日本の緑茶「日本茶」の代表格、最も身近なお茶は『煎茶』だと思いますが、『煎茶』以外にもまだまだたくさんのお茶が日本にはあります!
日本文化の象徴の一つである『抹茶』や『玉露』・『番茶』などなど、個性豊かな様々なお茶について、今回は投稿したいと思います。
抹茶とは何なのか?
現在、需要が徐々に減少しつつある日本茶の中で、急激に消費量が伸びているお茶が『抹茶』です。
しかし『抹茶』とは何なのか?その定義は浸透していません。
粉状のお茶である『抹茶』ですが。”ただお茶を粉にすればいい”という訳ではありません。あくまでも、抹茶とは碾茶(てんちゃ)を石臼で挽き粉状にしたお茶のことです。
では、碾茶とは一体何なのか?という問題になるのですが、このお茶は栽培方法と製造方法、それぞれに特徴があります。
栽培方法の特徴としては、お茶の葉を収穫する前に”寒冷紗(黒い布状のもの)”などで畑全体、あるいはお茶の樹に覆いをして、お日さまの光が当たらないようにします。この作業を被覆(ひふく)というのですが、2週間以上行ってから収穫をします。
被覆をすると、お茶の葉は濃い緑色になり、うま味や甘味の成分が多いお茶に育ちます。また、覆い香(おおいか)といって”青のり”のような香りもするようになります。
このお茶の葉を収穫し、ごく短い時間で蒸し、碾茶炉(てんちゃろ)という機械などを使用し、製造されます。
製造工程では、一切揉む工程がなく、日本茶の中で、唯一揉まずに製造されるお茶です。
そのお茶を石臼などで挽くと、ようやく抹茶となります!
最初から『抹茶』というお茶があるわけではありません。一度『碾茶』というお茶を通して、よくやく『抹茶』が誕生します。
日本茶の中で最も高級とされるお茶である『玉露』このお茶は、抹茶(碾茶)と栽培方法では共通点があります。
碾茶と同じく、畑に覆いをして栽培されるお茶です。
違うのは製造方法!『玉露』では『煎茶(浅蒸し・普通蒸し煎茶)』と同じ製造方法・工程にて作られます。
うま味や甘味を強く感じるお茶である『玉露』
人によってはそのお茶の味を「出汁を飲んでいるよう」と表現する方もいます!
玉露は強いうま味を楽しむお茶なので、人肌くらいのお湯でじっくりと淹れて、少量のお茶を楽しみます(^^)/
玉露に近い風味、かぶせ茶
『かぶせ茶』は玉露よりも覆いをする期間が短いお茶です。煎茶に玉露の風味を持たせたような、この2種類のお茶の中間点にあるようなお茶です。
玉露は低温のお湯で淹れるのに対し、かぶせ茶は高温のお湯で淹れることもできるため、『熱湯玉露』という別名もあります。
低価格のお茶、番茶
番茶(ばんちゃ)は、一番茶や二番茶を収穫した後に、樹の表面を均すために刈った葉や芽を加工したもの。
秋から冬にかけて行う刈ナラシなどの時に収穫したものなど、収穫時期は色々です。
比較的低価格のお茶でカテキンがたっぷり含まれた、心地よい苦味を感じるさっぱりとしたお茶です。
ペットボトルのお茶の原料として使われることもあります。
この番茶には日本各地で様々な文化があり、製造方法をはじめとした作り方から楽しみ方まで、色々なお茶があります。
そのため、一言で『番茶』とまとめてしまうのは、ちょっと難しいです…(>_<)
蒸し製・釜炒り製の玉緑茶(たまりょくちゃ)
『玉緑茶』はあまり聞いたことがないお茶だと思います。『玉緑茶』よりも『釜炒り茶』の方が一般的かもしれません。
『玉緑茶』は製造方法に特徴があるお茶で、茶葉の見た目がエビのように丸まっている、グリっとした形状であるため『グリ茶』とも言われています。
この玉緑茶(グリ茶)は、製造方法でさらに2つに、蒸し製の物と釜炒り製の物の2種類があります。
煎茶などと同じように、生のお茶の葉を蒸して加工するものが蒸し製。
釜で炒って加工するものは釜炒り製になります。日本茶の中で唯一、釜で炒るお茶なので、『釜炒り製玉緑茶』のことを『釜炒り茶』ということもあります。
個人的に『玉緑茶』はまだ飲んだことも、作っている所を見たこともないです。機会があれば、直接産地に行き、勉強をしたいと思っています!
日本茶の世界は奥が深い!
日本茶の種類は多いです。同じ製法で作られたお茶であっても、生葉の収穫時期、お茶の品種、栽培している産地、これらの違いによって、それぞれ個性が違った物になります。
さらにさらに、同じ商品であってもお湯の温度や茶葉の量、抽出時間、淹れ方を変えれば違った味を楽しめます!
お茶の楽しみ方や味は、無限の可能性があるものだと思います。
奥が深い日本茶の・お茶の世界。思い思いの楽しみ方で、お茶のある暮らしを満喫して頂きたいところです(^^♪