日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

ニホンジカによるチャノキの食害跡

こんばんは。

今日の川根町上河内地区は朝からどんよりとした空模様。そして雨が降ったり止んだりな状況となっています。曇っていたことで朝の冷え込みはとても穏やかであり、日中はそこまで気温が上がりませんでしたがかなり暖かく感じた一日でもあります。

 

そして今後しばらくは雨や曇りの予報が続いています。

少なくとも晴れマークのみで予報されている日が無いので、晴れの日が恋しくなることは間違いなさそうです。ただ、一切日差しが届かない訳ではないと思うので、貴重な晴れ間をしっかりと生かしていきたいですね。

今後しばらくは気温も全体的に高めという事で、植物の生育が進み過ぎてしまわないかも心配になります。一番茶シーズンまで残り2か月強、内心不安な気持ちが少し増してきています。

 

シカによる食害

今年も所々でシカによる食害の跡が見られるようになりました。

肥料まきと浅耕作業では全ての畝間を歩くため一通りチャノキの表面を見ていく事になりますが、出没の痕跡が多くみられる箇所や外周を中心に枝が目立っている区画があります。

上の写真は食害を受けた箇所。下の方にある葉っぱや喰われずに残った葉っぱもあるので普通の茶畑のようにも見えるかもしれません。

しかし、下の正常なチャノキと比べると一目瞭然で状態は違っています。

葉っぱは光合成を行い栄養分を作り出すだけでなく、作ったり吸収した影響分を蓄え目に供給する役割もあったりします。その部分が失われるので短期的に生育に影響が出てしまうのは確実に起きますし、それだけでなくシカが食べることによる長期的な影響もありそうなのです。

 

というのも(カヤの話になりますが)シカなどに喰われてしまった株は著しく生育が低下してしまう傾向があります。同じように草刈りをした株は元気に育つのに対して、喰われた株は育ちがとても悪く場合によっては刈れて消失してしまう事もあるのです。

近年草場での食害が進みカヤ(ススキ)を中心に生育が悪くなったり、完全に植物が枯れて消失してしまい土砂の流亡なども引き起こしているところです…。

 

そのため鹿が食べることにより何らかの影響が植物にもたらされ、生育の著しい低下あるいは枯死の原因となっているのは確実だと思われます。

 

今のところチャノキの被害は一時的なもので済んでいますが、カヤは枯れてしまう株も見られるため大丈夫という訳ではないでしょう。長期的な影響は今後少しずつ出ていく可能性も十分考えられるため、対応に力を入れて取り組む必要があると常々思っているところです。