今年もやってきた新茶シーズン。
お茶を淹れるとその表面にホコリのような物が浮いていることがあるかと思います。今回はそのホコリのような物のご説明です。
お茶を淹れた際、このように表面にホコリのような物が浮かんでいることを目にしたことはあるでしょうか。一見するとゴミのホコリが浮いているように見えるかもしれませんね。
しかし、このホコリのような物はゴミのホコリではありません。お茶の芽に元々付いている物になるのです。
上の写真をよく見て頂くと葉の裏側に産毛のような物が生えているのが分かるかと思います。これは毛茸(もうじ)と呼ばれる物であり、芽吹いてから葉がある程度生長するまでの限られた期間しか存在しない物になるのです。
そしてこの毛茸がお茶を淹れた時にホコリのような物となって浮かぶのです!
なお芽が生長し葉が硬化して濃い緑色の葉っぱになる頃になると毛茸は自然と消失します。そのような葉っぱで作ったお茶であれば、煎茶であってもホコリのような物は浮かびません。
そのため、ホコリのような物が浮かぶという事は毛茸がある状態の芽を利用したお茶であり、毛茸がある芽という事は若い芽を収穫して作られたお茶である証と言えるでしょう。
補足
お茶の種類によっては浮かばないものもあります。普通蒸し煎茶(浅蒸し煎茶)深蒸し煎茶を中心とした煎茶類は浮かびやすいかと思いますが、抹茶などは作り方も淹れ方(正確には点てると言った方が良いですね)も違うためまず浮かばないでしょう。
また茶葉なのかティーバッグなのか、粉末タイプなのか、淹れ方や茶葉の状態によっても違いがあるため必ず浮かぶ物でもありません。
そして浮かんでいるから品質が良いとか、浮かばないから悪いとか…と言いたいわけでもありません。お茶を淹れた時に浮かぶホコリのような物は異物ではなくお茶の芽由来の物、芽のお茶を収穫し加工したものであるという印だということをご承知いただけると幸いです。
お茶に浮かぶホコリのような物、毛茸に関する情報はお茶関連ではこの時期になると度々目にすることがある内容かと思いますし、このようなお茶関連のブログを見て頂いている方であればすでにご存じの事かとも思います。
実際、こちらのブログでも毎年新茶シーズンになると取り上げている内容です。ご存じの方、継続して読んでいただいている方から見ればくどいと思われるかもしれませんが、まだまだ認知度が低い情報でもあるため毎年変わらず発信しています。そして今後も発信し続けていきたいと思っています。