日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

産地名2種類の名付け方

2020年新茶へ向けた話…。

3日目となる今日は『川根茶』『宇治茶』『狭山茶』など、産地名が付いたお茶に関してです

 

実は○○茶と産地名を付ける場合、産地名は2通りの付け方があるのです。

また、違法でなくても不適切な表示をしている業者もゼロではありません!!

 

今回は産地名が付けられたお茶を購入する時の注意点と裏話について投稿していきます。

 

 

産地名の付け方

まずお茶は、農作物であり加工品でもある物になります。

 

畑でお茶の樹を育て、新芽や葉を収穫…。

お茶工場で加工し、ようやく普段飲むお茶となる特徴があります。

農家がお茶を栽培…。

収穫した生葉はまず『荒茶:あらちゃ』に加工されます。

 

大半の茶農家は荒茶加工までを担いますね(^^)/

 

続いて『荒茶』に加工されたお茶は、市場や農協・茶商さんなどを通し流通します。

 

そして、お茶の小売店が『荒茶』を仕入れ『仕上げ加工』をすることで、ようやく私たちが飲むお茶となるのです。

 

お茶は生葉の状態では長く保存できません。

一度荒茶にすることで、全国へ流通させることが出来ますし長期保存も可能となります。

 

おかのや農園のある上河内地区も、地域全体で荒茶まで加工し販売する方法を取っています(^^;)

 

では、本題の産地名の付け方ですが…

まずはお茶の樹を育てている場所・荒茶に加工した場所が1つ目の産地名となります。

 

おかのや農園のある上河内地区は、島田市川根町になります。

そのため『川根茶』または『島田茶』と名付けて販売することが出来るのです。静岡県なので『静岡茶』の表記も可能です。

 

ちなみに同じ島田市内であっても、川根町外で育てて加工した場合は『川根茶』と名乗ることは出来ません。

例えば同じ市内に『金谷』という茶産地があるのですが、この場合は『金谷茶』『島田茶』『静岡茶』として名乗ることは出来ますが『川根茶』は名乗れませんね!

 

 

2つ目は

荒茶を加工した場所になります。

 

本来ならば、お茶の樹を育てた場所を産地名とするのが絶対的だと思うのですが、荒茶を仕入れ加工した場所を産地名として名乗ることも出来るのです…(>_<)

 

例えば鹿児島県で作られた荒茶を、川根で仕上げ加工した場合は「川根茶」と名乗っても法律上は問題なし…。

 

いかにも産地を偽装していそうな感じですが、産地偽装にはならないのです。

 

しかし、消費者目線から見ると「裏切られた」と感じるでしょう…。

私自身も、これには怒りを感じえません!

 

私は○○茶と産地名を付ける以上は、その土地で栽培され作られたお茶を使うべき!!

他の産地のお茶を仕入れて販売するのは、消費者を裏切る行為だと思っています。

 

 

川根茶でも実際に…

お茶の生産者として、消費者の方に安心してお茶を飲んでもらいたいのが一番の願い(>_<)

 

そのため、黒い部分もしっかりと投稿させて頂きたいと思います。

 

実は「川根茶」として販売されているお茶でも他産地の荒茶を使った物があります!

 

本来であれば「川根茶」を名乗れるのは

島田市川根町(旧川根町)

川根本町(旧本川根町・旧中川根町

で栽培したお茶のみです!!

 

しかしながら一部のお茶屋さんでは、川根以外で作られた荒茶を仕入れて加工…。

川根茶として販売されたり、川根産の茶葉に混ぜて販売している業者もあるのです。

 

また、見学に行った茶の生産者(島田市)と取引先(県外)では、お茶の栽培・加工も川根以外(島田市)で行っているのに「川根茶」と名付けて販売しているお茶屋さんもありました。

 

いかにも信頼できそうなお茶屋さんだっただけに、ショックもとても大きかったです。

 

私自身は、いくら違法では無くてもこのような行為をする業者は本当に許せません!!

 

もちろん、このような行為をするのはごく一部の業者でしょう…。

消費者を裏切る行為ですし、お茶の生産者(茶農家)にとっても腹が立ちます。

 

そして同時にお茶の生産者として、消費者を裏切るような悪質な行為をする業者がいることに、申し訳なさも感じますm(_ _)m

 

 

産地茶は信頼できるお店・人から

では、産地茶を選ぶときのポイントについてです。

 

お茶の栽培された産地にこだわる場合は農家の直販が一番信用できます。

 

もしかしたらほかの地域でも栽培している農家もあるため、一概に信用するべきではないと思いますが…。

島田市川根町でも、川根町以外でお茶を栽培し葉を持ってくる農家もあります)

 

そのため、経営規模が小さく情報発信をこまめに行っている農家が良いのではないかと思います!

 

また普通の小売店であれば大規模なお店よりも少し小規模なお店…。

販売している品数を限定しているお店がおすすめです。

 

シングルオリジン」にこだわっている販売店も良いでしょう!

※シングルオリジン=単一農場・単一品種の物

 

ただ、近年では様々な地域のお茶を販売しているお店が多いですね。

大半のお店は信用できると思っていますが、産地ごとの特徴や説明をしっかりと行えることは、必要最低限のスキルだと思っています。

 

もちろん最終的には自分が好きなお店、信頼しているお店で購入するのが一番でしょう…。

 

 

まとめ

お茶の産地名は『お茶の樹を育てている場所・荒茶に加工した場所』か『仕上げ加工をした場所』になります。

 

そのため、鹿児島産の荒茶を静岡県で仕上げ加工することで『静岡茶』として販売されることも出来てしまうのです…。

 

川根茶を名乗れるのは本来であれば『島田市川根町』と『川根本町』で栽培し作られたお茶のみ…。

しかし、川根地域以外で作った荒茶を川根茶として販売している業者も残念ながらあります。

 

もう間もなく新茶シーズン。

もし産地茶にこだわり購入したい場合は、信用できるお店から購入することをおすすめします!