日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

未来を見据えたお茶の樹の手入れ『深刈り・中切り』作業

5月中旬頃から下旬頃になると、緑色の茶畑の中に茶色の部分が現れるようになります。

遠くから見ても、はっきりと色が異なっているので、とても目立つ光景です。

茶畑に一体何が起きているのか?

今回は、これからの時期に見られるようになる、茶色くなった茶畑の訳について投稿します。

 

深刈り・中切り作業

お茶の樹の手入れの1つに『深刈り』あるいは『中切り』という作業があります。

茶畑が茶色くなるのは、この作業に理由があります。

 

この作業は、数年に一度(約5年~6年に一度)行うものです。

毎年同じ場所の畑では行わず、絶えず場所を変えながら行っています。そのため、その年によって行う場所が違うのです。

 

毎年行う場所を変えていることで、深刈り・中切りを一度行った畑で再び同じ作業を行うまでには、約5年から6年の時間がかかります(^^)/

 

では、茶色い畑と深刈り・中切り作業と何が関係あるのか…?

それは、深刈り・中切りの作業内容と深い関係があるのです。

 

 

細い枝をカット!

お茶の樹を育てていくと、少しずつ樹の高さが高くなっていきます。

深刈り・中切り作業を行わないと、子どもの背丈に匹敵するくらいにも…。

 

何年も深刈り・中切り作業を行わず、背が高くなったお茶の樹は、細い枝が何本も伸びるような樹に変化してしまうのです(-_-;)

ひょろっとした枝からも春になれば新芽が伸びてきますが、芽の数が増えすぎてしまい、1つ1つの芽は小さく弱い物となってしまいます。

 

これでは、品質の良いお茶の芽を収穫することはできません!

 

また、樹の高さが高くなることで、収穫や肥料まきなどの作業が行いにくくなるデメリットもあります。

 

 

そこで、ひょろっとした細い枝をカットし、品質の良い芽が伸びるお茶の樹に変えるために、作業を行いやすくするために『深刈り』『中切り』作業を行うのです。

 

枝をガッツリと刈り落としてしまうため、作業後に茶畑を見ると緑色の葉っぱは、ほとんど残っていません。

 

葉っぱに隠れて見えなかった茶色の枝部分が見えるようなります。そのため、緑色の茶畑の中に茶色の部分があるように見えるのです!

 

作業前

 

作業後

 

現在、おかのや農園で行っているのは『中切り』作業。

『深刈り』と『中切り』の違いは、枝をカットする高さの違いです。

中切りの方が深刈りよりも低い位置で枝をカットします)

 

中切り作業を行うのは、深刈りよりも枝をカットする効果が高く、かつ長く続くためです。

 

 

数段階に分けての作業

深刈り・中切り作業は、一回の作業で完成するものではありません。

10cm以上枝をカットするため、一度の作業ではキレイな形に整えることができないのです。

 

そのため、三段階ほどに分けて作業を行う必要があります。

 

第一段階は、葉っぱと表面近くの細い枝をカット…。

二等辺三角形あるいは「おにぎり」のような形になります)

 

第二段階は、三角形の頂点辺りをカット…。

(台形に近い形になります)

 

最後の第三段階で、依然と同じような緩い円を描く形に整えます!

 

少し時間がかかり、カットした枝で歩きにくく、重い機械を使用しての作業。体力的に大変なのですが、良いお茶を作るためには、絶対に欠かせない作業です。