作物を栽培していると、様々な方向から狙われることがあります。
葉っぱを食べたり樹液を吸う『虫』
「シカ」や「イノシシ」などの『野生動物』
中には、盗みを働く不心得者もいますね(-_-;)
そんな中、近年増加傾向にあるのが『野生動物』による農業被害です(獣害(じゅうがい)などと言ったりします)
野生動物による農業被害…
耕作放棄地の増加により野生動物の活動域が広がっているなどの影響もありますが、そもそもここ数年で野生動物の個体数が増加しています。
特に『シカ』や『イノシシ』は多くなっているような感じがします。
そのため、各地で農業被害が多くなっているのではないか?問題となっているのではないか?と思います。
野生動物による被害は、果物や野菜・穀物類などでは特に神経質になりますね…。山に近い畑や田舎の畑は、きれいな景色を楽しめたり、品質の良い農産物ができる土地柄ですが、動物との戦いが日常茶飯事。畑全体を大きな柵で囲っている地域もあります。
しかし今では、このような被害は山の近くだけではなくなってきています…。近くに住宅が何件もあるような地域でも、被害が発生することが多くなっているのです!
お茶の栽培と動物被害
お茶は春に伸びた新芽を収穫する作物です。そのため、新芽が食べられたりするなどの、直接的な野生動物による被害はあまり発生しません。
家庭菜園で育てている野菜や果物は、収穫直前に食べられてしまうこともあるので、それと比べると被害は微々たるものです。
しかし、お茶の栽培でも野生動物の影響はあるのです…(>_<)
動物が歩いた跡…
お茶を栽培していて最も多い被害がこちら
お茶の樹の中を動物が歩き、その跡がハッキリと分かります。
動物がお茶の樹をかき分け歩くことで、ひどい場合は枝が折れてしまいます。また、キレイにお茶の樹の表面を整えてあるのですが、デコボコの状態です。
折れた枝は取り除き、デコボコになってしまった部分はハサミで刈り、再び表面をキレイな状態に整えます。
お茶の芽を食べられたり、お茶の品質には全く影響がないのですが、作業内容が増えてしまいます…(-_-;)
また、枝が折られてしまったり、デコボコの表面を整えるために刈ることで、ごくごく僅かですが収穫量は減りますね…。
あまりにも酷いと、根っこごと掘り返され、枯れてしまう部分もあります。
お茶の芽や品質には全く影響ないのですが、年間を通して大切に育ててきたお茶の樹が、踏み荒らされるのはショックです(>_<)
また、植えたばかりのお茶の苗を掘り返される…という被害が発生することもあります。この場合は、お茶の樹に大きなダメージが与えられたり、枯れてしまうことがあるため、影響は大きいです。
古い葉っぱを食べる動物も…
お茶の樹は冬の間も緑色の葉っぱを付けています。
すると、その葉っぱを目当てに、接近してくる動物も…。
葉っぱが食べられてしまい、茶色の枝が目立つ状態になっています。
冬は草や木の葉っぱが少なるので、お茶の葉っぱは貴重な食糧源なのでしょう。「シカ」か何かが、冬から春の初めにかけて食べることがあります。(どのような動物が来ているのか、トレイルカメラを購入して調査するつもりです)
こちらの被害としても、春に新しく伸びる新芽やお茶の品質には全く影響はなく、新芽の伸びる4月以降は、新しい草や木の葉が茂るため、お茶の葉はほどんと食べなくなりますが、やはりショックですね…。
お茶の樹にとっても、新芽を伸ばしていくこれからの季節に、光合成をする葉っぱがなくなってしまうのは辛いでしょう…。
実は、お茶の葉っぱが食べられてしまう被害は、まだそれほど大きくはありません。その点が唯一の救いです(^^;)
この、葉っぱが食べられてしまった畑があるのは、本当に山の奥…。ごく小規模な畑です。
被害の範囲はまだ限られています。また、全ての葉っぱが食べられてしまい樹が丸裸になる…ということも今のところありません。
しかし、今後被害が酷くなってくれば、本格的に対策をしていかねば…と思っています。
裏を返せば…
場合によっては農産物に被害や影響を与える野生動物。憎まれたり嫌われることもありますが、裏を返せば野生動物が生育できる環境があるということになります。
上河内地区でも「アナグマ」「ウサギ」「タヌキ」「イノシシ」「シカ」などなど、様々な野生動物が生育しています。
また特別天然記念物である『ニホンカモシカ』も見かけることも…