今年はカメムシの発生が多い!
そんなニュースを度々見ることがありました。
不用意に触ると嫌~な匂いを放つ厄介な存在。
臭いのも嫌ですが、なかなか匂いが取れないのも辛いですね!
普段の生活でも厄介な存在ですが、農業の世界でもカメムシは影響が大きいです。
作物の樹液などを吸うタイプのカメムシは農作物の生育を低下させたり、傷を付けることで商品価値を無くしてしまう事があります…。
特に見た目も重要視される果樹類の栽培では、厄介な存在とされていますね!
さらにカメムシの天敵となる虫がほとんどいないのも難点。
まずは畑の中に侵入してこないように対策をしますが、侵入してきた場合は適切に防除をしたりするなど人の手による対策が必要となるのです。
そんなカメムシの被害は、家庭菜園で育てているピーマンにも影響してきています。
不自然な萎れ方
数日前に日が出た時に撮影した写真ですが、ピーマンの葉が何となく萎れているように見えると思います。
雨はたっぷり降っているので、水不足での萎れではないはず…。
急に日が射したこと、高温になったことで萎れてしまった…。
あるいは長雨で根っこがダメージを受けている事から萎れた…などの考えも頭に浮かびましたが、よく観察してみると原因がカメムシであることが判明しました。
カメムシはピーマンの樹液を吸っているため栄養分や水分などが上手く葉に送られず、葉が萎れたような症状が出ていたのです。
カメムシのように樹液を吸う害虫がいると、葉っぱが萎れたように見えるなど異変が出ることが多いので、こまめに観察するのが大切ですね!
ちなみに、お茶の場合でも芽から樹液を吸う害虫の被害に遭うと、芽が萎れたようになる症状が出ますね…。
ひどい場合だと、萎れるだけでなく茶色く焼けて枯れてしまう事もあるので深刻です(>_<)
ピーマンの葉や茎を観察したところ犯人を発見!
かなり密集していた状態で見つけた時は気味悪い感じがしましたね…。
写真を撮影して調べたところカメムシの一種ホオズキカメムシであることが判明しました!
茶色いのが成虫。
不用意に手を近づけると臭いやつをお見舞いされてしまいます…。
主に茎の部分に生息していますね。
そして成虫以上に気持ち悪いのが幼虫です…。
こちらも茎の部分に密集して生息しているので、気味の悪さを感じました…。
ちなみに赤く丸い卵を葉の裏に産み付けるようなのですが、卵に関しては見ませんでしたね。
成虫も幼虫もピーマンから樹液を吸ってしまうため生育を著しく阻害させます。
天敵となる虫もいないため、人の手により対策を行うのが重要です!
スタークルなどで…
もし匂いを我慢することができ発生が少なければ、割り箸などを利用して手で取っていく方法が良いかもしれません!
また卵を発見したら潰しておくのも確実に効果があるでしょう…。
どちらにしても、こまめに観察を行い、発見を早くする必要がありますね。
しかし、今回の場合はすでにたくさん発生しているため、手で取るのも不可能ではありませんが匂いが嫌なので農薬を使用した防除を行いました。
ホオズキカメムシに効果があり、ピーマンに登録がある農薬を使用することになります。
農薬を選ぶ際は対象の害虫に『カメムシ類』の記載があれば、ホオズキカメムシを含めたカメムシたちに効果があります。
そして、ちゃんとピーマンに登録があるのも重要です。
もしカメムシ類という記載があっても、ピーマンに対して農薬の登録がなければ使用することは出来ません。
必要な情報は農薬の容器のラベルに全て記載されているので、しっかりと確認をして使用します!
しかし、ピーマンに登録がある農薬は多々ありますが、カメムシ類の記載がない物がほとんどです。
探しに探したところ『スタークル顆粒水和剤』がカメムシ類とピーマンへの登録がありました。
他にも条件に合致する農薬がありましたが、地元のホームセンターでも取り扱いがあったので、今回はスタークル顆粒水和剤を使用してみることにしました(^^;)
ラベルの記載の通りに薄めて散布したところ、翌日にはホオズキカメムシの姿がゼロに…。
しっかりと効果が出るのが早く、しかも確実に効果がある…という事なので、ホオズキカメムシがたくさん発生してしまった場合は『スタークル顆粒水和剤』を使用してみるのが良いと思います!
最後に…
防除を行ってから1週間ほどが経過していますが、萎れたようになった葉っぱは完全に元通りになっています。
日照不足と低温の影響で生育はゆっくりですが、しっかりと手入れを行い今後の生育に期待したいと思います(^^)/