来ているのですがその部分を刈り落とすことになるため、刈り落としが少しだとしてもショックは大きいです。

 

ただし、この状態であればまだ被害としては深刻ではありません。

上が被害なしの状態、下が被害を受けた部分になります。

このようにひどい場合は穴が空き、スカスカな状態になってしまうのです。残っている葉っぱも今回できた傷やその傷をきっかけに病気になり、高確率で落ちてしまうため枝しか残りません。

そして元の状態に戻るには1年程度の時間がかかることになります。

 

やはり大切にお茶の木を育ててきているだけあって、被害を受けた時のショックは大きいです。ほんの数年前までは一切発生していなかったので余計にそう感じてしまいます。

 

そして辛いのが、まだ冬は始まったばかりであり今後も被害が出続ける事が簡単に想像できる事です。被害が減るよう対応はしているのですが、生息頭数の増加に追い付いていないため被害を0にするのは困難でしょう。

被害を受けるたびに手直しを行い、穴が徐々に増えていくのを見ながら冬を過ごしていく事になりそうです。

皆既月食と地域の夜景

昨夜は見事な皆既月食を見ることが出来ました(^^)/

山に囲まれている地域であるため、天体ショーがあったとしても山に囲まれて見れなかったり遅い時間で寝ている事が多いので、久しぶりにしっかりと見ることが出来ました。

スマホの画像だとハッキリしませんね。時々雲に隠れてしまう事もありましたが、ばっちりその姿を楽しむことが出来ました。

 

今回の皆既月食で、久しぶりに夜空を見上げた事に気が付きました。青空も星空も好きなのですが、ゆっくりと見上げる事をほとんどしなくなってしましたね。

空を見上げる時間ももう少し増やしていければ…という思いも湧いてきたひと時でした。

 

そして星空だけでなく地区の夜景も…。

と言っても何が写っているのかよく分からないですね(^^;)

もう少し家の灯が見えるかと思いましたが、僅かにある街灯の灯しか見えませんでした。肉眼では山の輪郭や空の様子は分かるのですが、やはり暗い事には変わりありません。車内であれば安心できるのですが、いざ車の外へ出るとイノシシなどの動物との遭遇が一段と怖くなります。

ちなみに日中に撮影したほぼ同じアングルの写真がこちら。

日中でも谷底にある民家は目立っていないですが、夜になると一層秘境感が増しますね。

 

久しぶりの天体ショー!

良いひと時を過ごすことが出来ました。