日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

病気が出始める時期 されど影響となるレベルでは無し

こんばんは。今日の川根町上河内地区は朝方を中心に雨が降りましたがその後天気が回復。お昼過ぎからは良い天気になりました。雨上がりという事で少し蒸し暑いかなと思っていましたが、風がありさらに空気もカラッとしていたため過ごしやすかったですね。

 

今回は前線による雨。寒冷前線が通り過ぎると冷たい空気が入るようなので、そのお陰になるのでしょう。

手元の温度計で33℃まで上昇しましたが体感的には30℃も無かったように感じます。さらに夕方からは一層気温が下がっています。この頃の夜は雲が広がることが多く蒸し暑かったのですが、今日は眠りやすい状態になりそうです。

それどころか、朝方になれば正直涼しいというよりも寒いと感じるほど気温が下がるのではないかと思っています。

 

日中も夜も秋らしさを感じる1日となっています。

 

潜伏期間を経て

お茶の葉っぱが成熟しつつあるこの頃。ごく僅かではありますが、病気の症状が出始めてしまった葉っぱも見られるようになりました。

特にこの時期注視したい病気は「炭疽病」と「新梢枯死症(輪斑病菌によるもの)」になります。まず炭疽病からですが…

この病気は葉っぱの一部が赤茶色に変色する病気です。お茶の栽培では最も注意する必要のある病気の1つであり、お茶の品種特性を調べる時の項目(耐病性)にもなったりしています。

炭疽病の潜伏期間は2週間から3週間。病斑(葉っぱの枯れた部分)が出来るまでは3週間から1か月程度の時間が必要になるとされています。

 

病気の症状が確認できた場合、3週間から1か月前に病気に感染している事が予想できるのです。ちょうど一か月前の今頃は雨が降る日も多く、さらに芽が伸び始めている状態、しかしながら病気の対策はまだ始めていなかったのでその影響があったのかなと思います。

 

そしてもう1つは新梢枯死症。これは輪斑病菌によって発生する症状の1つです。葉っぱや茎の一部に発生すれば輪斑病となり、輪斑病がたくさん発生すると伝染源が増え、新しく伸び始めた目に感染、そして枯らしてしまう事があるのです。

ここ2年ほど多く発生しているのでかなり注意しているのですが、今年に関してはまだ発生は見られません。

ただし、感染から症状が出始めるまでに40日程度かかるので、9月中旬頃を迎えるまで油断は出来ませんが(^^;)

 

影響となるレベルではなさそう

炭疽病はポツポツ発生しているのが確認できますが、発生の程度としてはかなり少ないレベルです。葉が茶色く変色し目立つので一見深刻速に見えても、多少の発生であれば生育に悪い影響が出る事はありません。まだ増えたとしても問題ないでしょう!

 

また新梢枯死は新しい芽(新梢)の基部が枯れる事で芽全体が枯れてしまいます。ただ芽の状態を確認すると茎が木質化しているのを確認できました。

昨年はこの時点で少し茎に異常が発生している事が確認できたので、昨年や一昨年のように発生が多くなることは無いのではないかと思います。

 

どちらの病気にしても完全に防げるような対策はありませんし、発生が多くなければ生育に悪い影響も出ません。

そして対策を行うとすればそれは感染時。感染して発病した葉っぱを戻す方法は一切ありません。正直感染していたとしても現時点で行える対応は一切ないため、このまま葉が成熟してくれることを願うのみです。