日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

チャノキの芽の話(萌芽前)

こんばんは。

1月も気が付けば下旬に突入。2月になれば春の肥料まきなども始まりますし、だいぶ時間が経ったなぁと感じているところです。なお、春の管理作業が始まるだけでなく、これからの時期は確定申告シーズンでもあります。事務作業も増えていくタイミングであるため、しっかりと動いていきたいと思います。

 

主な芽と予備の芽

今回はお茶の芽の話です。ただし収穫するような育ってきた芽ではなく、萌芽する前の状態です。花でいえばつぼみの状態の物になります。

今のチャノキは春に伸ばす芽をある程度膨らませた状態で休眠をしています。そのためこの時期には特段大きな変化は見られませんが、この芽の中では萌芽後に開く予定の葉っぱが作られ収まっていたりもするので、今後の生育を少しは予測出来たりもします。

 

ただし、しっかりと膨らんだ芽がこれからも育ってくれれば良いのですが、春先の遅霜などで凍って枯死する可能性も0ではありません。

そうなってしまえば収穫に影響が出てしまいますし、仮に収穫を行わないとしてもチャノキにとっては本来であれば光合成を行う体の一部を構築出来なくなってしまうため生育面でも悪い影響がありますね。

 

ただ、そのような事態を回避するためチャノキはしっかりと準備を整えております!

一見するとひとつの芽に見えるような姿をしていますが、実は大きく膨らんだ芽の横に小さな芽が準備されているのです。

 

上の写真でいえば白丸の部分になりますね。

反対側にも同じように芽があるので、大きく膨らんだ芽に予備の芽が2つあるような姿となっています。現在膨らんでいる芽と比べるとずいぶん小さいですが、もし最も膨らんだ芽が何らかの影響で育たなかった場合、予備の芽が膨らみ葉を茂らせるのです。

 

ただし、予備の芽は最も膨らんだ芽と比べると芽の大きさが小さくなったり開く葉っぱの枚数が少なかったりします。収穫しお茶を作ることを考慮しても、最も膨らんだ芽が育ってくれる方が良いですね。

 

今は気温が低く、日照時間も短いことから休眠のピーク前後であると言えるでしょう。

とはいえ、眠りはいつか覚めるもの。今後、気温や地温が徐々に上がり始めたり、日照時間が長くなることで少しずつ活動を始めてきます。

まあ、活動を開始したとしてもはじめのうちはっきりと分かるような変化は見られません。3月中旬頃になると目に見えて芽が膨らみ始め、3月末から4月の頭になると萌芽開始。その後、少しずつ芽が大きくなり4月末頃から収穫が始まるのです。

 

なお、今回は枝替わりで鉢に植えてあるチャノキの写真を利用しました。

昨年は挿し木が上手くいかなかったので、今年は株数を増やせるように積極的に挿し木に挑戦するとともに、株を大きくし品質面の特徴も少しずつ把握出来るようにしていければと思っています。