日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

茶畑でごく小規模な地滑りが…

こんばんは。

今日も日中は気温が上がり暑いくらいの一日となりました。日中の外作業ではもう完全に上着一枚になります。

そして日中だけでなく最低気温も高めです。ここ数日は10℃を軽く超えていますし、かなり高い状況にあると言えるのではないでしょうか。今夜から明日朝にかけては少し下がりそうな予報が出ていますが、下がると言っても平年並み程度であるため霜もそれほど心配していません。

 

そしてこれだけ気温が上がればお茶の芽もどんどん大きくなります。

特に夜間の温度が平年より高いので生育のスピードが上がる事でしょう。日に日に芽の膨らみが増していますし、今後もそこまで気温は下がりそうにないため、萌芽の時もそれほど遠くないと思われます。

 

ごく小規模な地滑り

傾斜のややきつい所にある茶畑、軽く段を作ってあるのですがその段となっている部分がごく小規模ながら地滑りを起こしていることに気づきました。

ただし、がっつり崩れているわけではありません。ほんの僅かですが斜面の下方向へ向かってずれたような印象を受けますね。ちょうど写真の手前部分はひび割れが見えますし、先日作った土留めも若干斜面の下方向へ向かって動いたような感じがします。

3月28日・29日による大雨がきっかけになったのでしょう。大雨の直後は大丈夫だと思っていましたが、遠目で見た時に覚えた違和感を確認したところごく小規模ながら地滑りが起きていたのです。

 

ただ大雨はきっかけとなっただけであり主な原因ではなさそうです。

この部分の地滑りに関しては、斜面を保護する植物がシカなどによる食害により消失したことが主因であると思っています。ススキなどの植物が喰われてしまう事によりいつの間にか消失していたり、何度も歩くことで斜面が小規模に崩れている箇所もありました。その傾向がこの場所では特に強く、いつかは崩れてしまうだろうと思っていた所での今回の地滑り発生です。

 

まあ幸いなことに土が完全に崩落したような状態ではないので、まだ手直しはしやすい方かと思います。もし完全に土が下へ落ちてしまったらかなりの手間がかかっていた事でしょう。なるべく早めに追加で土留めを作り、長期的に斜面を保護できるようススキの植え付け数と植え付け範囲を増やす予定です。

ただ、シカなどの大型獣が増えてしまったことが主な原因であると考えられるため、土留めの作成などはその場しのぎの対策でしかありません。シカを中心に、近年急激に生息域を拡大していたり生息頭数が増えていることへの対処をすること、その改善の糸口を見つけ対応しなければ根本的な解決にはならないと思われます。