日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

カヤのあるお茶作り

11月になると

大学などの文化祭、学校祭が

多く開催されるようになりますね!

私の通っている学校でも

土曜日(17日)に開催されました。

 

天気は崩れる予報でしたが

開催2日ほど前になると一転して晴れに…。

当日は天気が崩れることもなく

1日を通して良い天気のまま

学校祭を終えることができました。

無事に終えることができ、一安心です。

 

茶園の方では天気が良くなったことで

予定していた作業「カヤ集め」と

改植へ向けた準備を行いました。

 

カヤ場(ススキ場)

岡埜谷農園がお茶の栽培を行っている上河内地域。

上河内地域は山の斜面に茶園が広がっています。

 

茶園の多くは傾斜角度15度ほど

中には20度を超える茶園もあり

牧之原台地の茶園のように平坦な茶園はありません。

 

山の斜面、傾斜に合わせ茶畑が造られているので

茶園の中には崖のような場所もあります。

そのような場所は『カヤ』

つまり『ススキ』が植えられています。

 

なぜ”カヤ”が植えられているか、というと

最大の理由は斜面が崩れるのを防止するためです。

この写真で説明すると

左側の草がゴチャゴチャと伸びている

傾斜のキツイ部分になります。

 

広く、ある程度の深さまで根が張り

斜面全体を覆い隠すほど茂るため

”カヤ”が植えられているのです。

 

深く根が張り、大きくなる木では

茶畑が日陰になってしまうため

伸びても1.5mほどになる

”カヤ”の方が良いです。

 

この”カヤ”ですが

秋が深まりつつある時期に

草刈り機を使用して刈ってしまいます。

刈り取り後、しばらくすると

このように青い葉が伸びてきますが

冬になると一旦枯れてしまいます。

 

刈る理由としては

伸びた部分を使用するということ

翌年の春に新しい芽を伸ばすためです。

 

刈った物はしばらく斜面へ放置し

しっかりと乾燥させます。

この場所では

すでに”カヤ”を集めてしまいましたが

まだ茶色になった葉や茎の一部が残っています。

集める前は一面に広がっているイメージです。

 

刈り取ってすぐに集めないのは

乾燥させて重量を軽くするためです!

 

一石二鳥、三鳥…

斜面に”カヤ”があると多くのメリットがあります。

まずは、雨で土が流れてしまうことや

崩れてしまうことを防止できます。

 

急な斜面に何も生えていないと

つまり土がむき出し、裸の状態であれば

雨が地面に浸み込む前に

下へ向かって流れてしまいます。

特に近年は短時間で大雨が降ることが多いため

何も生えてなかったら

どんどん土が流れてしまったでしょう。

場合によっては

斜面が崩れてしまったかもしれません。

 

そのためこれはメリットというよりも

必要だから植えている、と言った方が

正しいかもしれません。

 

次に刈り取った”カヤ”を利用できる

というメリットがあります。

茶の樹の畝間、樹と樹の間に敷くことで

根や土を冷えすぎないようにする「保温効果」

水持ちを良くするとともに、水はけも良くし

養分がたっぷりの土にすることができる

「土づくり」など、多くのメリットがあります。

 

また、刈り取る前でも

刈り取った後の畝間に敷いた状態でも

小さな虫たちの住処にもなります。

 

お茶の樹や土地、土、動物にとっては

良いことがたっぷりです。

 

しかし大変なこともあります(>_<)

傾斜がとてもキツイため

草を集めたりするときに上り下りすること

斜面で体を支えるため、踏ん張って立つこと

とにかく足腰が辛いです。

 

ほとんどありませんが、

ほぼ垂直な斜面の場所もあり

滑り落ちる危険性、怪我などの心配も大きいです。

 

また乾燥した”カヤ”を集める時、

ホコリが舞うため鼻炎も辛いですね…。

 

それでもメリットの方が大きいですし

足腰が辛いのも筋力強化だと思えば

楽しく行えるものです!

 

日曜日は斜面で乾かしてあった”カヤ”を

軽トラックに積み込みやすいように

道路の近くまで集める作業を行いました。

 

今後は集めた”カヤ”を

お茶の樹と樹の間、つまり畝間に

敷いていく作業を行っていきます。