※今回は虫の写真が出ますので苦手な方はご注意ください。
こんばんは。
今日の川根町上河内地区は一日を通して曇り空。弱い雨が降る事もあり気温も低く肌寒さを感じる一日となりましたね。そのため、今日は今シーズン初めて日中でもトレーナーを着ているなど冬にする格好をしていました。
ただ、平年だとそろそろ暖房機器を準備しなんなら利用を始めるタイミングになります。今年はまだそのような段階には至っていないため、気温が低くなってきたとはいえ平年と比べると高めの気温で推移しているのでしょう。光熱費が抑えられるのは少し有難いですが植物の生育には大きな影響を与えていきそうですね。
味方となる天敵たち~ハマキムシ類編~
今回の投稿内容はお茶栽培をする上で強い味方となっている天敵たちのご紹介です。
写真を撮ったのはまだ黄緑色の芽が目立っていたころ。そして今年だけでなく昨年までの期間も含みます。今回ご紹介するのは主にチャハマキおよびチャノコカクモンハマキ(合わせてハマキムシと呼んだりもします)というチャノキの葉っぱを食害する小さな蛾の仲間を退治してくれる天敵たちです。
なお鮮明な写真でないこと、虫の種類の判別に間違いがある可能性もありますのでその点はご留意して頂けますと幸いです。
まずはクモ類。巣を作ってかかった虫を捕食するタイプのクモもいれば、巣は作らず移動しながら獲物を狩るタイプのクモもいます。色々な種類のクモがおり、我々にとっても見つけやすい存在であるためその姿を見ると有難く感じます。
そして朝露に濡れキラキラと光るクモの巣と茶畑の光景はそれなりにきれいだったりしますね。
その他の捕食性の天敵となるのはカマキリやハチ類。
スズメバチは我々の事を刺すこともあるので注意が必要な存在となるのですが、飛び回ることが出来るのでカバー範囲が広い天敵といえるでしょう。種類によっては性格が穏やかなハチもいるため、現在彼らの力をもっと借りることが出来ないかと実験的な事もしています。
ここまで紹介してきたのは直接食べることで退治をしてくれる天敵になりますが、なかにはイモムシの体の中に卵を産み付けその中で成長させるというなかなかエグイ存在の天敵もいます。
こちらはチャハマキチビアメバチだと思われます。寄生させる天敵としては比較的体が大きいため注意深く見ているとたまに見つけることが出来ます(それでも体は小さく、動いているので見つけにくかったり判別しにくいですが)
そして今年の夏にはキアシブトコバチと思われる別の寄生バチの撮影も出来ました。
体が小さいためなかなか撮影出来ない天敵もいるのですが、写真に残せなくとも彼らは実際に存在しお茶の栽培をする上で大きな力を貸してくれています。小さく地味ながらも私たちにとってはとても心強い味方となってくれる存在なのです。
ここ数年気温などを中心とした環境の変化により害虫の発生の傾向も変わりつつあるように思います。そのような変化する状況下でも天敵たちがいれば安定して害虫を抑えてくれるため、彼らの力をしっかりと借りることが出来るようなお茶づくりを進めていきたいと思っているところです。