こんばんは。
今日は全国的に冷え込みが厳しい1日となったようですね。
日本海側の地域では雪もしっかりと降っているらしいので、スキー場などの雪不足が少しでも解消されれば良いなと思います(^^)/
ただ、ドカ雪や暴風による人的被害や影響は出て欲しくはありませんね…。
今日の川根町上河内地区は昨日と同じく風がとても強い1日となりました。
ただ強風が吹き荒れたのは午前中が中心。午後からは少しずつ穏やかな風になりましたが、風が吹かなくなると放射冷却で一気に冷え込みます。
さらに今夜は良く晴れそうなので、グングン気温が下がりそうですね。
明日にかけて寒くなりそうなので、体調にはお気を付けてお過ごしください。
春の肥料 3回に分ける訳
立春を過ぎると川根町上河内地区では一番茶(新茶)へ向けたお茶づくりが本格化します。
今後一番茶の収穫までに行う主な作業は
・肥料まき(計3回)
・ダニの防除(発生が見られたら)
この2つです!
他にも、冬の強い風や野生動物によりお茶の葉っぱや枝が乱れた場合は直したりもします。
これらの作業を収穫までの間に行うのですが特に重要となるのが肥料まきです(^^)/
春の肥料は一番茶(新茶)の品質に大きく影響するため、品質を重視したお茶づくりでは大切なポイントとして押さえられます。
そのため使用する肥料の種類やまく量はもちろん、肥料をまくタイミングにも気を付ける必要がありますね!
ただし、一度にまとめて肥料を施すわけではありません!
地域によって多少違いがあるかもしれませんが、収穫までに2~3回に分けて肥料をまくことが基本となります。
上河内地区では2月の上中旬に1回目。
3月上旬に2回目。
そして4月上旬には『芽出し肥』と呼ばれる肥料を施します。
(化成肥料)
一度に肥料をまいてしまうと、肥料の濃度が濃すぎてしまいお茶の根っこがダメージを受けることがあります。
さらに雨が降ったときに肥料の成分が流れてしまい(流亡)周辺の環境に悪い影響を与えることもあります…。
そのためお茶の樹がしっかりと肥料を吸収でき、肥料の成分が周りの環境に悪影響を与えないように、数回に分けて肥料を施しているのです。
また、それぞれの肥料で目的や役割を多少変えたりもしていますね!
ちなみに川根町上河内地区では、1回目と2回目の肥料は有機質肥料多めの肥料を使用しています(^^)/
有機資質肥料をあげることで、お茶の品質が良くなるだけでなく、土の微生物たちのエサにもなり良い土をつくることにもつながるのです。
またゆっくりと効果が続く特徴があるため、環境への影響も少なくすむメリットもあります。
逆にデメリットは、有機質肥料は少し値段が高めという点…。
しかし、品質の良いお茶づくりや環境に優しい農業を行うために、しっかりとお金をかけて有機主体の肥料を使用することにしています!
菜種かすで香りの高いお茶を
有機質肥料をあげるとお茶の品質が良くなる傾向があります。
特に良い肥料とされているのが菜種油を搾った後に出るカス『菜種かす』です。
農家の経験的にも県などの研究結果としても、菜種かすの効果は高いとされています(^^)/
そのため春の肥料まき1回目で使用する肥料は『菜種かす』がたっぷりと混ぜられているのです。
他にも魚のアラや骨の肥料『魚粕』や家畜の骨などの有機質肥料も入っていますね!
そのため、よくみると魚の骨が残っていたり!
ちょっぴりサラサラとした粉状の肥料で、匂いは少しあります。
個人的には「魚っぽさがあるかな」と感じる肥料です。
匂いは慣れれば問題ありませんが、人によっては臭く感じる方も多いかもしれません。
また有機質肥料だけでは成分に偏りが出来てしまったり、不足気味の種類の成分があるため、それを補うために化成肥料も多少混ぜた物を使用しています。
成分構成
今回の肥料は
窒素7%
リン酸2%
カリ2%
マグネシウム3%
の構成となっています。
有機質肥料が主体なので、肥料の成分的にはそれほど多くはない特徴があります。
また今回の肥料は「マグネシウム」が少し多めに含まれていることも特徴です。
マグネシウムはお茶の樹が必要とする微量要素の1つとなります。この成分が不足すると、生長に悪影響が出たりお茶の品質に影響が出ることもあるため、しっかりと補充してあげることが大切です(^^♪
他にも土を酸性に傾け過ぎないようにする役割もありますね!
最後に
いよいよ今週から春の肥料まき1回目がスタートしました。
2020年一番茶(新茶)へ向けたお茶づくりも、いよいよ本格化そして終盤に突入することになります。
春の肥料まきは、一番茶(新茶)の品質やその後の生長にも影響する大切な作業なので、丁寧にしっかりと行っていきたいと思います!